2024/8/17,18新馬戦振り返り
概要
新馬戦のタイム、ラップ、実際のレース映像を交えて振り返りを行います。
講評は1~3着馬と、その他特筆すべき馬について記載しています。
馬名の隣の数字は順に「コーナー通過順」「上がり3F」です
1着馬にはそれぞれ以下の区分で判定をつけています。
ホープフルSまでの2歳戦のおともにどうぞ。
A: 重賞で積極的に買いたい
B: 重賞で相手なら。OP戦などでも買う。
C: OPの相手や平場1勝クラスなど
D: 現状成長待ち
※予想に繋げるという観点上内容によっては辛口になっています。悪しからず。
8月17日
新潟5R 芝1200m
1:08.9
12.3 - 10.8 - 11.2 - 12.0 - 11.1 - 11.5
34.3-34.6
講評
あまり行われない条件で参考にしにくいが2012年以降で最速。高速馬場の助けもあったが前後半ともに高い水準。12.0で息をしっかり入れた後11.1が入って後ろは届かない。勝ったエコロジークは素直に褒めたいがそれ以外のレベルが怪しい。
1着 エコロジーク 1-1 34.6
評価 B
まずまずのスタートで少し促されてそのままハナを切った。この距離の逃げでもリラックスして走れているのはいい。直線では溜めた分を出してしっかり突き放し最後は緩める余裕があった。追われてからの反応もよく優等生の競馬。1200mの2歳戦は大きいところがないが先々が楽しみな一頭。
2着 コンスピラシー 3-3 35.2
スタート良く押されて前のポジションを確保。ちょっとテンション高いが新馬戦だとこんなものだろう。内ラチ沿いを綺麗に回ると直線でもよく粘ったが前とは離され過ぎ。展開も恵まれている。
3着 オカゲサン 2-2 35.5
好スタートでジワジワ前に出て外ではあるがポジション確保。逃げるエコロジークを見ながらの追走。内容はほぼコンスピラシーと同じで勝ち負けの差は内外の分。これでは買いづらい。
新潟6R ダート1800m
1:55.0
12.8 - 11.1 - 12.9 - 14.1 - 13.0 - 12.6 - 13.4 - 12.4 - 12.7
36.8-38.5
講評
こちらもレア条件。時計は平均より速く、馬場を考えると出た方。4F目14.1と大きく緩んだ分、向こう正面に入っての13.0-12.6の速さを受けても前がまだ耐えており、最後も12.4-12.7と大きく緩んでない。一方4着以下は着差をつけられており、成長か条件の変更が必要。
1着 ジャナドリア 5-4-4-3 38.2
評価 A
おずおずとスタート。ちょっと力みながらも前目の外で追走。7F目=4コーナーの緩んだところでジワジワポジションを上げていき楽に先頭。追われてしっかり伸び追撃をしのぎ切った。順当に実力があり、カトレア賞やJBC2歳優駿が楽しみ。
2着 ピカピカサンダー 2-2-1-1 38.6
好スタートでわずかに逃げたセイムトゥユーに競りかけながら1,2コーナーを周回。向こう正面ではハナを譲ったが1000mを過ぎたあたりからスピードを上げてスパートをかけ、最後ジャナドリアに差された後も内から盛り返そうとしていた。いい勝負根性があるし、前で競った後も最後に伸びる脚があるのはいい。次走勝ち上がり期待。
3着 ルヴァレドクール 4-4-6-5 38.3
好スタートで内前確保。前に馬がいないこともあって頭の高いフォームで走ってテンション高かったのは割引。その後もやや落ち着きのない走りで抑えていたのと、前のセイムトゥユーが早めに下がってきたせいでポジションを譲ってしまった。切り替えして外から追ってなんとか3着確保。このポジション負けがなければピカピカサンダーには逆転していたはず。次走見直し。
中京5R 芝1400m
1:22.0
12.3 - 11.0 - 11.5 - 11.9 - 11.9 - 11.7 - 11.7
34.8-35.3
講評
中京も高速馬場で速い時計。間11.9-11.9と緩いラップが続いた分、最後は11.7-11.7と減速しなかった。ラップ構成自体はオオバンブルマイ戦によく似ている。前目にいた馬を評価したい。
1着 ラヴェンデル 4-3 34.7
評価 A
好スタート。若干抑えられながらだったが問題なし。仕掛けはやや早めで、それでも伸びるのにはタイムラグがあってちょっとずぶい印象。エンジンがかかってからは良い伸び脚で最後11.7-11.7を差したのは優秀。京王杯2歳Sが楽しみ。
2着 ハリウッドメモリー 2-2 35.0
好スタート。流石にパリコレジェンヌには追いつけなかったが2番手確保。落ち着いていい運び。4コーナーから早めに促されてジワジワと伸び、パリコレジェンヌをなんとか差した。高速馬場なら印を重くしたい。
3着 パリコレジェンヌ 1-1 35.5
ロケットスタートであっさりハナ。1~2馬身リードを保って逃げたが間はしっかり緩めていて楽な逃げ。最後は上位2頭の決め手に屈したがこの馬も止まってはいない。いいペースメイクができており今後も逃げられるなら上位評価。
※POG指名馬セイルロケットは7着でした。まだまだ気性が子供すぎるのでちょっとずつ競馬を覚えていってほしいです
中京6R ダート1800m
1:54.6
13.0 - 11.2 - 13.3 - 13.6 - 13.1 - 12.9 - 12.8 - 12.1 - 12.6
37.5-37.5
講評
通常3F目で落ち着いて4Fから長く加速ラップになるが、前の二頭が長く競り合った分落ち着くのは1F遅れた。その分前が苦しくなり、じわじわとポジションを上げた馬が有利。捲り自体はそれほど加速していない区間なので評価外。この時計で上がり37.5は優秀。
1着 クァンタムウェーブ 6-6-2-2 37.4
評価 A
スタートは良くなかったが促されると進んだ。ただ首が高く幼さが全開の走り方。向こう正面で外に出すと3-4コーナーで捲って、その後も余裕があり一気に離した。捲った区間は12.9-12.8なのでさほど脚は使ってないが、それでも途中動きながら上がり最速は地力を証明している。気性の幼さは懸念点。パワーのいる馬場よりは速い方がいいかも。
2着 メイショウハチロー 7-7-4-3 37.8
まずまず出て二の足ついて先団にはついていった。行きたがる面を見せて気性は怪しいが途中から動かせる操縦性は良い。最後もクァンタムウェーブによく食らいついたが差をつけられた。勝ち上がりは速そう。
3着 ブライトイメル 9-9-8-4 38.6
まずまずスタート。前進気勢強めで気性は課題。内でじっくり溜めて4コーナーで前3頭を追うように仕掛けたが離されてしまった。フットワークが大きいタイプではないので小回りコースで見たい。
札幌5R 芝1500m
1:28.8
6.8 - 11.6 - 11.7 - 11.8 - 11.8 - 11.6 - 11.4 - 12.1
30.1-35.1
講評
高速馬場の影響もあり、勝ち時計は2012年以降の最速。前半30.1と速かったが緩んでも11.8-11.8で流れた。流石に最後はしっかりと止まったが逃げてこのペースを作ったメリディアンスターが優秀。一方この路線から出世するには速い上がりが必要で、その点は割引。
1着 メリディアンスター 1-1-1 35.1
評価 B
好スタートで楽に逃げた。よく言えばパワフル、悪く言えば粗削りな走り方でジョッキーも終始抑えながら。それでこのラップを刻むあたりは地力の高さ。最後甘くなってるので千二の距離短縮で見たい。
2着 ワールドキッス 5-4-2 35.3
スタートは悪くなかったが二の足がつかない。前進気勢はあるのでトモの問題か。イーブンペースをジワジワ上がっていき、内を綺麗に回って2着確保。こちらも最後脚が上がってるので距離は短い方がいい。全体的に成長待ち。
3着 ロードジェネシス 5-5-5 35.5
外枠からで前には進まず。道中も進みは良くなく、直線は舌を出しながら完全に遊んだ状態。最後は前が止まったところを差したが上がりが速いわけでもなく勝ち上がりは微妙。
8月18日
新潟5R 芝1800m
1:49.5
13.0 - 11.6 - 12.3 - 12.8 - 12.8 - 12.5 - 11.6 - 11.3 - 11.6
36.9-34.5
講評
馬場を考えると時計は出た方か。それでも中盤12.8-12.8としっかり緩んだわりに最後11.3-11.6は不満で、せめて8F目は11.1程度欲しかった印象。上位も先行馬ばかりでレベルはあまり高くない。
1着 パッションリッチ 2-2 34.5
評価 D
好スタートを切り外から逃げ馬を見る位置。順調にレースを運んでいたが直線先頭に立つとソラを使う様子。ニシノエージェントに並ばれてからもう一度脚を伸ばして離した。勝つには勝ったが今後どうか…と思わせる内容。
2着 ニシノエージェント 3-3 34.5
まずまず出て5番手あたりにいたが中盤緩んだあたりでポジションを上げてコーナーでは3番手。よそ見をしながら走ってまだ幼い。ムチが入るとしっかり脚を伸ばしたが最後はパッションリッチの決め手に屈した。もう少し集中力が欲しい。ブリンカー等で変われば。
3着 プリモシークエンス 5-5 34.5
好スタートで出たが折り合いをつけている間にポジションは下げた。その後も引っ掛かる場面が目立ち気性は子供。直線で馬群を割れずにもたもたしたがそれがなくても最後の伸びは良くなかった。勝ち上がりは微妙。
中京5R 芝1600m
1:34.7
12.4 - 10.6 - 11.1 - 12.2 - 12.2 - 12.2 - 12.0 - 12.0
34.1-36.2
講評
後半5Fがほぼイーブンペースの珍しい形。勝ち時計は2012年以降2位タイだがそれ以上に過去に類を見ない前半の速さに注目したい。逃げたベルヴィヴァンと引き下がらないエイユージュメイラが競った結果で、4,5馬身離れていたとはいえこれで3番手以降の先行馬も全滅。後ろでしっかり脚を溜めた組が差し切った。先に繋がる内容かと言われると微妙。
1着 ビップデイジー 14-11-10 35.0
評価 C
スタートはまずまずだったが出脚つかず後方。向こう正面で内からジワジワポジションを上げていった。直線外に出すといい脚で一気に差し切った。差し脚は信頼できるので差せる条件で。ファンタジーSは良さそう。
2着 ウォーターガーベラ 9-9-10 35.2
スタートそこまでよくなく、中団内で待機。鞍上には素直に従っておらず抑えられた状態。直線で詰まったのはもったいなかったが抜け出すと内から先団を抜き去った。馬群をさばくのに手間取っていなければ逆転もあった場面だがこのラップだと先団が内で垂れてくるのは仕方ない。差せる馬場で。
3着 ショウナンカゼルタ 5-5-5 36.0
スタートはそこそこだったが2番手集団についていって上位組では唯一前受けした。それも外を回ってのものなので負荷は大きかったはず。速い流れを初戦から経験したのはプラス。この距離で引き続き見たい。
札幌5R 芝2000m
2:04.6
13.3 - 11.7 - 12.9 - 13.1 - 12.8 - 11.8 - 12.5 - 11.9 - 12.1 - 12.5
37.9-36.5
講評
開催が少ない条件で比較は難しいが時計は例年並み。途中の11.8はナンヨーエンペラーが仕掛けた分で、逃げていたグランカッサは標準的なラップ。後半のイーブンペースなラップもこのコースならではのよくある形。ナンヨーエンペラーに巻き込まれた組を上げるくらいか。
1着 ショウナンバルドル 5-5-2-2 36.3
評価 B
出遅れて後方から。駐立悪く今後も引きずりそう。あまりリラックスできていない感じはあるが素直に追走していた。遅いと見た鞍上が中盤で動いていき、そのまま直線で押し切った。間11.8について行ったぶん最後は12.5と緩んだがそれでもこの程度で済んでいるのは実力とみていい。体力勝負になりそうなレースで上げたい。
2着 カミノレアル 7-7-4-3 36.1
出が悪く両隣のスタートがよかった分ポジションは後ろ。3コーナーの仕掛けどころで外を回ってポジションを上げ直線でもよく粘った。直線の物見は多く子供っぽい。また動いたところも緩かったのはショウナンバルドルと違って割引。初勝利はしばらく先か。
3着 グランカッサ 1-1-3-3 36.7
好スタートで外からハナ。若干気負いながらではあるがスローに落とし込めた。途中ナンヨーエンペラーが上がってきても動じずマイペースで運び最後も粘った形。この馬が刻んだペースだけ考えると平凡で評価はしづらい。
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