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あまり日本人になじみのない「オスマン帝国」

ついついNetflixで「オスマン帝国」を見てしまった。

オスマン帝国のメフメト2世が東ローマ帝国の首都コンスタンティノーブル(現在のイスタンブール)を包囲し陥落した時の話を全6回で描いている。正直オスマン帝国に関する知識はほぼ無いが、面白かった。

このNetflixのドラマでは、途中で歴史学者の解説が挿し込まれながら話が進むのだが、メフメト2世はどうやら「出来るタイプ」の皇帝だったようで、途中から学者たちも「メフメト2世天才!素晴らしい!」みたいな褒め殺しモードに突入していった。

また、「ローマ帝国」の時は、皇帝が寝室で部下と話をしているシーンなどがしょっちゅうあり、皇帝の奔放な性生活が当然のように描かれていたが、今回のメフメト2世はそんな浮足立った場面は一切なし。(東ローマ帝国側のジェノバの傭兵はちゃんと女性と遊んでいたが。)

最後、コンスタンティノーブルを陥落した際に、メフメト2世はアヤソフィア内を見学するシーンがあったのだが、なんか最近聞いたな・・・と思ったら、今、思い切り話題になっている場所ではないか。

メフメト2世がイスタンブールを陥落して567周年(めっちゃ中途半端)ということで、陥落記念日(完全にトルコ側に立った名称だが・・・)の5月29日にトルコがこのアヤソフィア内でコーランの朗読を行ったということで、ギリシャ側から抗議されたそうだ。

メフメト2世が陥落する1453年まで、コンスタンティノーブル(イスタンブール)は東ローマ帝国の首都であり、アヤソフィアはキリスト教の教会として使われていた。しかし、オスマン帝国下におかれたことで、アヤソフィアは以後イスラム教のモスクとして使われることになる。

その後、第一次世界大戦でオスマン帝国は滅び、トルコ共和国初代大統領の手によってアヤソフィアは博物館化、つまり宗教的には中立の施設となり、観光地として開放されていた。モスク時代に隠されていたアヤソフィア内のキリスト教絵画なども、博物館時代には復活した。

今月10日にトルコ・エルドアン大統領は、アヤソフィアを再びモスク化すると宣言。この発表はキリスト教圏の国々やトルコ国内でも物議を醸しているよう。NATOとの関係性に影響が出てくるのか、この件、ロシアはどう見るのか?などわからないことはたくさんあるが、あまり大事にならないことを祈りたい。

このままいくと24日にアヤソフィア内でモスク化決定後初の礼拝が行われるもよう(余計なお世話かもしれないが、あまり大人数で集まらない方がよいのではないだろうか・・・)。歴史や宗教の問題は、年数がいくら経っても根深いものがあるのだと改めて気づかされているところだ。

Netflixでこのタイミングでオスマン帝国のドラマを放送したのも何か意味があるのだろうか・・・?

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