花と詩~鍛えることに慣れませぬ~
※語り口調ですがキャラの声を閲覧者の好みに合わせ、俳優、女優、声優で想像の上、お楽しみ頂けたら幸いです。
本編
ご無沙汰しております。
初めてお会いする方も何名かいらっしゃいますね。
メタ的なお話になりますが是非、『花鳥諷詠』
のマガジンをご拝読頂ければと。
ここ数日で私自身、筋力が衰えていると実感しております。
植物の筋力は動物とは根本的に違いますので「衰えるなんて嘘?」と驚かれるかと思いますが
私達も生命体なので油断なさらぬよう。
出過ぎた真似を致しました。失礼。
鍛えるという事でタンパク質について主婦の様に語っていらした、人で例えれば…殿方!という言葉が似合う雄しべであらせられる『アボカド様』は人を巻き込むのが大好きなヤンチャなお方でした。
育った場所の栄養を吸い尽くし、身を人に与えると同時に葉っぱへ毒素も兼ね備える攻撃性。
アボカド様にかつて尋ねてみたことがあります。
『人を憎んでいるのですか?』
アボカド様は笑って
『俺の生きる先に漁夫の利を得たい輩がいるだけだ。こちらも取り敢えずそうしたいしな。』
豪快にお笑いなさった姿に悪意も善意も感じなかった。
彼なりの生への皮肉なのでしょう。
その後、アボカド様がどう過ごされているかは分かりません。
トラブルメイカーはトラブルでは死なない。
限られた幸せを手にした後は退屈だと唱えながら逞しく過ごしているだけだと私は推測しております。
せめて話せた頃に、同胞から手に入る植物性タンパク質についてお聞きしていれば良かったですね。
不覚を取りました。
私もアボカド様の掌…いや、蔦の上で踊っているだけなのだと知る。
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