古代文明同時崩壊
古代、地中海海域を荒らしまくり壊滅させたとされる「海の民」をご存知でしょうか
長年謎とされてきましたが、大分正体が分かってきたようです。
ちなみに私の大学時代(10年以上前)には海の民=フェニキア人と呼ばれてましたが…
今はどうなったのたのでしょうか
NHK フロンティアでやってましたので紹介します
今日にも繋がる課題が見えてきます
海の民とは?
海の民は初代鉄の王国「ヒッタイト」を滅ぼしたり、エジプトやギリシアに壊滅的な打撃を与えたとされてきました。
時期としてはBC1200年頃
なんとユダヤ教ができた頃(モーセの出エジプト)です!
いったい海の民とは何者なのか?
考古学が解き明かした謎が凄かったです
フェニキア人
私が知っていた海の民はフェニキア人です。
フェニキア人と言えばレバノン周辺の人たちと言われてます。
現在のパレスチナの語源となったペリシテ人とは別民族のようです。
都市国家破壊の犯人
ここからは考古学でわかった都市国家破壊の犯人を紹介します。
①旱魃
海の民の出現したBC1200年頃は極端に降水量が少なくなっていることが判明しました。
BC1250~BC1100年頃の150年程度少雨だった模様です。それによる飢饉により食料を求めた海の民が登場したようです。
②地震
BC1225年~の50年程度、地中海で地震の活発期が続いていたようです。
地震の元となる断層と被害を受けた都市国家が重なり合っているのだそう。
アメンヘテプ3世の立派な神殿も跡形もなく崩れさったようです。
③疫病
①の旱魃と被りますが、不作により栄養状態が悪くなると免疫力が落ちます。
そして感染症にかかって多くの人が命を失ったようです。
特にラムセス5世は死因が天然痘と判明しており、ラムセス5世の親族も一気に共倒れだったそうです。
通常70日後にはミイラにされるところが16ヶ月後になったようです。
で結局海の民は?
DNAを解析した結果、海の民はフェニキア人(だけ)ではありませんでした。
ギリシア人や西方のスペイン人のものもありました。
つまり食うに困った人達が暴れていた。
ということになります。
具体的にヒッタイトの沿岸部の都市国家は7隻の船で来て全てを焼き尽くしたという記録も残っています。
この天候不順は人々の大移動を起こしたようです。
海の民事件から学ぶこと
グローバル社会の危うさ
今日もそうですが、当時も地中海内でグローバル経済が確率されたようです。
ところが数箇所の都市が壊滅しただけでその機能は失われました。
今日も災害等が起これば同じ状態になることは否めません。
生産物の変更
エジプトではネイル川の水位の低い状態が300年ほど続いたようです。
ナイルの賜物と呼ばれていたエジプトでも構造転換は避けられなかったようです。
⚫野菜を諦め小麦・大麦に特化
⚫家畜を食べずに農耕用に
という大きな変化があったようです。
国に頼らず自分で食べる術持たないといけません。
サツマイモなど少雨に強い作物が大事になりそうですね。
いざとなったら国も頼りになりません。
3000年前の事象ですが学ぶことは多いですね