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『謎の彼女X』の魅力を語らせてくれ

・『謎の彼女X』とは

「二人だけの価値観を育む純愛作品」である。
この作品について語りたい。


『謎の彼女X』という作品がある、いろんな意味で有名な作品なので知っている人も多いと思う。原作はマンガで作者は植芝理一先生である。私はこの作品が大好きで何度も読み返している。

しかし大っぴらに好きを宣言できない理由がある。それは…


ヨダレだ。


…この作品はヨダレが重要なポイントとなってくる、ただの性癖かよと思われるかもしれないが、このヨダレには意味があるのだ。



・ヨダレが繋ぐ絆

ヨダレで感情や感覚を伝える不思議な能力をもつ卜部美琴。
基本無口で、前髪で目が隠れている、特技はハサミを扱うこと。
転校した先のクラスで普通の高校生の椿明と出会う。


二人は恋人同士となり毎日一緒に下校するが、卜部はキスどころか手をつなぐことも許さない、あるのは日課のヨダレを舐めさせるという行為だけだ。そんな謎の価値観を持つ卜部美琴と日常を過ごし、彼女を知っていくのだ。


ヨダレを舐めることで悲しさや嬉しさ、言葉では言いづらいことが言葉よりも伝わるのだ。


ヨダレがもつ意味とはいったい何か。ただ特殊なプレイがしたいだけなのか?
いや違う、これが二人だけの秘密であり、絆なのだ。



・お互いの気持ちが伝わってくる

男性向け恋愛モノでは珍しく二人が結ばれてゴールなのではなく、結ばれてからスタートだ。お互いのやり方で相手に想いを伝える、そんな純粋さが魅力の一つである。


初期の卜部は不思議で独特な感性を持っているように見える少女だった。椿はその謎の部分に惹かれていったのだろう。しかし、付き合っていくと卜部も意外と普通の女の子だなと理解していく。普通のカップルのようなこともするし、特殊なこともする、そのように関係を深めていくのだ。


色々なことをするがその根っこにあるモノは相手が好き、という気持ちでそれが読者にも伝わり甘酸っぱさを感じさせてくれる。



・摂取できる栄養素

『謎の彼女X』を読むことで得られるものがある。
それは純粋な気持ちノスタルジーだ、忘れていた気持ちや大切なものを思い出させてくれる。古い小物が出てきたり、夕暮れのシーンが多かったりするので、ノスタルジーをこれでもかと刺激してくる。



・まとめとおすすめ

ヨダレと聞くだけでひいてしまう人もいるだろうが、素晴らしい作品だ。
一見すると特殊な行為の奥にある気持ちを感じてみてほしい。

アニメも出来が良かったのでおすすめです、もちろんマンガもね。
私が特に好きなのは卜部を下の名前で呼んでみる話です。サイコー


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