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教えて。あなたは離婚を考えたこと、あるの?
泥棒猫です。
インスタ事件三部作の第三回です。
前回、もう嫌われてもいいや。彼に言いたいことは言い、聞きたいことは聞こうと思って会うことに。
彼にうちの近所まで来てもらい、私の車を運転してもらい、近所のショッピングセンターの駐車場に停める。お互い緊張感で笑顔がぎこちない。最初は手術後の傷の回復についてや、彼の仕事のことを話す。いつもみたいに彼が手を繋いでくれて、だんだん落ち着いてくる。
彼。
「いろいろ言ってごめんね。話したいことを話して。思いを聞かせて。」
私。
「・・・。あのね、ずっと聞きたかったことがある。聞いてもいい?」
彼。
「・・・・・。俺、フラれる?別れ話だよね、この流れは・・・・・。」
私。
「違うよ。あのね。怖いけど正直に聞くよ。
ねえ、教えて。あなたは離婚を考えたことがあるの?
私はそれを望んでいる。」
言いながら、ボロボロ涙が出てきた。
彼は絶句・・・・・。
(絶句?)
それから彼から出た言葉。
「ごめん。思いがけなさすぎて、言葉が見つからない・・・・・。答えられない。」
ガクーーーーーー。
ガックリ。そうなんだね。それが答えなんだ。
私。
「だったら。だったんだったら。」
もう涙、涙で声が上ずる。
彼。
「うん・・・。なに?」
私。
「俺の○○、って言わないで!俺だけにしてって言わないでよ!あなただけのものになりたいけど、全然違うじゃん!俺だけにしてって独占欲出されても、本気でそんなこと思ってないくせに、そんなこと言わないでよ!違うのに。毎回、違うのにって、そう思って、苦しいのに。言わないでよ!!!!!」
うわーーーーーん(泣)
って、バカだ。私。
彼は泣いてる私の背中をトントンして
「ごめんね、つらい思いさせてたね。ごめんね。大丈夫…泣かないで…大丈夫。」
と繰り返す。
彼。
「俺の配慮が足りなかった。ノー天気に言いすぎた。ごめんね。だけど一緒にいてね。ごめんね。お願い、ずっと一緒にいて。」
なんてずるいんだ。
でも、なんて甘美なんだ。
結局私はこの人を振り回してるつもりで、実は全然なんの影響力もないんだな。私は全力で、それこそ一世一代のプロポーズみたいな気持ちで、本音でぶつかったけど、かわされちゃうんだな。
それが、インスタ事件で分かったこと。
とても大事なこと。要するに私は不倫相手ということが。愛しき共犯者でしか存在し得ないということが。そもそも、そうだったじゃん。ということが。
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