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【MTG】モダホラ3 ベルチャーが得たもの、失ったもの【モダン】

2024年6月14日に発売されるモダンホライゾン3にて新たな裏面土地が追加されました。
モダンのベルチャーにおいて、今までは土地の選択肢が少なかったのですが、モダンホライゾン3で土地の融通が利くようになるのでベルチャーの何が変わるのかをまとめていきます。


■新たな裏面土地について

・ボルトイン(アンタップイン可能)ランドが1色につき2種類追加

今までは1色につき1種類しかなかったため、関係ない色のボルトインランドを採用することがありました。
これからは1色につき3種類(12枚体制)、採用するかは別として2色であればボルトインランドを24枚体制にすることも可能となり、調整次第ではありますがタップインの可能性を限りなく下げることも出来るようになりました。

追加のボルトインランドうれしい

・裏面2色土地が10種類追加

タップインですが裏面2色土地が追加されたことにより、色事故の緩和と3色目を採用する余地が出来ました。
しかし、1色でタップインとなる裏面土地を採用する理由が減ったため、新たな土地を得たと同時に採用出来る土地が減ったとも言えます。

色事故確率が下がるのうれしい

■何を失ったのか

・《紅蓮術士の昇天》

赤緑ベルチャーにおいて、第2の勝ち手段である《紅蓮術士の昇天》を採用するハードルが高くなりました。
以前の構築であれば《紅蓮術士の昇天》を1枚採用するだけで《ゴブリンの放火砲》以外の勝ち手段を用意出来ていましたが、このルートで勝つためには《バーラ・ゲドの復活》が必要であり、裏面土地を全てモダホラ3産に変更することが出来ないという制約が付くようになりました。

無限ダメージで勝つことを考慮すると《棘平原の危険》も1枚ほしいので、最低でも《バーラ・ゲドの復活》2枚と《棘平原の危険》1枚はデッキに残す形になります。

タップインを許容する、または3色目を断念する必要があり、贅沢な悩みではありますが、どれかを諦める(失う)ことになります。

贅沢な悩み

■何を得たのか

実は裏面土地以外にも新戦力となり得るカードがあるので紹介していきます。

・《モンスーンの魔道士、ラル》

《紅蓮術士の昇天》の変わりとなり得るカード、それが《モンスーンの魔道士、ラル》です。
使い方は《魂の再鍛》から《発熱の儀式》、《魔力変》、《一攫千金》を使用してインスタント、ソーサリー6回目以降から《モンスーンの魔道士、ラル》を変身させることで即時に奥義を起動することが可能となります。
最適解で積めば11回程はインスタント、ソーサリーを唱えられるはずなのでだいたい成功するはずです。

奥義後は《朦朧への没入》等で邪魔なカードを排除して《ゴブリンの放火砲》で勝つパターンが構築への負担が少ないという、新たな勝ち手段になっていない脆弱性を残しています。

ただ構築によっては、負担を減らしつつ脆弱性を克服することも可能なので後ほどそのルートを説明したいと思います。

実は一番の収穫かも?

・《オアリムの詠唱》

3色目を取る必要がありますが、《オアリムの詠唱》は採用を検討するべきカードです。
赤緑であれば《否定の契約》、《夏の帳》が通常では採用されますが、この2種類のカードにはそれぞれ欠点があり、それなりの頻度で欠点を露呈させるので時間稼ぎにも使える《オアリムの詠唱》は白色という点を除けばベストカードと言えます。

《否定の契約》、《夏の帳》の欠点は以下の通りです。

《否定の契約》・・・《アイレンクラッグの妙技》を使用しないベルチャーパターンにしか使用出来ない。《小道の再交差》を通すことに使えず次の自分のアップキープ時までに勝利可能なときにしか唱えられないので、使い勝手がかなり悪いです。
《時を解す者、テフェリー》が戦場にいるとゴミになります。

《夏の帳》・・・呪文のみ打ち消されなくなるので、能力は普通に打ち消されます。そのため《ティシャーナの潮縛り》には無力です。
《徴用》、《一時の猶予》でも泣くことになります。

強いけど白がキツイ

・《火の怒りのタイタン、フレージ》

一見、ベルチャーに合いそうにないカードですが、サイドボード後の戦略を考慮すると一考の価値があります。
仮想敵としては「ドメインズー」、「赤黒想起」、「バーン」、「マーフォーク」といったところで、真っすぐ《小道の再交差》を唱えても単純なクリーチャーによるビートでライフ0にされる可能性が高い相手へのサイドボードとして優秀です。
 ※ただ3マナと重いため、《稲妻》等と一緒にサイドインしたい

通常の除去と違うのはこのカードがそのまま勝ち手段になるところで、ベルチャーは勝ち手段の枚数が少なくサーチも乏しいため、単純な除去のみでは負けを先延ばしにするだけでしたが、このカードであればその心配もありません。しかも、ライフゲインまで付いている親切設計です。

更に《モンスーンの魔道士、ラル》を併用することで新たな勝ち手段にすることも可能です。
《モンスーンの魔道士、ラル》の奥義から《変わり樹の共生》、《軍団の統率》、《カズールの憤怒》を唱えられる状態にします。《変わり樹の共生》から《火の怒りのタイタン、フレージ》を9/9で戦場に出し、《軍団の統率》から《カズールの憤怒》で18点のダメージとなります。誘発能力の3点と合わせて21点の即死コンボが可能です。《軍団の統率》をもう1枚追加すれば39点ダメージも可能です。

実は《火の怒りのタイタン、フレージ》ではなく《頂の修道士》等でも良いので《変わり樹の共生》、《軍団の統率》、《カズールの憤怒》があれば勝てるというコンボです。白色を採用したベルチャーで使用可能なルートとなります。

色以外のすべてが強いやつ

■《紅蓮術士の昇天》と《モンスーンの魔道士、ラル》どちらが良い?

結論から書くと《モンスーンの魔道士、ラル》の方に軍配が上がるかと思います。以下その理由を説明します。

勝利ルートを追加する理由は以下の2パターンに絞れます。
①《屍呆症》等で《ゴブリンの放火砲》を指定された場合の保険
②《大いなる創造者、カーン》を突破する積み込みルートの確保

①であれば《紅蓮術士の昇天》、《モンスーンの魔道士、ラル》どちらでも大きく違いはないです。問題は②で《大いなる創造者、カーン》を唱えてくるような「緑トロン」が対戦相手のときです。

《大いなる創造者、カーン》からサーチしてくるカードとして《トーモッドの墓所》の可能性が高く、《紅蓮術士の昇天》ルートでは墓地対策されるとそのターンでの勝利が出来なくなります。
《モンスーンの魔道士、ラル》であれば積み込み内容は省きますが、《一つの指輪》または《大いなる創造者、カーン》からの《トーモッドの墓所》のどちらにも対応したルート構成が可能なので、その点で《モンスーンの魔道士、ラル》を優先する理由になるかと思います。

本当に許せないし、許すな!

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