記憶の彼方にラリアット
最近、ジジイ化が加速している。芸能人の顔と名前が一致しない。比較的テレビっ子ではあるのだが、結局決まった番組ばかり観ている。そのため、お笑い芸人以外まったく覚えられない。「この人、めちゃくちゃタイプ! 超好き! 誰だ?!」と検索をかけたら森香澄……ということが、マジで5回ぐらいあった。これは流石にヘコんだ。オレは好きな人の顔すら覚えられない。いつか嫁の顔も忘れてしまうかもしれない。『私の頭の中の消しゴム』かよ。なお、観たことはない。
世のおっさん同様、アイドルと俳優に至っては全員同じ顔に見える。てんで識別できない。識別できたとて名前が思い出せない。いつも嫁に聞いている。テレビに映っている時は映像というヒントがあるからまだいい。空の会話だともはやクイズである。「その人は色が白い?」「その人は旧ジャニーズ?」「その人は声ガスガス?」アキネイターかよ。ちなみに正解はなにわ男子の大橋くん。
そもそも全員美男美女ということにかまけて、名前が覚えづら過ぎる。芸人はみな特徴的な顔をしている上で、覚えられやすいような芸名をつけてくれている。それに対し、アイドルや役者は芸名がきれい過ぎる。印象に残らない。もっとクラスメイトでは存在し得ないような名前にしてほしい。"高橋ミックスフライ定食"とか"小林モンキーレンチ"とか"ハシヤスメ・アツコ"とか。
つまるところ、森香澄は"森ラリアット"とか"森デスワーム"ぐらいでちょうどいいと思う。あの可愛さとギャップを持たせてほしいのだ。どうでもいいけど「ラリアット」って字面だけ見たら齧歯類の始祖っぽくないですか?
とは言え、本物のジジイになる時には、インパクト大の森ラリアットですら思い出せないのだろう。かなしいね。そして、ボケた頭でアキネイターをするのだ。「その人は可愛い?」「その人は美しい?」その上で導く答えが嫁ラリアットなら素敵だね。ちゅ。