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◆全国郷土すし紹介 2月 東京都の「かんぴょう巻き」

 ずっと前に、東京の巻きずしと大阪の巻きずしが違うって話、このコーナーで書きましたよね(平成28年2月号)。そうなんです、東京の人は「巻きずし」といえば「細巻き」をいうのです。で、太く巻いたものを「太巻き」といいます。対して大阪では「巻きずし」といえば「太巻き」のこと。細く巻いたものを「細巻き」といいます。同じ「巻きずし」でも、巻き方が違うのです。面白いでしょ?
 東京のすし屋さんにあって大阪のすし屋さんにないもの。なんだかわかります? これがかんぴょう巻き。かんぴょうを芯にした細巻きずし、なんですね。最近は回転ずしの全国化で、大阪のお店でも置いてある店もあるでしょうが、本来は東京だけのものでした。東京で「巻きずし」といえば、まずこのすしが出てくるでしょう。
 ところが大阪で「細巻き」を注文したとしても、「芯は何にしまひょ?」ってな具合で、決まらない。だってそうでしょ、キュウリ巻き(カッパ巻き)だって鉄火巻きだってあるのですから。カウンターで注文する時には、ちゃんと「かんぴょう巻き」とお願いしてください。ただし、かんぴょう巻きがお店でやっているどうか、わかりませんがね。
 あ、東京だけかどうかは知りませんが、ワサビだけを芯に巻いたもの。涙をにじませて我慢しながら食べる人もいるそうです。江戸っ子のイメージには合いそうですね。

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