ショートスケールのベースを買った
まえがき
ショートスケールのベースを買いました。
遠隔地に住んでいる仲間と「orchestral the ambient carnival U」というバンドをやっているんですが、その新作レコーディングとライブ用に久々にベースを買いました。
吟味した結果、「旅するベース」としてはかなりいい選択ができたように思いますので、購入に至った経緯や購入したモデルの紹介など備忘録として残しておきます。
「orchestral the ambient carnival U」自体もとても面白いバンドなので、それはまた別の機会に。
「旅するベース」が欲しかった
昨年、久しぶりに結構あっちこっちに旅行に行ったんですね。
その中で少しだけギターを弾く機会があったんですが、そのためだけにギターを持っていくのしんどいな~という考えからトラベルギターを購入しました。これがめっちゃよかった。
HofnerのShortyというモデル。Xに所感を書いていたので投稿を貼っておきます。
なんてったって小さくて軽いのは最高だ。もちろん演奏性や音質は犠牲になるわけですが、旅行中というシチュエーションにおいて可搬性というのは何物にも代えがたいもの。これをきっかけに、飛行機に乗るような演奏旅行にはコンパクトな楽器を持っていきたいな、と考えるようになりました。
話はベースに戻るんですが、これまでメインで使っていたのはBacchusのジャズベースタイプのモデル。これがデカくて重くて、座ってレコーディングしていても足がうっ血してくるレベルなんですよね。当然、旅行にも向いてない。
本来ベーシストでないこともあり、また自分自身、アンプシミュレーターやIRを常用していることから、楽器そのものの音や弦のテンションはあまり気にならない人種です。
取り回しとプレイアビリティを追求した結果、ショートスケールのベースがいいんじゃないかという結論に辿り着きました。
候補に挙がった機種
前述の動機を踏まえて、こんな条件で吟味。
・トラベルベースであること、もしくはコンパクトで軽量であること
・立っても座っても弾けること
・ショートスケールであること
・ライブに耐え得る品質であること
実際に候補に挙がった機種は次の通りです。
Hofner Shorty Bass CT
最初に考えたのがShortyのベース版。でもShortyって座って弾くにはバランスが悪いんですね。せっかくなのでレコーディングにも使いたい思いがあり、今回はパスしました。これはトラベルベースなので、可搬性は今回の候補の中では一番いいと思います。
そしてベースもRootBeerカラーあるのか…。ギターとお揃いで欲しいな…。
ちなみにHofnerはヴァイオリンベースのShorty版も出していて、これもめっちゃ現実的な楽器なんですが、PUがフロント一発でさすがにバンドの色に合わないなと思ったため今回は除外して考えました。ミラで使うなら全然アリだった。
Ibanez TMB100
Ibanezのタルマンベース。ショートスケールで見た目がかわいく、サウンド的にもバンド向きに思えたんですが、結構重量があるようだったのでパス。
最近新色も出たみたいで、旅行前提でなくて普通にショートスケールのベースが欲しい向きにはかなりおすすめの楽器です。
Steinberger XT-2
座っての演奏用にスタンドが出てくるSTEINBERGERも選択肢にあったのだけど、ロングスケールということで今回はパスしました。ショートスケールだったらこれにしていたかもしれない。
PIGNOSE PGB-200
最後までかなり迷ったのがこれ。ほとんど条件を満たしていて、スピーカーまでついているので旅する楽器としては最適解に思えるんですが、これでライブハウスに立つ姿がどうしても想像できなかったので最終選考で除外。
今回かなり真剣に検討したんですが、これトラベルベースとしてはかなり完成していると思うので、カフェライブとかであればこっちを選んでいたかもしれません。安いのも魅力。
実際に購入した機種
GRETSCH G2220 Electromatic Junior Jet Bass II
吟味を重ねた結果、最終的に購入したのがこちら。グレッチのG2220というショートスケールのモデルです。
実際に手に取るとわかる軽さ。一般的なストラトタイプのギターより軽いと思います。ネックもスリムで、なんなら愛用しているG2655よりも細い。ショートスケールだけあって全長も短く、ギター用のギグバッグに収まってしまいます。
PUはエフェクト乗りのいいキレのあるサウンドで、個人的にはかなり気に入りました。音の重心はやっぱりどうしても薄いというか腰高気味なんですが、そこは軽さとのトレードオフですね。シミュレータでの音作りでカバーできる範疇かと思います。
そしてやはり一番よかったのが演奏性です。今回初めてショートスケールのベースを弾いたんですが、もうこれ最高ですね。めちゃくちゃに弾きやすい。ネックが短いとこんなにも弾きやすいんだと感動してしまいました。
全体にギターみたいな演奏感で、PUセレクターがギターと同じ3ウェイスイッチなのも面白いです。兼業ベーシストとしては、今後敢えてロングスケールのベースを選択する理由がないとまで思える。チートだろこんなん。
細かなスペックは公式ページを見てもらうとして、本機はグレッチの安価なライン(Electromatic)のモデルなんですが、作りも丁寧で必要充分なクオリティ。極めて実用的な楽器だと感じます。
今回ブリストルフォグ(BFO)というカラーを選んだんですが、そもそも「ブリストルフォグ」というネーミングが格好良すぎる。さすがだなグレッチ…。
尚、ギターも同じくグレッチの安価なライン(Streamliner)のものを使っていますが、いずれも10万円以下でこんなにいい楽器が買えるんだな~という感慨深い思いです。いい買い物をしました。
最後に大事なことを書いておきますが、本機は当然のごとくヘッド落ちします。
自分は日頃からヘッド落ちするギターしか使ってないのでまったくと言っていいほど支障がないんですが、「ヘッド落ち=死」という人も少なくないと思いますので念のため。
おわりに
今回「旅するベース」をテーマにライブハウス映えも考慮して買物した訳ですが、かなりいろいろな知見が得られて面白かったです。
純粋に可搬性だけで考慮するなら所謂トラベルギター、トラベルベースの類もいまはいろいろ選択肢があるし、いい時代になったなと感じます。
書くと長くなってしまうので別の機会に譲りますが、いまエフェクターも試行錯誤していて、引き続きシミュレーター内蔵のマルチ一台で完結させる方針。
ギグバッグとノートPCだけで、身軽に北海道を飛び出してライブしたい所存です。