見出し画像

名馬紹介 バブルガムフェロー

【名馬紹介 バブルガムフェロー】

今日は朝日杯FS(当時は朝日杯3歳 S)の優勝馬で、史上初めて3歳馬として天皇賞(秋)に優勝したバブルガムフェロー(1993年生 牡)を紹介します。

なお、馬齢は現在の数え方に置き換えます。

◆ 個人的な印象
鹿毛の均整の取れた馬体、格好良い名前、センスのある走りから、応援していました。

また、当時は同じような力量のライバルが多かったのか、勝ち負けの結果に拘らず、あらゆるレースで大激戦を繰り返しました。
なので、戦績以上に強く記憶に残った名馬です。

◆ サンデーサイレンス四天王
彼はサンデーサイレンスの2世代目です。前年から旋風を巻き起こしていたサンデーサイレンスの有力産駒として、バブルガムフェローは、ダンスインザダークイシノサンデーロイヤルタッチと共に「サンデーサイレンス四天王」と呼ばれていました。

◆ 秋天まで
2歳暮の朝日杯に勝ったことで、上述の四天王の中でのNo. 1ホースとの位置付けで、クラシックの有力候補でした。
ところが、皐月賞の直前に骨折が判明し、春のクラシックを棒に振りました。

なお、この年のクラシック三冠にも珠玉の物語がありますので、それは別の機会に。

◆ 秋天
秋天は1987年から3歳馬の出走が認められました。しかし、この年まで、3歳馬の優勝はありません。

この年の秋天は、古馬の3強サクラローレルマーベラスサンデーマヤノトップガンが、高い壁としてそびえ立っていました。

その壁に果敢に挑んだバブルガムフェローは、スタートから3番手をキープ。直線では中ほどを通って早目に先頭に立ちます。
彼の外側の進路を通って抜け出すマヤノトップガンを見つけると、馬体を寄せて競い合いに持ち込み、そのまま先頭でゴール板前を通過しました。

3強も意地を見せて、2〜4着に入りました。内と外に3強を引き連れてゴールインする、バブルガムフェローの凛々しい姿は、目に焼き付いています。

◆ 引退まで
4歳になってからは、G2は快勝するも、G1では2着か3着と惜敗が続き、ジャパンカップを最後に引退しました。

4歳の秋、彼の前に立ちはだかったのは、同級生の「女帝」エアグルーヴです。彼女との2度の戦いは激しくも、美しかったです。

◆ 激戦の歴史
最終戦績は13戦7勝2着2回3着3回と、ほぼパーフェクトです。
内容を見ると、ライバルたちも強力だったのか、1馬身以上の着差が付くことは稀で、毎回力一杯走り切っていました。

なお、馬券圏外になったのは、3歳のジャパンカップだけで、13着でした。
毎回の激戦続きによる、心身両面で目に見えない疲れが蓄積しており、自ら走るのを辞めたような印象です。

◆ 種牡馬として
種牡馬としては、残念ながら、大物産駒は生まれませんでした。
そんな中、昨秋に引退したダンシングプリンスの血統表のBMS(母の父)欄に、彼の名前を発見した時の喜びは忘れられません。

ダンシングプリンスのことは、いつか紹介したいと思います。


いいなと思ったら応援しよう!