カペラSの結果　～ニューヒロイン誕生～

勝ったのは1番人気に応えたガビーズシスター（3歳牝）です。
彼女は春先に芝の重賞に挑みましたが、ダート重賞は昨日が初挑戦でした。初挑戦初勝利のダートスプリント界のニューヒロインです。

◆　レース展開
スタートからテイエムトッキュウ（6歳牡）とチェイスザドリーム（5歳牝）が激しく先頭争いを繰り広げます。そのため、ペースは速めでした。

ガビーズシスターは中団のポジションをとって脚を溜めます。4コーナー手前から上位に進出すると、直線は外目の進路をとります。

チカッパの横を突き抜けようとしますが、チカッパが1，2度外に寄れそうになったので、その都度アクセル全開にできません。
しかし、残り200mでチカッパを完全にとらえきると、そこから本気の加速を開始し、突き抜けました。

2着のクロジシジョー（5歳牡）は、道中からガビーズシスターをマークするように彼女の後ろに付け、直線でも彼女の外側に進路を取ります。
しかし、差を詰め切れず、昨日を含め直近5戦で4度目の2着となりました。善戦ボーイの重賞初優勝は次戦以降に持ち越しとなりました。

◆　ガビーズシスター
彼女は2度の芝のレースは2桁着順と大敗を喫しました。しかし、ダートだけに限ると、昨日で6戦5勝2着1回、直近は5連勝です。来年のダートスプリント界で、大きな花を咲かすヒロインになってもらいたいと願います。

母系の高祖母（祖母の祖母、4代上）は1975年の桜花賞とオークスを圧勝した、名牝テスコガビーの妹です。「ガビー」という名前からまさかと思いましたが、そのまさかの血統でした。
さらに、高祖父の1頭はマルゼンスキーであり、オールドファンにとっては、それだけで全力応援の対象です。

◆　注目馬たち
JBCスプリント2着だったチカッパ（3歳牡）は6着に敗れました。10月から毎月走り、昨日で3走目となっていたので、心身に疲れが溜まっていたのかもしれません。
それでも、ラスト600mはメンバー最速で走破しており、さすがの末脚です。
少し休養を取って、来年ガビーズシスターと一緒に、ダートスプリント界の新星となり、賑わせてくれることを願います。

上述の通り、ディフェンディングチャンピオンのテイエムトッキュウはスタート直後から激しい先行争いを行ったことで早くにバテてしまい、最後は13着に沈みました。
なお、激しく競り合ったチェイスザドリームも14着だったので、オーバーペースだったことが分ります。

また、チカッパとテイエムトッキュウは共に58㎏のトップハンデだったことも影響を受けたと思います。

◆　吉田隼人騎手　久しぶりの重賞制覇
今春に大きな落馬事故を負った吉田隼人騎手が、嬉しい、嬉しい久しぶりの重賞制覇です。
ゴール後にガビーズシスターの肩をポンと叩いた彼を見て、わたしも本当に嬉しく、素晴らしいシーンを見たと思いました。

吉田隼人騎手、復活勝利を本当におめでとうございました。