推し馬 リメイク 〜豪脚のスプリンター〜
今日は、リメイク(2019年生 現5歳牡)のことを紹介します。彼の特徴やトピックスを以下に記します。
◆ 切れ味鋭い末脚
彼の持ち味は鋭い末脚です。その中でも、重賞初制覇を遂げた、3歳年末(22年)のカペラSで見せた、他の馬が止まって見えた鋭い末脚には痺れました。
しかし、観る者をもっと驚嘆させたのは、4歳夏(23年)のクラスターカップです。最後の600mを33.5秒の鋭い末脚で差し切りました。
今年の安田記念(芝1600m)優勝馬ロマンチックウォリアーの同33.4秒に匹敵する時計でした。如何に凄い末脚だったか、後からでも想像できます。
◆ 福永祐一騎手のラストライド
福永祐一氏が騎手を引退したのは、23年2月末です。そのラストライドに選んだのは、リヤドダートスプリント出走のリメイクでした。
また、上述のカペラSは、福永祐一氏の調教師試験合格発表の直後の勝利で、自ら試験合格を祝った勝利と言われました。
◆ 海外競馬での活躍
これまで、彼はUAE/ドバイ、サウジアラビア/リヤド、韓国/ソウルの3カ国で走り、5戦2勝です。勝てなかったレースでも、掲示板を外しておらず、海外遠征も得意です。
23年の韓国でのレコード勝利と、24年のリヤドでの雪辱戦勝利。勝った2戦はいずれも強い印象を残しています。
◆ ドンフランキーとのライバル関係
逃げるドンフランキー、追い詰めるリメイク。脚質が異なる同期の2頭の勝ち負けを繰り返すハイレベルな戦いは、観る者を楽しませてくれます。
いまやイグナイターを加えたダートスプリント3強として覇を競う、素晴らしいライバル関係です。
◆ 父親ラニ
リメイクの父ラニは米国3歳三冠全てに出走した、唯一の日本馬です。リメイクに引き継いだ強烈な追い込み脚質で有名でした。
しかし、彼を有名にしたのは、隣を通る他馬にも攻撃を仕掛ける性格です。そのため、米国では「ゴジラ」と言われ、一部ファンの間では「ゴジラニ」と呼ばれていました。
そんなラニの代表産駒のリメイクには、父が果たせなかったG1戴冠、米国での勝利をあげてもらいたいと思っています。
◆ 23年クラスターカップ
驚異の末脚を見せたクラスターカップを振り返ります。
当日の大井は先行馬有利、直線は外側が走り易いとされていました。しかし、リメイクは無理に先行せず、道中マイペースで中団やや後方に位置しました。
先行各馬が4コーナーでは膨れて直線外側に進路をとるなか、彼は内に切れ込みます。まるでワープしたように、4コーナー出口では上位に進出。そのまま不利とされる内ラチ沿いを進むも、最後の600mを33.5秒の脅威の末脚で差し切りました。