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共同通信杯の結果 〜姉が見られなかった夢の続き~
共同通信杯はマスカレードボールが1番人気に応えて快勝しました。2着はカラマティアノス、3着はリトルジャイアンツでした。
◆ レース展開
人気の一角レッドキングリーがかかってしまい、ハナを切ります。彼を後ろからワンモアスマイルがつつきます。
前半1000mは60.0秒とすごく速いペースではありませんでしたが、一度もペースが緩まず、この両馬の体力はドンドン削られていきました。結局、ブービーとブービーメーカーに沈みました。
その2頭の後ろで、ストレスなく単走できたマスカレードボールは、展開に恵まれた感があります。4コーナーを回ると、最内を伸びてきたカラマティアノスが先に抜け出します。
マスカレードボールは直線の中ほどに進路を取ると、追い出しのタイミングを待ちます。坂井騎手は残り300mから促し始め、残り200mではカラマティアノスに馬体を寄せて叩き合いの状況に持ち込み、ムチを入れます。最後は1馬身の差を付けてゴールしました。
リトルジャイアンツは最後方付近から直線大外に持ち出し鋭く伸びてきますが、3着まででした。
もう1頭の人気馬サトノカルナバルは勝ち馬と同じような競馬をしますが、距離が少し長いのか直線で伸びを欠いて5着でした。
◆ マスカレードボール
彼は8月の新潟の新馬戦でデビュー、続く府中でのアイビーSも連勝と順調に出世街道を進みました。しかし、ホープフルSでは見せ場なく11着に敗れました。
結果だけを見ると、左回りの方が得意なようですが、皐月賞に進むのか、目標を日本ダービー(またはNHKマイル)に絞るのか悩ましいですね。
走力は間違いなく高いです。昨日もゴール前で右側にクビを回して物見し、全力で走り切っていない感じですが。それでも完勝です。
坂井騎手も勝利ジョッキーインタビューで、「直線では余裕があり過ぎてブレーキをかけた」と話していました。また、「未だ幼いところがかなりあるので、最後まで真面目に走ってくれれば、もう少し楽に勝てるんですけど、そのへんは課題ですね。」とも話しています。
精神面がどこまで成長するかが、今後の最重要ポイントなのでしょう。
◆ 夢半ばで引退した姉の夢も背負って走る
彼の姉は昨秋浅屈腱を発症し、電撃引退したマスクトディーヴァです。G1戴冠を目指した戦いが始まると思った矢先の出来事でした。
マスカレードボールは姉の引退が発表された週末に、アイビーSを快勝しました。
弟は、姉が果たせなかったG1制覇の夢も背負って走ります。