福島記念の結果 ~3度目の正直~
福島記念は、アラタ(7歳牡)がキャリア26戦目、重賞挑戦15戦目にして、嬉しい重賞初制覇を果たしました。
彼と大野騎手のコンビは、3年前と2年前の2度福島記念に挑み、いずれも3着と惜敗しています。昨日は「3度目の正直」での勝利でした。
関係者の皆様、おめでとうございます。
◆ レース展開
福島の地でも、先週のアルゼンチン共和国杯でのハヤヤッコ(8歳牡)に続き、ベテラン馬の後方一気の追い込みが決まりました。
アラタはゲートをユックリと出ると、そのまま後方にポジションを下げ、向正面では後方2番手をマイペースで進みます。57.5㎏のトップハンデを懸念したことや、直線外側での差しが決まる馬場だと考えたことなどから、大野騎手は直線勝負に賭けたのだと思います。
福島競馬場は直線が短いので、3コーナー過ぎ辺りから上位進出をはじめ、4コーナーの出口ではトップ集団の後ろに位置していました。そこから一歩一歩力強く進み、600mを断トツの最速で走り切り、ゴール時点では後続に1馬身の差を付けた完勝でした。
2着は52.0㎏の軽斤量を活かし、フェアエールング(4歳牝)が飛び込んできました。
3着は向正面で外から捲るという強引なレースをしたベテラン、ハヤヤッコと同級生のダンディズム(8歳騙)が入りました。
◆ アラタ
冒頭にも書きましたが、アラタと大野騎手の福島記念挑戦は、昨日で3回目です。しかも、過去2回はいずれも1番人気に推されていました。
最初の挑戦は2021年11月、パンサラッサが覚醒したレースです。二度目の挑戦は2022年11月、この年も逃げたユニコーンライオンを捉えることができませんでした。
昨日は一転して7番人気からの勝利。「勝つなら、もっと前に勝ってよ~」と笑顔で称えたファンもいたことでしょう。
私が彼を知ったのは21年の福島記念の前に、1勝クラスから4連勝し、夏の上り馬となっていた時です。その頃の勢いからすると、直ぐに重賞勝利を手に入れそうな感じでしたが、実際の重賞制覇までにはそこから3年かかりました。
勝てるときに勝てるかどうかというタイミングって、きっとあるんですよね。そんなタイミングを待ちに待って昨日捕まえた関係者の皆様、本当におめでとうございます。アラタもゆっくり休んでね。