コラム39 三大始祖 〜すべての道は、3頭に通ず~
サラブレッドは厳格な血統管理がなされており、父母不明馬はいません。
そんなサラブレッドの始祖のことや、血統管理の厳格さを示す事例のことを話します。
◆ 三大始祖
世界中の全てのサラブレッドの父系を辿る、つまり、父の父の父の、、、と辿っていくと、必ず次の3頭に辿り着きます。
バイアリーターク(推定1680年生)
ダーレーアラビアン(推定1700年生)
ゴドルフィンアラビアン(推定1724年生)
なので、彼らは三大始祖と呼ばれます。
彼らの中でもダーレーアラビアンの系列が、いまでは9割を超えると言われます。
◆ 三大始祖以外の始祖
一般的にサラブレッドの始祖は102頭いると言われています。つまり、三大始祖以外にも、サラブレッドの始祖がいるのです。
彼らの血脈が現在では完全に途絶えているかというと、そうではありません。母系の方で残っているのです。
例えば、三代始祖の中には芦毛はいません。それでも現代に芦毛が数多く存在しているのは、他の始祖の遺伝子が母方を通じて残ったからと言われています。
◆ 厳格な血統管理
次に血統管理の厳格さについての実例です。
私が子供のころ、現役馬が厩舎で仔馬を産んだ事案がありました。1999年に船橋競馬場でも、現役馬の出産があったようです。
このような事案では、その仔馬には父親不明を理由に血統証明が発行されません。
そのため競走馬としてレースに出ることや、種牡馬や繁殖牝馬になることはできません。なお、上記の船橋の仔馬は乗用馬になりました。
なお、以上は私の知る範囲のことですので、補足、修正は大歓迎です。