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小倉牝馬Sの結果 〜初代女王は2頭〜

第1回の記念すべき小倉牝馬S。1着は同着とねり、初代女王が2頭生まれました。2頭ともに嬉しい重賞初優勝です。

◆ レース結果
2頭の勝ち馬はフェアエールング(5歳牝)と、シンティレーション(6歳牝)です。期待の4歳勢はコガネノソラが3着、オーロラエックスが4着、クイーンズウォークが6着でした。
コガネノソラオーロラエックスの後方から突っ込んできた末脚は共に鋭く、今後に大きな期待がもてました。

◆ レース展開
ベリーヴィーナス(6歳牝)アリスヴェルテ(5歳牝)が、前半1000m57.7秒と速いラップで引っ張ります。
4コーナー手前では、好位に付けていたクイーンズウォーク(4歳牝)がまくっていき、直線入口では早くも先頭にたち、そのまま押し切りそうな雰囲気でした。
ところが残り100mあたりから彼女の脚が急に鈍り、後方から伸びてきた馬に、次々にかわされてしまいます。

勢いのあったシンティレーションは直線内側を抜け出します。そこへ外側の進路をとったフェアエールングが最後の最後まで手を抜かずに追撃し、2頭が並んだところがゴールでした。

◆ 勝ち馬
先ずはフェアエールング
彼女は新馬戦に勝ち、札幌2歳S進んだ期待馬でした。しかし、オープン入りしたのは昨夏という、成長曲線はユックリでした。前走福島記念で2着の後、昨日勝利を掴みました。
彼女は過去4勝全てが7月から9月第1週までです。一方、12〜3月には掲示板以内に入ったことのない、典型的な夏女でしたが、昨日はその殻を破りました。
昨日は丹内騎手が1コーナー迄の間で、とてもスムーズに外側に持ち出し、末脚を活かせる環境をつくりました。道中はクイーンズウォークをマークするように進みます。4コーナーで外を回した分、シンティレーションに追いつくのがゴール板前となりました。

続いてシンティレーション
彼女はデビューから5戦2勝、重賞のフラワーカップでも3着と上々のデビューを飾りました。3歳の秋は全休するなど大切に使われ、4歳時も未勝利に終わるなど、出世はユックリでした。
5歳になった昨年はいよいよ結果がついてきて夏にはオープン入りし、エリ女にも挑みました。
昨日は杉原騎手がスタートから内側に滑り込んで、道中は脚を溜めます。4コーナーを回ると目の前に道が開けて、後は突き抜けていきました。コース取り、追い出すタイミング、昨日はすべてが上手かったです。
彼女はクラブ馬なので、規定に従って3月には引退すると思います。昨日で有終の美を飾ったのかもしれません。ただファンは別途ラストランを走ってもらいたいところでしょうか。

◆ クイーンズウォーク
スタート直後から1コーナーまで、ただ真っ直ぐに進みます。川田騎手は絶対に内側に包まれないという強い意志を感じた騎乗でした。横綱相撲の早仕掛けとなったため、最後の100mもたなかった印象です。

それでも先行馬が軒並み後方に沈んでいった中、残り100mまで粘っていた彼女の底力を感じた一戦でした。
彼女は府中などの広い競馬場でのマイル戦あたりが適性なのかもしれないなぁと思った走りっぷりでした。次走に期待です。

【24年1月26日追記】
府中牝馬Sで後方から鋭い末脚で3着に入ったコガネノソラが、右第3中手骨を骨折したことが発表されました。期待していた馬の戦線離脱は寂しく、悲しいです。元気にターフに戻ってくることを願います。


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