東京盃の結果　～ニュースターの誕生～

交流重賞3連戦の最後を飾る東京盃が昨晩行われました。ダートスプリント界の3強のうち2頭が米国遠征する中、JBCスプリントに向けてニュースターの誕生です。
勝ったのは3歳馬チカッパです。彼は前走の北海道スプリントカップに続き、重賞2連勝です。

◆　レース展開
スプリント戦らしくスタート直後はハナを切ろうとする馬が加速していきましたが、思いのほか早くから隊列は落ち着いたように見えました。
しかし、実際のラップタイムを見ると、同じ舞台で行われイグナイターが勝利した昨年のJBCスプリントよりも速かったので、激しい先頭争いが繰り広げられていたのでしょう。
それでも先行した地元大井所属のマックスと、今年のかしわ記念馬のシャマルは2着と3着に入ったので、それぞれ強い競馬をしたと思います。

◆　1着　チカッパ（3歳牡）
この2頭をかわしていったチカッパは本当に強かったです。彼は激しい先頭争いを横目に中団内ラチ沿いで待機。4コーナーで内に包まれてしまいピンチと思いましたが、上手く馬群がばらけて、目の前がポッカリ開きました。
そうなればこっちのもの、最後の600ｍを最速で走り抜けました。前走でも鋭い末脚で魅せてくれており、リメイクとの末脚勝負を一度見てみたいと思いました。

◆　2着　マックス　（7歳騙）
ただし、個人的には、2着のマックスが素晴らしい走りを見せ、NAR期待のダートスプリント界の新星になり得ると思いました。道中は先行集団で走り、最後の600ｍはチカッパに次ぐタイムで駆け抜けている実力はとても高いと感じました。
彼はこれまで目立った実績はありませんでしたが、7歳秋のいまが充実期なのかもしれません。

◆　6着　イグナイター（6歳牡）
昨年のJBCスプリントでの503㎏に対し、昨日は513㎏だったので、重いのではないかという声が、レース前から上がっていました。加えて最重量の斤量が堪えたこともあったのか、直線に向いてからの脚色は鈍く、馬群の中から抜け出してきませんでした。

◆　JBCスプリントに向けて
ダート3強のうちドンフランキーとリメイクが米国遠征しているので、JBCスプリントに参戦しません。
昨日は敗れたものの、3強の一角イグナイターは本番を見据えていると感じ、侮れないと思っています。
その中で、若者代表のチカッパとNARの刺客マックスは、新星として期待します。また、イグナイターと同斤量の58㎏を背負って3着に入ったシャマルも、虎視眈々と今年2度目のG1勝利を目指しています。