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コラム36 ブリーダーズカップの紹介 〜米国競馬、最大の祭典〜

今週末に迫った米国競馬の最大の祭典、ブリーダーズカップ(BC)を紹介します。個人的には、年始来一番楽しみにしていた海外競馬で、もう発走が待っていられないという気持ちです。

◆ 創設の経緯
BCは1984年創設、今年で41回目です。BC創設当時の米国競馬界は、一部の投資家たちによるマネーゲームとなっていました。そのため市井のファンの心は競馬から離れ、馬券売上金額や競馬場への入場者数は減少する状況に陥っていました。

この状況に危機感を覚えた生産者たち(ブリーダーズ)が、自分たちで資金を拠出して新たなレースを作り、競馬の魅力を伝え直そうとします。
そして、創設されたのがBCです。魂を感じる設立理由です。

◆ 実施要領
BCは各地の競馬場の持ち回りで実施され、今年はカリフォルニア州サンディエゴ近郊のデルマー競馬場で開催されます。
初日に2歳G1が5レース、2日目に3歳以上を対象にしたG1が9レース行われます。

設立から暫くは登録料を支払った種牡馬の産駒に実質的に出走が限られ、それ以外の馬は高額な登録料を求められ、参加を躊躇する状態でした。
しかし、最近は世界最高峰のレースになるべく、出走条件は緩和されています。

◆ 日本馬の参戦
日本馬は1996年にタイキブリザードが初参加して以降、2022年までで21頭が参戦しました。
ず〜っと大苦戦が続いていましたが、2021年にラヴズオンリーユー(当時5歳牝)がBCフィリー&メアターフ、マルシュロレーヌ(当時5歳牝)がBCディスタフで、それぞれ歴史的な勝利を挙げたのが、大きな転機となりました。

2023年は2年ぶりの勝利を目指し、史上最多8頭もの日本馬が出走しました。日本からの参加馬は3年前に7頭と瞬間的に増えましたが、以前は1頭いるかいないか、不参戦の年も多かったです。2022年も1頭だけの参戦でしたので、大きな変化です。

そして、ラヴズオンリーユーマルシュロレーヌが歴史的な勝利を挙げたデルマー競馬場で開催される2024年は、2023年を大きく上回る19頭が参戦を予定しています。

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