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サウジカップデーの勝利馬たち ~ヒーローたち~

2022年以来となるサウジカップデーでの4勝をあげたヒーローたち。

もちろん、筆頭はメインレースのサウジカップで「後世に語り継がれる名勝負」を演じたフォーエバーヤングです。
しかし、残りの3勝を挙げた彼の同級生たちの頑張りも心に残っています。今日は彼ら、彼女ら、同級生のことを簡単に紹介したいと思います。

◆ シンエンペラー@ネオムターフカップ
彼もフォーエバーヤングと同じく、藤田晋氏がオーナー、矢作厩舎所属、坂井騎手騎乗です。彼の兄は凱旋門賞馬のソットサスです。つまり、最初から海外、特に凱旋門賞勝利を目指しています。

デビューから2連勝するも、クラシックは皐月賞5着、日本ダービー3着と惜敗が続きました。その後は当初予定通りに凱旋門賞を目指し、兄同様にアイルランドチャンピオンシップを前哨戦に使い(3着)、凱旋門賞に挑みますが、2024年の挑戦は12着に終わりました。

帰国後のジャパンカップではドウデュースの2着と好走、今回が年明け初戦です。ジャパンカップでもレース前半逃げて好成績を収めましたが、リヤドでも果敢にハナを奪い、そのまま逃げ切りました。

2歳のホープフルSではゴール前でソラを使ってしまい2着になりましたが、リヤドではそのような気配はなく、海外遠征を経て精神面の成長が見て取れました。
今年はG1優勝を目指し、そしてゆくゆくは凱旋門賞制覇を目指します。

◆ アスコリピチェーノ@1351ターフスプリント
23年の最優秀2歳牝馬アスコリピチェーノが、当たり前のように勝利しました。4歳の新春に同レースを勝ったソングラインの後を追って、マイル界を席巻する存在になってもらいたいです。

彼女はデビューから3連勝し阪神JFに優勝しました。桜花賞では4コーナーを回ったところで、勝ったステレンボッシュと馬体を合わせた時のちょっとした捌きの差で僅差の敗戦。
続くNHKマイルでは直線で大きな不利を受け、ジャンタルマンタルに追いつかことができず、2戦連続の2着でした。
秋には豪州のザ・ゴールデンイーグルに出走しましたが見せ場なく大敗、今回が復帰戦でした。

好スタートから、好位のポジションを譲らず、直線に入ってからは鋭い末脚で勝ち切るという横綱相撲を見せました。

彼女はソングラインに負けない実力を持っていると思います。今年の上半期の目標はヴィクトリアマイルとのことです。まさにソングラインが辿った道です。その後に安田記念も走るのか。
いづれにせよ、彼女の将来には楽しみしかありません。

◆ ビザンチンドリーム@レッドシーターフハンデ
今回のサウジカップデーの中でも、彼の復活勝利を喜んでいるファンが、とても多いような印象を受けています。

彼の最大の弱点はスタートでしたが、リヤドではとても上手くゲートから出ることができました。それでもマーフィー騎手は彼の末脚を信じていたので最後方でどっしりと構えます。

実際レース後のインタビューで「1周目のゴール板を過ぎたあたりで、ここから自分がしくじらなければ勝てると確信していました」と、ビックリするコメントをしています。
実際4コーナーからは「豪脚一閃」という言葉がピッタリの末脚でした。

思い起こせば、1年前のきさらぎ賞でもスタートの出遅れをものともしない、豪快な末脚で勝ち切りました。それから1年、再び異次元の豪脚で快勝しました。

彼の能力を信じて疑わなかった坂口調教師は、レース後に目を潤ませていたとのこと、こちらももらい泣きしそうです。
春天に進み、ダイヤモンドSや昨秋の菊花賞メンバーとの戦いを期待します。

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