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2025年 ジャンプ(障害)界 〜再び混迷期へ〜
今日は各界紹介の最終回、再び混迷期に戻った感のあるジャンプ(障害)界です。
一昨年の年末にはマイネルグロンの絶対王政が敷かれると思いました。実際、昨春の中山GJまでは、その様相でした。
ところが、実際は異なります。
(1) 昨年末の時点
中山GJでマイネルグロンが深屈腱炎を発症、中山GJを2連覇したイロゴトシは9月に浅屈腱炎を発症と、有力馬の怪我が続出しました。
さらには、中山大障害の覇者ニシノデイジーが電撃引退と、再び混迷期に戻った印象です。
(2) 年始の動向
上半期は4月の中山GJが目標になります。前哨戦としての重賞は、2月と3月に一つずつあります。
2月の小倉ジャンプステークスは、これまで夏場に行われていた小倉サマージャンプが移動してきました。
(3) 今年の希望
昨年は有力馬の故障発生が多かったので、今年は人馬共に健康であることが、最大の希望です。
また、ここ数年、G1の上位入着馬が固定されてきた感があります。それだけ上位入着馬の実力が高いのですが、そろそろ彼らを脅かすニュースターの出現があっても良いかなと思っています。
(4) 今年の注目点
最初の注目点は、一度は絶対王政を敷くと思われたマイネルグロンが怪我を乗り越えて、復活を遂げられるかです。
彼が再び能力を発揮するのであれば、一気に王国の再興となります。
2つ目の注目点は、G1で好走するもタイトルに届かなかった善戦マンが、悲願の戴冠をできるかです。候補となる馬は以下です。
・エコロデュエル(7歳牡):昨年はGJ4着、大障害2着。昨年1年かけて大きく成長。
・ジューンベロシティ(7歳牡):昨年はGJ2着、大障害4着。昨夏には重賞2連勝を挙げており、安定感はNo.1。
・ネビーイーム(7歳牡):昨年はGJ不参加、大障害2着。大障害の快走がフロックか、実力か。次走が試金石。
3つ目の注目点は、中山GJ2連覇中のイロゴトシの復帰がいつになるかです。現役のG1馬は現時点では彼とマイネルグロンしかいません。イロゴトシがいるかいないかは、障害界の厚みが大きく変わります。
最後の注目点は、いま未だ名もなきニュースターの登場です。王者とニュースターが揃った、華やかで、楽しいジャンプ(障害)界が創造されたらと切に願います。
(5)最後に
最後に、想像していなかったニュースが飛び込んできました。オールザワールド(8歳牡)が、3月に英国で行われるチャンピオンハードル(3300m G1)に登録したと発表されました。
実現すると、1960年代半ばのフジノオー以来の海外障害競走への出走となります。
なお、フジノオーはフランスで2勝しており、唯一の海外障害競走出走馬でもあり、海外障害競走勝利馬でもある、伝説の名馬です。
【2月15日追記】
オールザワールドは骨膜炎を発症したために、英国遠征を断念、回避することになりました。とても残念ですが、まず怪我の回復に努めて下さい。