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ザ・ゴールデンイーグルの紹介 〜2年連続で日本馬の戴冠なるか〜
今日は、明2日に豪州で行われる超高額レース、ザ・ゴールデンイーグルのことを紹介します。
◆ レースの概要
ザ・ゴールデンイーグル(芝1500m)は2019年に新設され、今年が未だ6回目という、できたばかりのレースです。そのため、未だ国際グレードが付いていません。
芝1500mで行われ、北半球産馬は3歳(斤量56.5kg)、半年早く生まれている南半球産馬は4歳(同57.5kg)限定のレースです。牝馬はそれぞれ2kg少ない斤量になります。
開催地は豪州シドニー郊外のローズヒルガーデンズ競馬場です。綺麗な名前の競馬場ですね。今年は11月2日に行われます。
◆ 特徴
・ 高額賞金
高額な賞金が有名です。優勝賞金は約5億円と、凱旋門賞やBCクラシックに匹敵する金額です。
・ 寄付
各出走馬のオーナーが指定した慈善事業団体に、賞金の10%を寄付する決まりがあります。
昨年の優勝馬オオバンブルマイのオーナーは、レース前から決めていたという現地のチャリティ団体に寄付しました。その寄付金は障害をもつ子どもらが通う、乗馬クラブの馬場の屋根増築などに活用されたとのことです。
まさに、大盤振る舞いです。
◆ 昨年のレース
前述の通り、日本馬初の参戦となった、オオバンブルマイが快勝しました。
直線内ラチ沿いで包まれ、残り200mでは絶望的な位置にいました。しかし、そこから地元のバー騎手の芸術的なエスコートに応えて、スルスルと最内に1頭分の進路を確保し上位進出、そこから今度は隣の馬との競り合いに怯まず、逃げ馬の1頭外側に進路を取り直し、ゴール前で計ったように差し切りました。バー騎手の騎乗には、心の底から感嘆しました。
◆ 今年の日本馬の参戦
アスコリピチェーノとコラソンビートの牝馬2頭が参戦します。
彼女らは昨年の阪神JFの1着と3着馬で、マイル適性は高いです。特に、アスコリピチェーノは桜花賞とNHKマイルも2着、秋初戦の京成杯AHも快勝しており、日本馬による2連覇達成の期待がかかります。
ただし、両馬共に外枠になったことが、懸念されます。
今年は欧州からも、6戦6勝と無敗のラザットが参戦を表明、国際的にも盛り上がりを見せています。半年早く生まれたメリットのある地元馬も交え、大激戦が期待されます。
なお、半年早く生まれたハンデとして、南半球産馬たちの斤量は、1kg重く設定されています。
◆ 3歳マイラーの新ローテーション
これまでの3歳マイラーの秋のスケジュールは、マイルCSか他のG2や G3の国内重賞でした。今後はザ・ゴールデンイーグルが、新たなローテーションに加わるかもしれません。
オオバンブルマイの快挙は獲得賞金の大きさだけでなく、後輩に新たな選択肢を示したことにも大きな意味があります。