アイビスサマーダッシュの結果 ~復活の大勝利~
人気の新潟千直で行われる唯一の重賞アイビスSDは、モズメイメイ(4歳牝)が快勝、重賞3勝目をあげました。
◆ レース展開
今年もスタート直後から、1頭を除いて17頭が外ラチ沿いを目指して加速します。その中でも、先日に結婚を発表したばかりの藤田菜七子騎手騎乗のマウンテンムスメ(6歳牝)が、圧倒的な加速で5番枠から馬場を斜めに横切って先頭に立ちました。それに引きずられたのか、各馬のペースも上がりました。
その中で、絶好の15番枠を引き、ゲートも上手く飛び出せたモズメイメイは、内外両方の馬とぶつかりながらも譲らず、好位置をキープすると一服入れます。馬群の中でも慌てることなく周囲の様子を伺い、ウイングレイテスト(7歳牡)が抜け出すと、その後ろを上がっていき、ゴール前ではキッチリとかわしました。
千直でも、トップスピードで走り抜けるのは難しく、どこかで息を入れて、最後にもう一伸びすることが勝利の定石だと、改めて感じたレースでした。なかなか奥が深い55秒です。
見事な騎乗を見せた国分恭介騎手は、前が止まった後に抜け出せるという自信があったようです。
◆ 2着と3着
2着は先に抜け出した実力馬のウイングレイテストです。彼は昨秋のG2スワンS(1400m)に優勝していますが、これまではマイルを主戦場としていました。
しかし前走の函館SSに続き、スプリント戦連続2着と、短距離でも結果を残しています。特に昨日は勝ったモズメイメイより4㎏も重い斤量だった分だけ競り負けた印象です。次走何を選ぶのか、そして秋はスプリントからマイルまで広くカバーするのか、秋の期待の1頭です。
3着はテイエムスパーダ(5歳牝)です。テイエムスパーダはここ4戦2桁着順の上、直近2戦は18頭立ての18着と大不振でした。しかし、ここ2年連続してサマースプリントシリーズで勝利を挙げている典型的な夏女で、今年も夏競馬で健闘しました。
◆ モズメイメイ
彼女は昨年5月の葵Sで見せたロケットスタートで有名になりましたが、その後は6戦連続で2桁着順と、大不振に陥りました。しかし、前走の北九州記念で隣を走る馬に進路を邪魔されると、噛みつくような闘志を見せて3着に入りました。これがきっかけになったのか、それまでの不振が嘘のように復活し、ついに昨日は見事な勝ちきりました。
なお、本来の彼女は人懐っこい、非常に穏やかな性格だそうです。また、目がクリっとした可愛らしい顔立ちをしていることもあって、厩舎界隈では牡馬にモテモテだそうです。