推し馬 ヴェルトライゼンデ 〜不屈の旅人〜
エプソムCで2回目の長期療養から復帰する、ドイツ語で「世界旅行者」というとても格好良い意味の馬名を持つ、ヴェルトライゼンデ(2017年生 現7歳牡)のことを紹介します。
◆ 2〜3歳時
彼はコントレイル世代で、3歳クラシックに皆勤、ダービーではコントレイルとサリオスに次ぐ3着と好走しました。
2〜3歳時の彼の戦績は8 戦2勝。負けた6戦のうち5戦でコントレイルが1着。どうしても、コントレイルに先着することは叶いませんでした。
◆ 1回目の長期療養から劇的な復活
打倒コントレイルを目指した4歳。1月のAJCCで2着と好スタートを切るも、屈腱炎が発覚し、長期の療養生活に入ります。
彼の雄姿を見られるか不安があった中、5歳時の鳴尾記念の出馬表に彼の名前を発見して、大変興奮したのを覚えています。AJCCから16.5か月の期間が経っており、その間にコントレイルは引退していました。
その復帰戦で、彼はファンを驚かせます。何と復活勝利をあげたのです。超長期休養明け初戦での重賞初制覇という劇的パフォーマンスは彼自身の頑張りが最大の要因ですが、関係者の必死の努力があったと想像します。心の底から頭が下がります。
◆ 復帰後の大活躍からの2度目の長期休養
秋初戦こそ敗れるも、菊花賞以来2年ぶりのG1挑戦となったジャパンCでは、好位から直線半ばで一度先頭に立つなど、見せ場たっぷりの3着と好走しました。
そして、年明けの日経新春杯で、トップハンデをものともせず、2度目の重賞勝ちを果たしました。いよいよ、コントレイル世代のリーダーとして、遅れてきた春を迎えたかと思いました。
しかし、大阪杯で敗れた後、両前脚の屈腱炎を再度発症し、再び長期療養生活に入りました。今度は14か月の療養期間が必要でした。しかし、今週末に再復帰します。復帰と聞いてから、とても興奮しています。
◆ 最後に
ヴェルトライゼンデは、左回りの戦績の方が良いので、府中での復帰戦選択は妥当なのでしょう。
コロナ下の無観客競馬を盛り上げた、コントレイルやデアリングタクトの仲間の復活劇は涙ものです。
今後適性レースが限られるかもしれませんが、引退まで元気に走り切ってもらいたいです。最後の一歩まで全力応援です。とはいえ、今回は、勝ち負けよりも無事に走り終えることを切に願っています。