阪神カップのプレビュー 〜5歳超一流馬たちによる同期送別会〜
今週末のスーパーG2、阪神カップのプレビューです。
◆ 阪神カップの位置付け
スプリンターズS以降、年内の国内芝スプリントのビッグレースはありません。そのため、阪神カップには、超一流スプリンターが集まる傾向があります。
しかも、阪神カップは1400m戦ということもあってマイラーも参戦するため、とても豪華なメンバーが集うスーパーG2になります。
なので、阪神カップは今年の短距離戦の集大成と、来年の短距離戦の口火を切る一戦という、両面の位置付けがあります。
◆ 今年の見どころ 〜セリフォス送別レース〜
セリフォスは阪神カップを最後に引退することを発表しています。この世代の代表馬はイクイノックスとドウデュースですが、マイルやスプリント界で最初に名を挙げたのは、22年のマイルCSを痺れる末脚で差し切り勝ちしたセリフォスです。
短距離界は、暫くセリフォスに続けというのがテーマでした。
彼を送別すべく、香港に遠征したサトノレーヴとトウシンマカオ以外の多くの同級生が、スプリントとマイルの両側から集まりました。
・セリフォス(5歳牡):22年のマイルCS優勝馬
・マッドクール(5歳牡):24年の高松宮記念優勝馬
・ウインマーベル(5歳牡):阪神カップのディフェンディングチャンピオン、24年マイルCS3着
・ナムラクレア(5歳牝):無冠のスプリント女王、24年スプリンターズS3着
・ママコチャ(5歳牝):23年のマイルCS優勝馬、24年マイルCS4着
◆ それ以外の世代の注目馬
阪神カップは、どの馬齢の優勝が多いと言った顕著な特徴はありません。今年は上記の通り5歳馬が中心ですが、ほかの世代からも有力馬が参戦します。
・ダノンマッキンリー(3歳牡):全ての勝利が1400m、1400mの重賞2勝
・オフトレイル(3歳牡):前走スワンS(1400m)で、ダノンマッキンリーに次ぐ2着
・モズメイメイ(4歳牝):今夏大活躍の推し馬
◆ 2019年の阪神カップ
過去の阪神カップの中で、最も印象に残っているのは、2019年のグランアレグリアの強烈な差し切り勝ちです。
彼女のことを記した「名馬紹介」の投稿の中から、同レースの箇所を以下に引用します。
『桜花賞をコースレコードで制するも、NHKマイル5着の後、夏場に脚の負傷で休養となりました。
復帰戦となった阪神カップで魅せた末脚は鋭利な刃物のような鋭さがあり、衝撃を受けました。
直線内ラチ沿いのコースを確保するために軽く動いた脚色が、他馬と比べ物にならないほど速いのです。そこで一旦スピードを落として、周囲に「先に行くけど良い?」と話しかけてから、改めて加速して突き放したような印象です。
「とてつもなく速い」と思った記憶があります。』
彼女に関する投稿を文末に添付すること、ご容赦ください。