プロキオンSの結果 ~父子にとって嬉しい重賞初優勝~
今年最初のJRAダート重賞は、サンデーファンデー(5歳牡)が逃げ切り勝ちを収め、重賞初制覇を果たしました。
◆ レース展開
1番枠のサンデーファンデーはゲートから五分に飛び出すも、二の脚が速く、そのままハナを切りました。
2番手には2番人気のオメガギネス(5歳牡)、その後ろには3番人気のドゥラエレーデ(5歳牡)といった、人気の同級生たちが付けます。
しかし、競り合う展開とはならず、最初の1000mは61.3秒とペースが落ち着きます。
1番人気のサンライズジパング(4歳牡)は、中団外側で脚を溜めます。4コーナーを回ると、最初に脱落したのはオメガギネスです。サンデーファンデーは内ラチ沿いを走り、逃げ込みを図ります。
ドゥラエレーデはじりじりとした脚でかわすには至らず3着どまり。サンライズジパングは直線外側を勢いよく伸びてきましたが、ゴールまでに先頭にたつことはできず、アタマ差敗れました。
◆ 父親 スズカコーズウェイ
サンデーファンデーの父親のスズカコーズウェイ(2004年生)を最初にお話しします。
彼は5歳時に京王杯SCに勝利するも、重賞制覇はその1戦のみでしたし、勝利自体も京王杯SCが最後でした。それでも9歳(2013年)の1月まで現役を続け、大きな怪我無く44戦を走り切りました。特に、5歳時は11戦も出走しており、とても健康で頑丈な身体をしていました。
また、8歳時にはダートや障害でも走っています。
2013年から種牡馬入りするも、現役時代の成績が冴えないことから人気はなく、毎年交配は10頭強、デビューした馬は5~7頭程度に留まっていました。しかし、産駒の評判が高く、その後は交配数が伸びましたが。
それでも昨2024年に種牡馬引退しました。
そして、種牡馬引退の翌年となった今年、産駒初のJRA重賞馬が誕生しました。親子2代の関係者は、とても喜んだと思います。本当に、本当におめでとうございます。
◆ サンデーファンデー
さて、サンデーファンデーのことです。2歳の11月のデビュー戦に勝利するも、2勝目は翌年の10月まで待つことになります。それでも父譲りの健康な身体で、3歳時は7戦、4歳時は10戦、休むことなく走り、着実に力を付けてきました。
昨年の2月にオープン入りするも、過去2度の重賞挑戦はビリとブービーでした。それでも、昨年12月の2つのリステッド競走で先行策をとるようにすると、2着と1着と結果を残し、昨日3度目の重賞挑戦で初タイトルを獲得しました。
一つずつユックリとでも階段を上っていく、彼のような馬は応援したくなります。昨日は鮫島騎手が初めて騎乗しましたが、非常に上手くエスコートしました。
◆ サンライズジパング
評判の高い4歳勢のサンライズジパングは2着に敗れるも、見せ場タップリの競馬だったと思います。初の年上馬たちとの対決となった前走のチャンピオンズカップは6着と敗れましたが、不来方賞優勝、JDC3着の実力を見せたと思います。
今年のダート戦線での活躍が期待できる一頭だと思います。音無調教師によると、マイルは短いかもしれず、次走はサウジカップを考えるようなコメントがありました。
◆ ドゥラエレーデ
推し馬のドゥラエレーデは今回も3着と勝ち切れませんでした。それでも好スタートから好位置をキープする良い走りっぷりでした。今年は是非1勝してほしいものです。
◆ 音無調教師
サンデーファンデーとサンライズジパングは共に音無厩舎に所属する同僚です。音無調教師はカンパニーやクリソベリルで有名ですが、今年の3月で定年を迎えます。
その前の嬉しいワンツーフィニッシュだったと思います。おめでとうございます。