推し馬 プログノーシス 〜不器用で真面目な好青年〜
先週末の香港遠征組の中から代表して、QE2世Cで2着と好走したプログノーシス(2018年生 現6歳牡)を紹介します。彼は3歳の3月とデビューが遅かったものの、先週末までで14戦7勝(うちG2を3勝)、掲示板を外したことは一度もない堅実な戦績です。
◆ 彼の弱み
彼は間違いなく2000m前後では現役最強馬の一頭で、いつG1を圧勝してもおかしくないレベルです。そんな彼がG1未勝利の理由は、スタートを苦手としているためです。今回のQE2世Cでも、派手に出遅れています。ジョッキーカメラを貼付しましたので、ご覧下さい。
スタートで伸び上がってしまい、立ち遅れました。そのためゲートが開いた後の映像では、左右両方の馬の後ろ姿が見られます。
◆ 彼の強み
スタートは苦手なのですが、向こう正面から捲っていってもバテない体力、直線鋭く突き抜ける末脚を持ち合わせています。それだからこそ、スタートさえ他の馬並みに出られればと毎回思います。相応のスタートを切れた今春の金鯱賞や昨夏の札幌記念は、他馬を置いてきぼりにして快勝しています。特に、金鯱賞で見せた内ラチ沿いを進む鋭い末脚は素晴らしいの一言です。
◆ 彼のことが好きな理由
あのスタートを見ると、とにかく不器用なんだと思っています。しかし、どんな事態に陥っても毎回一生懸命に走り切って、上位に名を連ねます。
その真骨頂は、昨2023年のイクイノックスが快勝した秋天だと思っています。彼はスタートで大きく遅れて最後方になるも、途中から上位進出し、最後は3着に入りました。
不器用だけど真面目な好青年の彼が、近い将来にG1タイトルを獲ることを祈っています。