さきたま杯の結果　〜絶対王者はやっぱり強かった〜

◆ 順当な結果　～3強が上位独占～
断然の1番人気に推された（単勝1.2倍）、ダートマイル絶対王者のレモンポップ（6歳牡）が、貫禄の快勝劇を演じました。絶対王者はやっぱり強かったです。
2着はNARの雄イグナイター（6歳牡）、3着は5月のかしわ記念（G1）を制したシャマル（6歳牡）でした。戦前の予想通りに、3強が上位独占という順当な結果に納まりました。

◆ レース展開前半　～勝敗を分けた１コーナーまでの攻防～
レモンポップはいつも通りに好スタートを切ります。その隣で、6番枠のティーズダンク（7歳牡）がスタート直後に大きく躓き、態勢を立て直そうとした時に外によれてレモンポップにぶつかります。ところが、雄大な馬体を誇るレモンポップは「何か」ってな感じで、何もなかったかのように跳ねのけて、真っ直ぐに進みます。ちなみに、ティーズダンクも525㎏の大型馬なのですが、レモンポップは全く動じた様子がありませんでした。
坂井騎手は1コーナーまでのポジション取りが勝敗の分かれ目とばかりに、押して前に出し、さらに内側に絞っていきます。恐らくイグナイター（笹川騎手）もシャマル（川須騎手）も同じことを考えていたのだと想像します。しかし、レモンポップに気圧された感じです。レモンポップは2番手の狙い通りのポジションをとり、シャマルは3番手に落ち着きます。1コーナーまででレモンポップとやりあったイグナイターは、少しペースが乱されたのか、5番手くらいになってしまいました。この時点で勝利確定という感じです。
レモンポップは３コーナーで既に先頭に立ち、そのままゴールしました。危なげが全くない、横綱相撲でした。昨日で国内G1に限れば4連勝です。

◆ レース展開後半　～圧倒的な強さ～
レモンポップは向こう正面で早くも先頭を伺い、3コーナー手前では既に先頭に立ちました。イグナイターもシャマルも、このままだと追いつかないとばかりにペースを上げます。4コーナー手前ではレモンポップとの差を詰め、コーナーの出口では末脚勝負というような雰囲気をつくりだしました。
しかし、レースの見せ場はここまでで、レモンポップは後続に差を詰めさせることなく、悠々と走り切りました。まさに横綱相撲の圧勝劇でした。

◆ 振り返って　～ダート体系再編の効果大～
昨年のJRA最優秀ダート馬とNAR年度代表馬の対戦が実現し、そこに今春G1を初制覇した実力馬も参戦という超豪華メンバーが揃った一戦は、順当な結果に収まりました。まずは、こんな魅力的なレースを作り出した、今回のダート体系の再編に感謝します。
そして、個人的には、強い馬が、強い競馬をして、他を圧倒して勝つレースは好みです。今日のレモンポップは、まさにそういう走りっぷりでした

◆ 最後に　～ファンの夢想・妄想～
レモンポップは国内のダートマイル前後の距離では、もはや敵なしです。そうなると俄然注目されるのが、秋のレース選択です。
昨年同様に南部杯からチャンピオンズカップという国内G1連戦もありますが、ファンとしては米国へ行ってBCマイルに参戦し、米国馬を蹴散らして生まれ故郷に錦を飾ってくれないかなぁと勝手に夢想、妄想しています。
そして、同じくBCに勝利した他の日本馬（ウシュバテソーロ？デルマソトガケ？フォーエバーヤング？）と、年末の東京大賞典で対決なんてしてくれたら、言葉にできないレベルの大興奮です。