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推し馬 メイショウシンタケ 〜競馬に厚みや深みをもたらす存在〜

2023年のサマーマイルチャンピオン、メイショウシンタケ(2018年生 現6歳)のことを紹介します。超一流ではないものの、彼のような努力して一流になった存在が、競馬に厚みや深みをもたらすのだと思います。

◆ オープン入りまで 〜ユックリと着実に成長〜
彼のデビューは2歳の6月と早かったのですが、未勝利戦に勝ったのは3歳の7月でした。
そこからの成長曲線もユックリでしたが、決して歩みを止めることなく、一歩ずつ確実に前進します。3勝クラスを勝ち上がったのは5歳の3月でした。
その時、デビュー時434kgの小柄な少年は、478kgの立派な青年になっていました。

◆ サマーマイルシリーズ 〜サマーマイルチャンピオン獲得〜
彼は短い休養をとった後、サマーマイル初戦の米子S(リステッド競走)に挑戦、後方から追い上げて勝利しました。
その後、酷暑の3ヶ月弱の間に阪神、中京、新潟、中山と遠征し、サマーマイル全4戦を皆勤します。しかも、中京記念8着、関屋記念5着、京成杯AH4着と、いずれのレースも確り走り切り、3戦で掲示板に載る堅実な戦績を残します。
繰り返しますが、2023年の酷暑のなか、全4戦に皆勤し、常に上位に入着した頑張りは感動ものです。そして、見事にサマーマイルチャンピオンに輝きました。毎レース精一杯走り切り、遂にチャンピオンとなった頑張りは感動ものです。

サマーマイルシリーズ最終戦となる京王杯AHでのメイショウシンタケは、無理に勝利に拘って先行してバテることを避けたのか、道中は最後方で脚を溜めます。直線で一頭ずつかわして、最後には4着に上がりました。それでもゴール前600mをメンバー最速で駆け抜けたのは立派です。

◆ その後 〜メリハリのついたレース選択〜
秋シーズンを迎えたメイショウシンタケは夏の疲れを癒すべく、ビッグレースに見向きもせず、年内は完全休養します。
復帰戦は年明けの京都金杯、そこから3戦走り、今年も米子Sに参戦します。
ここまでメリハリをつけたレース選択は、なかなか出来るものではないと思います。辛抱強く彼の成長を信じて待ち続け、成長後もエッジの効いたレース選択をする関係者の考えにあっぱれです。

◆ 付録 2023年サマーマイル最終戦のドラマ
2023年のサマーマイルは大激戦で、チャンピオンシップ争いは、最終戦の京成杯AHまでもつれ込み、そこでドラマが生まれました。
チャンピオンになり損ねた、或いは惜しかった馬が2頭います。
先ず京成杯AHまで首位だったセルバーグ。彼は京王杯AHに出走せずに、G1のマイルCSを目指しました。もしメイショウシンタケが6着以下だったら、2頭で優勝を分け合う形でした。
もう一頭はウイングレイテストです。彼は京成杯AHで完璧なレースを行い、ゴール直前までトップでしたが、最後の最後でソウルラッシュにかわされて2着でした。もし優勝していたら、セルバーグとメイショウシンタケをまとめて抜き去り、大逆転でチャンピオンになっていました。
さて、今年はどんなドラマが待っているか楽しみです。

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