【ハーバード・ビジネス】良い戦略はどうやって生み出すのか?
今回は、マイケル・E・ポーターの5つの競争要因のまとめ終盤です。
第一回では、業界の収益性を決める要因と参入障壁について書きました。
第二回では、業界内のパワーバランスが収益にどう影響するかについて書きました。
上記を踏まえて、結局戦略はどうやって考えればいいの?について書きたいと思います。
まず、結論から述べると以下の2つにまとめられます。
1. 各競争要因に対する防衛策を講じること。
2. 各競争要因の影響が最も小さいところを見出すこと。
なんとなく分かりにくいと思うので、解説していきます。
1. 各競争要因に対する防衛策を講じること。
戦いで言うところの守りですね。
例えば、Amazonは物流システムに巨額の投資を行い、他社が通常配送3日かかっていたところを、翌日配送 + 配送料無料というサービスを実現しました。通常、そこまでの巨額の投資を行えるECサイトはないので、競合からの参入障壁を生み出すことに成功しています。(規模の経済)
参考) the four GAFA 四騎士が創り変えた世界
2. 各競争要因の影響が最も小さいところを見出すこと。
こちらは戦いで言うところの攻めですね。
例えば、最近上場したラクスルが良い例です。
1. 印刷業界は市場が縮小気味
→ 新規参入の脅威が少ない。
2. 唯一需要が伸びていて、解決できていない課題がネット印刷注文
→ 買い手の交渉力が低い。既存企業間の競争が激しくない。
3. 印刷工場の稼働率は低い
→ サプライヤーの交渉力が低い。
そこで生まれたのが、
「印刷工場をネットワーク化し、他社よりも低価格な印刷サービスを提供。」という事業戦略です。
つまり、業界のホワイトスペースを見つける。という事が肝ですね。
まあ、実践するのはめちゃ難しいですがw
参考) ラクスル代表が語る「競争しなくても勝てる方法」【前編】
まとめ
ポーター氏いわく、「業界構造をよく理解することで、自社が取るべきポジショニングは見えてくる。」とのことです。
次回は「【最終回】どうやって業界構造を理解するのか?」というテーマについて書いて完結とします。
本当は一本で書きたかったんですが、あまりにも内容が濃いので4部作になってしまいました。笑
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?