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魔力の墓所を買ったら禁止になった件

今回は久しぶりのMtG回になります。9月23日の禁止改訂にて、以下のカードが禁止になりました。


9月23日禁止改訂

【9月23日統率者戦禁止改訂】
《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》
《宝石の睡蓮/Jeweled Lotus》
《魔力の墓所/Mana Crypt》
《有翼の叡智、ナドゥ/Nadu, Winged Wisdom》
→統率者戦で禁止へ
嘘つき!言ったじゃない!
魔力の墓所はずっと許されてるから大丈夫だって!
再録されてるから大丈夫だって!

先日「スプラの運営と比べてMtGの運営は計画的ですね~」って書いた途端こんな事態になってしまいました。運営側にも色々事情があるそうですが、ファイレクシアの侵略者にだって事情があったでしょう。ユーザーにとっては禁止されたこと自体ショックで運営サイドの内輪もめは関係ないのです。特にセットの目玉にして再録して、沢山課金させてから禁止というのは……流石に世間は許してくれぁせんよ!

《魔力の墓所》について

以前、ズロドックに向いているマナ・アーティファクトを紹介しました。

通常タップで2マナ出るマナ・アーティファクトの相場は4マナです。

現代マジックの標準ライン
それが何故か0マナ!ほんま気持ち良い…
これに比べたら山岡はんの櫃はカスや

ズロドックとは相性が良いこともあり、これは入れなきゃ!と2万円出して購入しました。2万円ですよ?2万円という金は‥‥安くないんだっ‥‥‥!1万、2万という金はっ‥‥‥(TNGW)
ズロドックの構築済みデッキを構築済みが2個買える金額でようやく手に入れた墓所がまさかこうなるなんて(ヽ´ω`)

公式の見解

1ターン目に0マナで出てくるこのカードは、魔力の墓所から「印鑑」や「タリスマン」、土地、そしてさらなる「印鑑」といった爆発的なスタートを実現させ、2ターン目には5マナを使えるようになります。ゲームが12ターン以上続けば魔力の墓所から受けるダメージの蓄積も代償として無視できないものになるのですが、その爆発的な力で6~8ターン目にゲームを決着させる場合は欠点になりません。

Commander Rules Committee

初手に土地と魔力の墓所の3マナから2マナアーティファクトを連打して次のターンに5マナ出すことが問題視されたようです。2マナのアーティファクトは色々あるので再現性が高いことが問題視されたのかもしれません。

また運営に好意的な見方をすると魔力の墓所は1枚2万円の高額レアのため、今回の禁止によって敷居を下げる意味合いもあったのかもしれません。買った側からするとショックしかないし再録せず早めに禁止すべきだったのではって思っちゃうけど。

ただ個人的には腑に落ちないところがあります。太陽の指輪や古えの墳墓、魔力の櫃といったカードが禁止にならなかった理由がいまいち読めません。そこで、この公式の見解から比較して考えてみようと思います。

  • 1ターン目に土地を出し、「印鑑」「タリスマン」を展開

  • 2ターン目に土地を出さず5マナを出す

  • 5マナ出せたらアウト

《太陽の指輪》は?

1ターン目に土地と太陽の指輪を出した場合、出せるのは2マナです。印鑑を出せば、次のターンに4マナ出せます。これも相当壊れていますが、これも一緒に禁止にしてしまうと統率者らしさが損なわれるとのことで、指輪は残す方針でいくようです。多分皆が持ってるっていうのも大きいかなと思いました。じゃあ魔力の墓所も大量に再録しよう。

《魔力の櫃》は?

往時のエクテンでも禁止だったカード
使い道がまったくないカードだったが
統率者戦の需要を受け相場が高騰
今回の騒動で更に相場を上げた

基本セット第5版まで入ってた謎のサイコロ。他ルールでも禁止になるほど高性能ですが沢山流通していたので00年代は1000円で買えました。

そんな魔力の櫃ですが、1ターン目から3マナ出せて互角の性能に見えますがアンタップ制限があるためほぼ1度きりで、実際の使用感は全然違います。

ただ上記手順の中で用いた2マナアーティファクトを通電式キーや多用途の鍵に入れ替えれば、2ターン目に5マナどころか6マナ出せます。手順は、

  1. 土地セット、(1)で魔力の櫃をプレイ

  2. 魔力の櫃タップ、(3)で印鑑と通電式キーをプレイ

  3. 印鑑タップ、(1)で通電式キー起動、魔力の櫃をアンタップ

  4. ターンエンド

これで2ターン目に6マナ出ます。ただこの戦法は高い爆発力を誇る反面、どちらかだけ引いた時が弱いというのがネック。そこでこれを使います。

ウルザランドでありエンチャントであり英雄譚であり
無色マナ出せてトークンも出せてアーティファクトのシナジーがあり
サーチ能力もあって踏み倒し効果もある

これで魔力の櫃があるなら通電式キー、キーがあるなら櫃を出しましょう。(もちろん優先は太陽の指輪ですが…)場面に応じて統率者の板金鎧でも独楽でも良し。しかも寝ている櫃もトークンを大きくするので噛み合っています。このウルザの物語は全体的に強いので、どんなデッキにも無理なく組み込めます。オトク!

ちなみに櫃と類似したカードで厳かなモノリスもありますが、使った印象としては高額なくせに廉価版みたいな性能です。玄武岩のモノリスはコンボ向けのパーツで別物です。

《古えの墳墓》は?

あればあるほどよいとされる墳墓
このカードは土地なのでアーティファクト対策に引っかかりにくいのが強みです。

1ターン目に古えの墳墓を出して印鑑を出せば次のターンに3マナ出せます。これは強い動きですが禁止にするレベルかというと微妙では‥‥?

フフ‥‥

フフ......へただなあ、カイジくん。へたっぴさ‥‥‥‥!
マナの加速のさせ方がへた‥‥‥。
カイジくんが本当に欲しいのはこっち‥‥‥

これに通電式キーを回して‥‥‥マナをホッカホッカにしてさ‥‥‥。
でかい統率者を出したい‥‥‥!だろ‥‥?フフ‥‥。
だけど‥‥‥それは色マナが足りないから‥‥
こっちの‥‥‥秘儀の印鑑でごまかそうって言うんだ‥‥‥。

カイジくん、ダメなんだよ‥‥‥!そういうのが実にダメ‥‥‥!
せっかく加速したマナでスカッとしようって時に‥‥
その妥協は傷ましすぎる‥‥‥!


そこで‥‥‥俺に提案がある。


無色の統率者を組まないか。

続唱っ‥‥。

カイジ2回続けて続唱っ‥‥!

興味のある方ぜひチャレンジしてみてください。以下のリンクからズロドックおすすめのカードをカードタイプごとに紹介しています。

他のカードについて

それから、残りのカードについてもちょっと語っていきたいと思います。

宝石の睡蓮

これも2ターン目に容易に5マナ出す事ができるカードで禁止となりました。ズロドックでは2ターン目にズロドックを出したとしても「手札から7マナ以上の呪文を唱える」という条件を満たせず使いづらさが目立ちました。

逆に手札依存の少ない単色統率者ならこのカードを強く活かせるでしょう。

(ちなみに手前のトカゲがジィーリィーランです)

例えばこのカードは「鉤爪のジィーリィーラン」という昔なつかしのカードで、1ターン目に山、2ターン目に山と宝石の睡蓮を出して着地、3ターン目に山を出して能力を起動すれば、以後毎ターン好きなドラゴンを呼べます。

エッッッッッッ!!
えっちドラゴン点火!\勃/

波止場の恐喝者

地味に影響大きそう

統率者レベル5-6だと宝石の睡蓮や魔力の墓所はあまり見かけませんが、これはよく見かけました。ズロドックのような茶単デッキや、エンチャントを主体にしたデッキに対してスゴイパワーを持っているのですが、正直禁止にするほどかな?って思いました。無限マナコンボが良くなかったのかな。

ナドゥ

かれは…

かれは誰だい?

感想

今回の調整で、運営はどんなデッキでも2ターン目に5マナ出せてしまう速度と汎用性のあるカードを規制しました。統率者戦はカジュアルルールで規制は緩やかだと聞いていたのでショックです。昔遊んでたマナ・アーティファクトを使いたくて遊び始めたのに将来そのあたりも禁止にされるのでは?という不安がいっぱいです。結構課金してしまったのでちょっと後戻りできないというのもある。とりあえず今回はここで終わり。デッキ組み直さないとなぁ…(´・ω:;.:…

9月29日 追記

この記事公開してから1日で150回も読まれてて嬉しいのですが愚痴ばかりで内容があまりないので申し訳ないです。あと禁止の影響なのか、魔力の櫃や古えの墳墓の値段がスゴイ事になってます。
「重めのカードを早めに出せる」というのは統率者で遊んでて楽しいと思うところです。元々はスタンダードでもできたのに悲しいね……。

ただあれこれ悲しんでも仕方がないので、今回ズロドックで楽しくあそべるオトクな2マナランドを紹介。その名も「雲を守る山、雲帯岳」です。

伝説&タップイン&用途の制約ありという
明らかに弱いカードなんですが…

一見凄く弱いですが、ズロドックでは以下の理由から強いカードです。

  1. 伝説の呪文が多い

  2. 重い呪文が多い

ズロドックはアーティファクト対策で手も足も出なくなることが多いです。だからこそ毎ターン確実に土地を並べていきたいところ。相応の使いづらさはありますが1枚500~600円で購入できるので、この機会に試してみてね!

10月5日 追記

9月30日、マジック公式からのお知らせがありました。

管理体制の変更

要約すると「今回の件で統率者委員会が炎上してしまったから今後は直接運営するよ」ということでした。曰く、統率者委員会はわずか5人で運営されていたとのことで、少人数で運営するにはブームになりすぎたんでしょう。委員会の皆さん、お疲れ様でした。

ブラケット?

記事の中に「ブラケット」という概念が登場しました。デッキレベルの基準となるものでしょうか?個人的に気になったのが以下の文です。

このシステムにおいては、あなたのデッキの中で最も高いブラケットに属するカードやカードの組み合わせに応じてデッキのブラケットが決まります。(中略)例えば《古えの墳墓》がブラケット4のカードだとすれば、それを採用したあなたのデッキはブラケット4に属するデッキだと認識されます。

Wizards of the Coast 「統率者戦のこれから」

1枚でもブラケット4に属するカードがあればブラケット4になるという点が気になります。まぁ今後の動向に注目。

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