ちょっと赤裸々なお話。〜はら、はらり:高尾のこととか〜
コロナの情勢で、どうもやっぱり、
来てくださいとは言い辛くなっているけど、
この作品に掛ける想いを綴らずにはいられなくなってしまった。
弱さを認めては歯を食い縛り強さへ手を伸ばす。
その苦しみを知っている。
それでもやっぱり弱いのだ。強さを求めている限りは。
そんな彼女を絶対に否定したくない。
だって彼女は、かつての私、今もどこかにいる誰か。
誰よりも抱きしめながら、彼女が在りたかった彼女になる。
それが私の使命。
私の仕事の矜持は、
今まで私が携わってきた作品や仕事を
より良くより深きものにしてきたと思う。
でも正直、気づかれないことも多かったようにも思う。
あまりに当たり前にその世界に存在するから、
私を注目していない人には全く違和感がないらしい。
評価やメインの役をもらえないのは私に実力や魅力がないからだと、
自分の矜恃が間違ってるのかと悩んだ時期もあったし、
そのことに苦しんだ時期もあったし、
ぶっちゃけ今もそこには悩み続けてもいるのだけど、
でも。
当たり前にそこに存在するために
どれだけの収斂を重ねるか。
どれだけ細かく構築するか。
なかなか評価やメインの役をもらえなくても、
いただいた役を愛することが楽しくてしょうがなくて、
気がついたらもう中堅とさえ言われるような時期に来てしまった🤣
だって私にとって芝居とは、
その構築と収斂こそが醍醐味だったから。
役を愛せたときの悦びに代わるものはどこにもなかったから。
今は気づいてもらえなくても、きっとその先に
気づかれるほどの輝きを放つことができるようになったら
その輝きこそが本物なんだと、そう信じて。
気づいてくれる人もいるし、
気づいてくれた人もいた。
そしてその人たちは言ってくれた。
「あなたはすごい」
舞台『はら、はらり』で頂戴した 高尾という役は、
世に言う“良い役“です。
”良い役“じゃない役なんて無い、というのが私の矜恃でもあるから
この言葉を使うことをずっと逡巡してきたのだけど。
わかりやすく壮絶な役です。
だからこそ、
私のやることは変わらない。
私の使命は、
彼女を愛し抜き、物語の中に彼女として存在すること。
江戸は吉原。
遊郭で一番手花魁になった人。
ポジションとしてはヒールだけれど、
この時代のその女性を、そんな一面だけで演じられるわけがない。
私が演じる意味は、彼女だけではない。
かつてその時代に本当に存在していた数多の女性が、
彼女に繋がっている。
今の吉原の一角になんの変哲もなく在るこの石垣。
かつて吉原を囲み、女たちを“大門の外”と隔てていたお歯黒ドブの一部だとか。
強さを渇望し、血反吐の出るような思いで弱さに向き合い、
彼女は、彼女たちは、
何を捨て、何を掴み、何を抱えて、何を選ぶのか。
だって彼女は、かつての私、今もどこかにいる誰か。
あなたの隣に、目の前にいる人が、彼女かもしれないのだ。
彼女は絶対に、間違っていない。
彼女が生き抜いた意味を、届ける。
だからね、観てほしい。
こんな状況だけれど。
だから、
もし観にきてもらえたら、
本当に本当に嬉しいです。
●舞台『はら、はらり』
12月18日(金)〜23日(水)
ラゾーナ川崎プラザソルにて上演
【奥村の出演日程】
2020年12月
※17日(木) 19時 プレビュー公演※ゲネプロ見学
18日(金)19時
19日(土)19時
20日(日)14時
21日(月)14時
22日(火)19時
Wキャスト公演で、私は上記日程《撫子》に出演します。
【会場】
ラゾーナ川崎プラザソル
JR川崎駅直結のラゾーナ川崎プラザの5階にある劇場です。
【チケット】
一般席 ¥4800
馴染み席 ¥6500(中央良席・特典付)
花魁道中席¥8500(良席エリア選択・特典付)
※17日19時のみ プレビュー公演¥3000
【ご予約】
https://eplus.jp/sf/detail/3321430001
アンケート欄に「奥村そら」とご記入ください。
感染症対策の観点から、
ご予約は事前精算でのご協力をお願いしております。
【公式HP】
【オンラインショップ】
感染症対策で今までの演劇にあったお客様との交流機会が持てなくなってきているなか、
お客様に、この作品をより楽しんでいただくための企画や
お客様からのお気持ちの受け取り機会を
様々に模索しています。
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※お求めの際には、備考欄に「奥村そら」とご記入くださるか、或いはメッセージなどいただけましたら、本当に嬉しいです。
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