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20200615|買ってもらって一番嬉しかったファミコンの貝獣物語

久々に思い出したから今日はゲームの話。

ファミコンから始めているゲーム人生。
小学生時代は家族から買ってもらうか、親戚や友達から貸してもらうしか方法がなかった。お小遣いもなかったので、プレイしたいけど出来ないファミコンカセットって星の数ほどある。


この貝獣物語も、その一つ。
当時のファミコンカセットはいくらだったのだろう?そんな事は全く分からなかったけど、とにかく父親が色々なカセットを買ってきてくれた。父親もゲームは好きだったのだけど、仕事が忙しくて僕らと遊ぶ事が出来なかったので罪滅ぼし的な気持ちもあったのかもしれない。


父親はファミコン雑誌『ファミ通』を定期的に買ってきていた。
当然僕も読んでいたが、新発売だった貝獣物語がやってみたくて仕方がなかった。貝獣のクピクピやポヨンやバブが可愛かったからかもしれない。夢中になって貝獣物語のページを見ていたのを覚えている。


「このゲームが欲しい!」と言えない家族だった。貧乏とか、そういうんじゃないけど、懇願してまで何かを買ってもらう事はなかった。ただただファミ通を毎日みて、黙って想いを馳せていた。頭の中ではゲームが既に進行していて、楽しく妄想をしていたのを、おそらく父親はずっとみていたのだろう。



ある日、遅く帰ってきた父親が夕飯を食べている時に、呼ばれた。
怒られるのかな?とおそるおそる父親の元に向かったら、貝獣物語の箱を渡された。何がなんだか分からなかった。
「欲しかったんだろ?そのカセット。買ってきた。」
そう言われても理解不能だったので固まってた。

信じられない。
欲しいって言ってないのに。
なんでお父さん分かったんだろ。
だんだん理解してきた。

夢みたい!!!!!!!!

そう思った瞬間、
僕は怪獣みたいな大声をあげて、カセットの箱に齧り付いた。
抑えきれなかった気持ちをどう表現すればいいか分からなかった。
だから何を思ったのか、体の中に取り込もうとしたようだ。

慌てた父親に止められた。
せっかくの箱に歯形がついた。
ついでによだれもついていたけど、カセットは無事だった。
何で齧り付いたか分からないけど、それほど嬉しかったんだろう。



その日からずっと貝獣物語を遊んでいた。
今みたいに好きな時間にゲームはできない。
もちろん持ち運ぶ事はできない。
居間で家族みんなで見るテレビを占領する事はできない。

学校終わって家に着いたら祖父が帰ってくるまで貝獣を探し、
土曜日の午後に学校終わったら家に着いて冒険をし、
日曜日は誰よりも早く起きて敵を倒してお金を貯め、レベルを上げた。
来る日も来る日も貝獣物語を楽しんだ。
夢中になって楽しんだ。


さすがnamcoさん。
貝獣物語の箱の中は、カセットと説明書だけでなく、
冒険する地図も入っていて、
主人公と貝獣の小さなフィギュアも入ってて、
何だか謎の密書もあって、
冒険するための道具は全て揃っていた。

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これがどれだけ楽しかったか。
これがどれだけ嬉しかったか。
毎日ゲームの世界に行って、
毎日地図を見ながら進んでた。
間違いなく、僕は毎日冒険をしていた。

今もしっかりゲームをするし、有名RPGも楽しんでいる。
もちろんその都度、冒険をしている。
けれど、あれだけ集中してた夢のような時間は、
もう体験出来ないような気がする。

そして、貝獣物語の記事、どっかで書いたような気がする。
毎日note書いてると、似たような事書いちゃうのかな。
覚えてられないけど、久々に思い出した。


ファミコンの事なんてnote書いている人は分かるかな?
でも、熱は伝わってほしい。