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DoraGM(笑)の自由研究~Astrosの王朝について~
お疲れ様です!Doraです。皆様いかがお過ごしでしょうか?
まず簡単に今回のnoteの経緯とお伝えがありますので先にそちらをお話します
1・今回のnoteの経緯
実は今のAstoros(以下HOU)のこれまでの戦績や選手をパラパラ見ていたタイミングで
こんなツイートを目にします
(※本人様の許可済み)
なんか小学校低学年の頃の夏休みの自由研究作品出てきましたよ
— Kētos (@seinaru_yakata) September 20, 2024
この頃からMLB好きなんですねワタシ
なんでパドレス黒いんだろう…? pic.twitter.com/nhH2WoKepW
なんとなく目にしていた時にこんなことを思います
「そうだ!MLBファンになってある程度経つけど、ここまで持続した強さの理由は詳しく調べたこともないし、データもある程度見方が分かった今こそ、自由研究風に調べて書いてみよう!」
そして当初は一番強いと個人的に思う2019年から、育成、トレード、FA
の三部門に分けてランク付けをし、どこの部門が優れているのかを予想、調査、結論を出して記事にしようと考えておりました!(この時私自身は後先考えず思い付きで行動していたため、我ながらいい着眼点やん!とかなんとか思っていたのは別のお話)
そして「当初」と記載があるようにこの案は見事失敗に終わりました。
(これも研究の一部、、、ということでご了承m(_ _"m))
やめた理由はこちら、、、
1.そもそも育成、トレード、FAに分けても一つの記事が長くなってしまう
(自由研究ではなく調査報告書になってしまう)
2.評価制にして比較しようとしたが基準が曖昧過ぎる上、その評価にした根拠を説明することが僕自身うまく説明できない
(選手の活躍年数も稼働年数違う)
3.全選手書くことが大変すぎる
(途中からピックアップすることに変更したが、母数が変わることにどうしても納得できない自分がいたw)
4.書こうと思ってから一か月以上時がたち、それまでの間に自分なりに解釈したことや調べたことを、お伝えすることにシフトチェンジした
以上の理由から、もっと自由研究らしくスマートに書いていきたいと思います。小学生の夏休みに戻った気分で色々調べてみましたので見てやってください!(ちなみに、タイトルにもある,,自由研究,,というのは上記のツイートから着想しています)
テーマ~Astros王朝について~
動機
①自分で調べることでもっとAstros(以下HOU)の事を知れると思った
②noteの書き方の向上、データサイトの見方がもっと詳しく知りたい、もっとスムーズに見れるようになりたい
2・対象範囲
@2019年以降から
理由:2017~2024までの各年のロースターを見ると、2019年が一番強そう(個人的主観)※そもそも2017年に関してはサイン盗みの件もあり最強とは言えない(2018、2019も疑問符はつくが。。。)
実際に調べてみた!
HoustonAstrosというチームは2017年以降8年連続でポストシーズンへ進んでいます。
基準とした2019年以降のプレーオフの戦績はこちらです
2019年 WS⇒敗退 (地区優勝)
2020年 ALCS⇒敗退(ワイルドカードから※コロナ渦の短縮シーズン)
2021年 WS⇒敗退 (地区優勝)
2022年 WS⇒優勝 (地区優勝)
2023年 ALCS⇒敗退(地区優勝)
2024年 WC⇒敗退 (地区優勝)
王朝を築いてからほぼすべて地区優勝していますし、基本的に今年以外はALCS以上進出するいわゆる強豪チームとして名をはせてました
このまましばらくは王朝を築き続けるのではないか、、、
と、思われた方もいるかもしれません、
一先ず2019年と2024年オーダーを比較してみましょう
2019年のオーダー
CF /G.Springer
2B /J.Altuve
LF /M.Brantley
3B /A.Bregman
1B /Y.Gurriel
DH/Y.Alvarez
SS/C.Correa
C /R.Chirinos
RF/J.Reddick
まさに最強打線www 6番Alvarez,7番にCorreaて!!
主な成績
HR20以上7人(25本越が5人)
fWAR3.0以上7人
wRC+100以上12人以上(130超えが7人)
この年ルーキーのAlvarezがwRC+177をたたき出し、この年満票で新人王になっています
当時、控え野手のAledmys Díazや、Myles Strawも攻守に大活躍してくれていました。
そして投手には200イニング越え 奪三振300超えのGerrit ColeとJustin Verlanderという最強二枚看板が君臨していました。ちなみにこの最強チームをもってしてもワールドシリーズはWSHに負けるんですけどね。。。
詳しく見たい方はこちら
以上の内容を踏まえて2024年↓↓
2024年のオーダー
2B /J.Altuve
RF /K.Tucker
DH/Y.Alvarez
3B/A.Bregman
C /Y.Diaz
1B/V.Caratini
SS/J.Peña
LF/J.Heyward
主な成績
HR20以上4人(25本越が2人)
fWAR3.0越え5人
wRC+100以上が11人(130超えが2人)
比較したときにwRC+100超えというところの差は2019年と比較しても
そこまで乖離はないんですが
HRを打てる選手が明らかに減っています
ちなみに野手のWARを基準にプラスマイナスを比較したところ
2019年
WARがマイナスな選手 4人(最もマイナスで‐0・2)
WARがプラスな選手 17人 (最もプラスで+8.3)
2024年
WARがマイナスな選手 10人(最もマイナスで‐1.5)
WARがプラスな選手 14人 (最もプラスで+5.3)
個人的に着目したのはマイナス部分で、今年に関しては控え野手のほとんどがマイナスをたたき出しています(‐1.5をたたき出した選手は後程触れます)
投手に関しては、先発は怪我などで何人か登板できなかったものの、去年から引き続きFramber ValdezとHunter Brownが引っ張り
遅咲きの苦労人Ronel Blanco、今年デビューした奪三振マシンの超新星Spencer Arrighetti、トレードで獲得した菊池雄星と
2019年ほどの制圧力はないものの、盤石なローテーションを形成してました。
中継ぎに目を向けると70試合以上登板したBryan Abreu、Josh Haderが一年間大事な場面で何度もチームを救ってくれました。
詳しく見たい方はこちら
Astros~王朝陥落の危機だと思う理由~
最強だった2019年、そして最も直近の2024年の主な選手を比較してきましたがあくまで個人的な意見として、
牙城はもう崩れてきており、2022年くらいから綻びが見えてきたように思います
個人的には育成、投資金と投資先、トレードが大事だと考えていまして
それを前提に王朝陥落の危機だと思う理由についてお話できればと思います。
1.単純に強い時代の終焉
なんか結論みたいになりすみませんw
基本的に強いチームを作るには
①ドラフト上位指名⇒育成によって一定レベルの選手を育て上げ、足りないところをトレード、FAで補っていく
②金銭に余裕があるチームは、FAで大物選手を獲得し続け、スター選手をそろえる
などありますが後者の場合よほどの金銭的余裕がないと持続しません。
HOUは主に①に近くドラフト上位指名で獲得した複数の選手を、MLBのレギュラークラス、オールスタークラスまで育て上げ、その他足りないポジションをトレード等で補強していましたが、チームが勝つということはドラフト指名も下位になっていき、上記のようなレベルの人材を複数人出すのは困難になってきます。そんな中、ようやく育った選手を今度はコンテンドするために放出し、プレーオフに向けて選手を補強しなければいけないので
少しずつ戦力が低下するのは必然かもしれません
2・若手選手の台頭不足
先にも述べましたが、育成をメインにチームを作っていたHOUにとって痛手となったのはおそらくここでしょう
少し話をさかのぼると、ここ数年の一番の成功例は2019年にレギュラーとして定着してきていたK.TuckerとY.Alvarezで、2020年オフにFAとなったSpringerの後継者として大成長しました。
Alvarezの好きな映像がこちら(2022年ワールドシリーズの映像)
AHHHHHHHHHHHHHH YORDAN HAS DONE IT!!!!!
— FOX Sports: MLB (@MLBONFOX) November 6, 2022
HOUSTON IS SHAKING!!! pic.twitter.com/0B2odiUUFZ
こちらの二人は今でも継続的に活躍してくれていますし、キャッチャーですと 2023年以降にY.Diazが生えてきていますが、
他の選手で継続的なトップクラスの選手は生えてきていません。
Correaの後釜に入ったJ.Peña はデビューした2022年ににゴールドグラブ賞を獲得し打撃でも一定以上の活躍を見せてくれましたが、
守備での指標が年々劣化したり、今年は目立つとこでのエラーも多く感じました
(国内外問わずファンも多いので頑張れ!)
外野手のChas McCormickも単年あたりでの成果は出していたものの今年は大不調になりマイナーと行ったり来たりになってしまいました。
その他にもGrae Kessinger、Shay Whitcombm等いろんな選手を試していますが、先にも述べたように、コアメンバー並の選手になるのは大変難しいわけで、特に内野手はAltuveやBregmanにおんぶにだっこが続いている状態が数年間続いています
(無論、後述記載しますが大物選手の獲得に際して有望選手を放出している、、というのもありますが、、、)
一方で投手育成のほうは比較的上手くいっているようです
今年デビューしたS.Arrighettiや2022年からMLBに定着しているH.Brownもそうですが,
F.Valdez L.Garcia C.Javier R.Blancoなど、
国際ドラフトの中では遅めの年齢での指名にもかかわらず、活躍している中南米系の投手が多いです。
これを見たときにふと、
「MLBでもそれなりのレベルまで成長できているのはなぜか」
と疑問に思いました。
(大体16歳から18歳前後の年齢が多いが、上記の選手は20歳前後の指名)
これは投手だけなのか、ほかにも事例があるのかなども、興味が湧きましたので、また時間があるときに調べてみようと思います
3・トレード、FA獲得選手の失敗例
こちらに関しては2022年とそれ以降で大きく違います
基本的に2022年までは、自前で育てた選手をメインに、
中継ぎやバックアップを他球団から獲得することが多かったです。
(21年K.Graveman、R.Monteroら中継ぎを獲得したトレードや、22年M.Dubón、C.Vazquezら野手を獲得したトレードなど)
FAに関しては2020年オフに再契約したM.Brantley2年総額(3200万ドル)
くらいで目玉補強というのはほとんどしていません。
ところが、2022年に前GMのJames Clickが解任され、現GMのDana Brownが就任するまでのGM不在の間、オーナー権限にて
J.Abreuと3年総額5850万ドル
R.Monteroと3年総額3450万ドル(再契約)
を契約を結びました
※ちなみに2024年の投手と野手でそれぞれ一番マイナスをたたき出したのが
彼ら二人になります
Abreu‐1.5 Montero‐0.9(ど う し て こ う な っ た)
その後も2024年までの間
2023年J.Verlander(トレードで再獲得)
2024年 菊池雄星 (トレードで獲得)
2023年オフ J.Hader 5年総額9500万ドル(2023年オフにFAで獲得)
と大物選手の獲得に際し、傘下上位プロスペクトと資金をつぎ込んできました。
もちろんこれらの動きに関しては賛否はあると思いますが、
主にトレードでプロスペクトを大量に放出したおかげで、マイナー選手の層のレベルが落ちるのはもはや必然で、FAで獲得した選手の中には出場どころか試合に出ていない選手もいるような現状でした。
(Monteroは今季途中マイナー降格、Abreuは成績振るわず、シーズン途中に契約途中でリリース)
まとめ
※ここからはやや愚痴になります
以上が僕自身の思うHOU王朝が終わりを迎えると思う主な理由です!
今年もポストシーズンに出場しましたがワイルドカードゲームであっさり連敗を喫し、早すぎる今シーズンの終戦を迎えました。
応援してた時は1ファンとして
「打ってくれよ、抑えてくれよ」
と一喜一憂していましたが
プレーオフは運の要素も含まれるとは言え、今冷静になれば負けるべくして負けたと思います。
先発は相変わらず頑張っていましたが打線がつながらない、中継ぎはB.Abreu、Haderに頼りっきりな現状
このシリーズは打たれたHaderを責める以前に、
「他に抑えれる人いないの?」
「打線が機能してたら連投させずに済んだのでは?」
とケチをつけだしたら止まりません
試合の詳細はあすとろのーとさんの記事をご覧ください
(本人様の許可済み)
後は常々ツイッターやnoteでも毒を吐いていましたが、菊池選手のトレードに関しても大活躍してくれたとは言え、今年のオフFAですし、結果ワールドシリーズに進出することを考えれば
今夏中、補強するところは他にもあったと思います。
当時の感想はこちら↓↓
他にもリリーフのMonteroと契約延長をしたり、J.Abreuと契約を結んだことも獲得時に何らかの意図があった、(当時1Bの補強が必要で、ここまで成績が下降するとだれも予想していないかったので否めない)のかもしれませんが
結果不良債権になっている選手の契約金の支払いもまだ残っています
この記事を書いているときに選手の契約年数や現状を調べてきましたが、
オーナー、GMのかじ取り一つで泥沼の暗黒期に逆戻りしてしまうことだって考えられます
今オフFAの菊池やBregman、1Bの穴埋めを補強するのか、自前の選手を使うのか、来年のValdezやTuckerの契約延長の有無など
課題が本当に多く、明確な解決案が見つかりませんでした。
おそらく来年はア・リーグ西地区の他チームがよほどの戦力補強や、チームとしての大きな躍進がない限りは地区優勝は狙えそうですが、
今のままでは今年と同じくワールドシリーズ進出はかなり厳しいと思います!
今後の王朝の立て直し、若手育成に大きな期待と注目をしていきたいと思います
終わりに。。。
ここまでご覧になっていただきありがとうございました。記事を書こうと決めて約一か月、書いては消し書いては消しをする中で、また新しく調べたいこと、書きたいことがいくつか見つかりました。
中南米選手の投手育成がなぜうまくいっているのか?
Astrosの予算(ペイロールについて)
DanaGMの組織運営について、編成力についての詳細
HOUのマイナー選手の実績や詳細
ざっとこんな感じですかね
ちなみに「4」のマイナー選手を調べる勉強会に関しては
近々スペースをしようと思ってます。よかったら遊びに来てください。
またその他の興味があること、気になることも需要があればまた改めて書こうと思います
最後に、、、、
この一か月、僕のnote作成に関して助言を下さった方本当にありがとうございました!!!
最近いろんな人と絡む機会も多く。その情報量の多さにいつも尊敬をしています。Astrosを自分がもっと好きになるために、皆様にも興味を持ってもらうために少しずつ頑張っていきます
これからも知見を増やし、noteの執筆も、もっとスキルアップすることに手を抜かづ、今後も活動に力を入れて参りますので応援よろしくお願いします!
~Dora~
参考記事
https://baseballsavant.mlb.com/