ただ守りたい… 159話
翌日
朝
教室
ガラガラ
飛鳥: …
日奈子: あ!あっしゅん、おはよう!!
飛鳥: っ…おはよう。
○○: ?、おはよう。いつもより元気ないけど、どうした?
美月: え、そう?飛鳥はいつもこんなもんじゃない?
自分の席に座っている○○と、その周りで喋っていた日奈子と美月が、教室に入ってきた飛鳥に挨拶をする。
飛鳥: 別に何もないよ。ただ、昨日あんまり眠れなかっただけ。
○○: ほんと?
飛鳥: ほんと。
美月: あら〜飛鳥さん、夜更かしはお肌の天敵ですわよ笑
日奈子: 天敵ですわよ!
飛鳥: …あっそ。教えてくれてどうも。でも、深夜でも構わずインスタントラーメンを食べちゃう美月さんには、言われたくないけどね。
美月: なっ!一体誰から……ギロッ
○○: ……
美月: 裏切ったな〜○○!!
グイグイ
肩を掴んで、○○の体を前後に揺さぶる美月。
○○: ちょっ、ごめんって笑。たまたま会話の流れで、ポロッと言っちゃったんだよ〜
美月: こんの〜
飛鳥: 笑、可哀想な○○。こんなのが近くにいたら、もう……嫌だよね笑
美月: っ!!
○○: 別に嫌ってことは…
美月: ごめんね〜○○。美月ちゃん、別に怒ってないからね〜
ナデナデ
今度は、○○の頭を両手で撫で回し始めるが…
○○: いや、マジで撫でるのはなし!
ペシッ
すぐに、○○の手に弾かれる。
美月: え〜ちょっとくらい良いじゃん!
日奈子: じゃあ、わしゃわしゃは!
美月: わしゃわしゃ?
日奈子: ほら!大型犬を愛でるような感じで…
○○: 却下。
日奈子: えぇ!!別に良いじゃん!!って、無理やりやっちゃえ!!とぉっ!
○○: わっ!こら!それは、わしゃわしゃじゃなくて、こちょこちょ…わははははは笑
日奈子: ほらほらほら!これでも喰らえ〜!!
コチョコチョコチョ
○○: くははは笑…マジで……やめ……ははは笑
美月: ムー、私もやる!
○○: え?!美月まで!
日奈子: 美月ちゃん!一緒に○○を倒そう!!
美月: 笑、おっけ〜
コチョコチョコチョ
○○: やめて〜!!わははははは笑
飛鳥: ……
と、飛鳥がじっと見守る中、日奈子&美月と○○による、くすぐりの攻防が行われていると…
ガラガラ
理々杏: ん…笑、朝から楽しそうなこと、やってんじゃん。
扉を開けて、理々杏が教室の中に入ってきた。
理々杏: ふぅ〜暖まる〜
飛鳥: おはよ。
理々杏: おはよ〜〜
日奈子: 理々杏ちゃん!おはよう!!
美月: おはよう!
理々杏: 笑、朝からこちょこちょタイムですか。
日奈子: うん!
○○: もうそろそろマジで…はははははは笑
美月: 私の個人情報を、勝手に話した罰だ〜
理々杏: 個人情報?
飛鳥: 美月が深夜にインスタントラーメンを食べてるって話。
理々杏: あぁ、なんだそのことか。意外と知られてるやつじゃん。
美月: え?!そうなの?
理々杏: うん笑
美月: ギロッ!!
○○: いや、それは僕じゃない!僕は春時にしか話してない!
美月: ほんとかな?
○○: ほんとほんと!だから、その流れるように指を動かしている手を下ろして!
美月: う〜む……
飛鳥: 笑、もしかしたら、春時と私がそれを話してた時に、杉浦辺りが聞いてたかもな〜
美月: 杉浦君?……問いたださねば!!
○○: はい、じゃあ一旦退けて。
美月: いや!それとこれとは、話が別だね!まだ罰の執行タイム!
○○: くっ、誰か助けてくれ〜
飛鳥: 面白いから、私は傍観で笑
日奈子: じゃあ、私も!
そう言って、日奈子は○○から離れ、飛鳥の隣に立つ。
飛鳥: チラッ…
日奈子: ん?どうしたの?あっしゅん。
飛鳥: …いや、別になんでもないよ。
日奈子: そっか!
美月: さてさてさて、○○よ。覚悟はできてるな?!
○○: …これ以上やるんなら、僕も本気で抵抗させてもらうけど、良い?
美月: へぇ〜○○は、女の子に乱暴しちゃう人なんだ〜
○○: うわ、ずっる。
美月: さぁ!大人しく、こちょこちょの罰を受けるがいい!
そうして、椅子に座ったままの○○に、美月の手が再び触れようとしたが…
理々杏: ○○、助けて欲しい?
隣の席に荷物を置く理々杏がそう言い、○○は喜びの表情で、すぐにそれに縋った。
○○: お願いします!助けてください!理々杏様!
美月: ちょっと、理々杏。邪魔しないでよ〜
理々杏: でも、○○から助けを求められちゃったら、助けないわけにはいかないな〜〜ということで、美月、こっちに来て。
そう言って、理々杏は小さな紙切れを、○○に見えないように、美月の顔先に突き出した後、扉の方に向かう。
美月: ……しょうがないな〜〜○○、また後でね。
○○: いや、後でもなしで!
という○○の言葉を聞きながら、美月も理々杏の後を追った。
○○: にしても、あの美月が簡単に引き下がるとは……さすが理々杏。
日奈子: やっぱ、理々杏ちゃんは強いね!!
飛鳥: 理々杏が強いというか……まぁ、そういうことになるのかな笑
1人になった○○の元に、傍観していた飛鳥と日奈子が集まり、話し始める。
○○: ところで、2人の勉強の調子はどうなの?期末テストが来週に迫ってるけど。
日奈子: えーっとね……あっしゅんどうなの?!
飛鳥: あ、そういえばそうだった。完全に忘れてた。
○○: ってことは、まだ2人は何の準備もしてない感じ?
飛鳥: まぁ、そうなるね。でも、日頃の積み重ねがあるから。ね、日奈子。
日奈子: うん!○○と祐希ちゃんの方はどうなの?
○○: ちゃんとやってるよ。それこそ昨日、祐希はBINGO!で勉強してたし。
日奈子: おぉ、BINGO!で勉強……
飛鳥: 寝てなかった?笑
○○: そりゃ寝てる時もあったよ。でも、僕か奈々未さんがすぐに起こしてたから。
飛鳥: そのついでに、また奈々未さんに手伝ってもらってたんじゃない?
○○: 笑、それはどうだろう。
飛鳥: うわぁ、ずる〜
○○: 他の人の手を貸してもらうのもありってなったじゃん。
飛鳥: そうだけどさ〜
○○: それに、祐希は役員になって、中々勉強の時間が取れなくなったんだから、勘弁して笑
飛鳥: 笑、日奈子。私達は、私達の力だけで頑張るよ!
日奈子: おう!!
○○: 気合い入ってるね〜笑
日奈子: じゃあ早速!明日明後日は、私かあっしゅんの家で勉強会だ!!
飛鳥: え、マジ?
日奈子: マジ!!
飛鳥: はぁ…いきなり過ぎでしょ……
日奈子: ダメ?…キラキラ
飛鳥: ………分かったよ。でもその代わり、ちゃんと勉強するんだよ。
日奈子: わっかりました!!!
○○: 家で勉強会か……今週末は師範が留守みたいだから………祐希とやるか。
と、飛鳥と日奈子のやり取りを見て、○○がそう考えていると……
ガラガラ
春時: ほら、祐希。暖かい教室だぞ〜
祐希: ふわぁぁ……余計に眠たくなる暖かさだね…
春時: いや、もうここまで来たんだから、せめて自分の席に座って寝てくれ。
祐希: は〜い……あ、みんな、おはよ〜
春時: おはよう。
○○: おはよ。
日奈子: おはよう!!!
飛鳥: おはよう。2人、一緒だったんだ。
春時: あぁ。たまたま靴箱のとこで会ってな。
祐希: ふぅ〜〜我が机よ〜
○○: まずはコートを脱ぎな笑
祐希: うん……ウトウト…
○○: はぁ……ほら、祐希。手を広げて。
祐希: うん…
席に座り、ウトウトし始めた祐希を見て、○○は仕方なく、コートを脱がせてあげ、荷物を机の横に掛けた。
祐希: ありがと〜
○○: あ、祐希。寝る前に言っときたいんだけど。
祐希: なに〜?
○○: 日曜日にさ、勉強会しよ。
祐希: え、勉強会かぁ…
○○: テストも来週にあるし、飛鳥と日奈子も土日で勉強会をするらしいから、負けないように僕達もやろう。
祐希: そうなの?
日奈子: うん!!明日はあっしゅんの家で、明後日は私の家で勉強会!!で良いよね?!
飛鳥: はいはい。
祐希: そっか〜……じゃあ、やる。
○○: なら、どこでやろうか。
春時: いや、決めてなかったんかい。ってか、その勉強会、俺も参加していい?
○○: ん?春時も?別に僕は構わないけど…
祐希: 祐希も〜
春時: ありがと。ほら、○○と同じで、じいちゃんがいないから、俺も暇なわけよ。だから、勉強したいって思って。
飛鳥: 笑、それでも、私達の勉強会の方じゃないんだ。
日奈子: え〜〜春時、来てよ〜!
春時: ……だって、飛鳥、怖いじゃん。
飛鳥: なっ…
日奈子: 確かに……
春時: だろ?笑。ということで、俺は○○達の勉強会の方に参加します。
日奈子: わっ!春時だけズルい!!私も○○達の勉強会の方に!!
飛鳥: は?日奈子から勉強会を誘っておいて、それはないでしょ。絶対に逃がさないからね。
日奈子: ひゃ〜
飛鳥: これまで以上に厳しくやるから。あと、春時も次のテストは私達の勉強会の方に、強制参加ね。
春時: ……い…
飛鳥: ギロッ!!
春時: かしこまりました。
○○: 笑、で、どこで勉強会をしようか。
祐希: ○○の家は?
○○: それが、蓮加が友達を呼ぶみたいでさ。
日奈子: あやめちゃんとレイちゃん?!
○○: あれ、会ったこと………あ、そういえば、この前、蓮加が休みの日に外で遊んでたら、日奈子と会ったって言ってたな…
日奈子: そうなの!そこで友達になったんだ〜
○○: 良かったじゃん笑
春時: それで、その蓮加ちゃんの友達が○○の家に来るから、○○の家では勉強会ができないってことだな。
○○: そういうこと。
祐希: じゃあ、祐希の家で良いでしょ。
○○: 良いの?
祐希: うん。祐希の家で勉強会をしよう!
○○: ………勉強会が始まるギリギリまで寝るつもりでしょ。
祐希: ギクッ……そ、そんなことないよ〜
春時: なるほど笑。道理で、すぐに自分の家を提案したわけだ。
祐希: グヌヌ……バレては仕方がない。でも、別に良いよね!
○○: まぁ、勉強の途中で寝ないなら…
祐希: 絶対に寝ません!
○○: 笑、言ったね。約束だよ。
祐希: うん。
春時: じゃ、日曜までに部屋を片付けときな笑
祐希: ぐっ…別にいつも片付いてるし。
春時: へぇ〜昔はあんなに散らかってたのに。成長したんだな〜
祐希: う、うん!
飛鳥: 笑、ほんとにそうなら、日奈子は負けちゃったね。
日奈子: え?
飛鳥: だって、日奈子の部屋は変わらず散らかってるじゃん。
日奈子: っ!そ、そうかな〜昔に比べれば、私も片付けられるように……
○○ 飛鳥: なってないね。
春時: 笑、2人が揃って言うなら、そうなんだろうな。
日奈子: く、くぅ〜
○○: これから頑張ろう、日奈子。祐希みたいに、部屋を片付けられるようになろう。祐希、みたいに。
飛鳥: そうそう。ちゃんと部屋を片付けられるようになった、祐希、を見習って日奈子もできるようになろう。
日奈子: 分かった!!祐希ちゃんみたいに、私も頑張る!!!
祐希: が、頑張ってぇ……
春時: 笑、こっちの心にも刺さったな。
と、教室の中で、○○達の話が盛り上がっている一方で、教室の外に出た理々杏と美月は……
理々杏: この辺なら良いかな。
美月: …
全く人気のない廊下の突き当たりで立ち止まり、理々杏は後ろについてきていた美月の方を向く。
理々杏: 人は来てないね。
美月: ねぇ、理々杏。○○の記憶について聞きたい、って、どういうこと?
先程、理々杏が見せてきた紙切れに書かれてあったことについて尋ねる美月。
理々杏: どういうことって……美月なら分かってるんでしょ?
美月: ……○○のお姉さんに関する記憶ってこと?
理々杏: そう。深川麻衣さんについての記憶を、○○がどれだけ取り戻しているか、ということを聞きたいの。
美月: …なんで、知ってるの?
理々杏: そりゃもちろん、知ってるに決まってるじゃん。私も、まいまいさんとは遊んだことあるし。
美月: いや、そういうことじゃなくて。理々杏が○○と一緒に遊んでたのは、5歳ぐらいの時まででしょ?そして、まいまいさんが入院したのは、○○が13歳ぐらいの時だから……
理々杏: あぁ。なんで私が、まいまいさんが入院して、○○がまいまいさんの記憶を失い、月に一度だけ記憶を思い出して、病院にお見舞いに行っていることを知っているのか、ってことか。
美月: うん。
理々杏: それは……○○のお父さんに聞いたからだよ。
美月: え、統さ…お義父さんに?
理々杏: うん。私のお父さんと、○○のお父さんは仲良しだからね。その、まいまいさんが入院した時に、お父さん伝で、私も聞いてたんだ。
美月: そうだったんだ……
理々杏: でも、私も飛鳥達と同じように、病室までは○○についていけないからね。一緒に病室まで行って、まいまいさんの様子を見つつ、○○の記憶がどこまで戻っているかを確認してる美月に、話を聞きたいの。
美月: なるほど、了解。ちょっと待ってね。
そう言って、美月は携帯を取り出し、○○の記憶について書いていたメモを確認する。
美月: えっと、時系列順で説明した方が良い?
理々杏: そうだね。できるなら、お願い。
美月: じゃあ、まず今年の6月は、まいまいさんの名前と年齢だけ。7月にはそれに加えて、好きな食べ物と、小さい頃に⊿モールに行ったこと、日奈子達と遊んだことがあることを思い出してた。
理々杏: それでそれで?
美月: 8月は特に変わりなしで、9月はお父さんとまいまいさんと一緒にBBQをしたこと、10月はまいまいさんが文化祭期間だった時のことを結構思い出してて、11月は残念ながら、一緒に病院に行けなかったから、分からない。
理々杏: そっか…
美月: で、12月はまだのはず。来週辺りに行くことになるんじゃないかな。
理々杏: 分かった、ありがとう。
美月: 何か、聞きたいことはある?
携帯から視線を離して、理々杏の方を見る。
理々杏: …○○がまいまいさんの記憶を思い出した時は、感情が抑制されたロボットみたいな状態になると思うんだけど、それは何か変わった?
美月: あ、うん。どんどん感情が出るようになってきたよ。
理々杏: …感情が出るようになったのは、6月なんだよね?
美月: いや、私は6月より前は一緒に行ってないから分からないけど、飛鳥達が言うには、そうみたいだね。
理々杏: お母さんの記憶は?
美月: 全く思い出してない。
理々杏: そう……
美月: なんで、お母さんのことだけは、思い出せないんだろう…
理々杏: ……ま、いずれ、まいまいさんの記憶と同じように思い出すでしょ。
美月: …いずれ、か………よし、これからも○○に家族の暖かさを伝えていかなきゃ!
理々杏: ん?どういうこと?
美月: その、飛鳥と春時も含めて、みんなで考えた結果、私達が○○と家族になったことが、最初のあの変化をもたらしたに違いないから、一緒に家族として過ごして、○○に家族の存在…暖かさを伝えることが、○○の記憶を取り戻すことに繋がるはず、ってことになったの。
理々杏: ふ〜ん。良いね。美月、頼んだよ。
美月: うん!任せといて!
理々杏: 笑…
美月: あ、あのさ、理々杏はさ…
理々杏: なに?
美月: まいまいさんを思い出してる状態の○○に、まいまいさんのことを教えて、無理やり記憶を思い出させようとすることには、反対…かな?
少し不安そうに、美月は理々杏に聞く。
理々杏: …良いんじゃない?記憶を早く取り戻すことに越したことはないし、もし、何か○○に起こったとしても、病院の中でだからね。どうにかなるさ。
美月: …やっぱ、何か起こるかな?
理々杏: 笑、ただでさえ、まいまいさんとお母さんの記憶だけ失うとか、月に一度だけ思い出すとか、○○の脳は普通の状態じゃないんだから、その心配は今更だよ。
美月: ……
理々杏: 大丈夫。○○を信じて、美月のやりたいようにやりな。
美月: ……うん。○○と…理々杏を信じる!
理々杏: 笑、そうして。
自分の考えを大丈夫だと言ってくれる人の言葉を受けて、美月は決意を固め、理々杏はその様子を笑顔で見守った。
美月: ってか、理々杏は、まいまいさんのことで、何か知ってることはない?
理々杏: 知ってることか。もう会ったのは、それこそ5歳ぐらいの時で、12年前だからね。古い記憶にはなるけど、やっぱり、まいまいさんは、優しいお姉さんって印象が強いかな。
美月: 理々杏と遊んでる時も、優しく面倒を見てくれた感じ?
理々杏: うん。まぁ、私達が5歳の時には、既にまいまいさんは小学校に入ってたから、機会は少なかったんだけど、私と日奈子と○○が一緒に遊んでると、混ざって一緒に遊んでくれたよ。
美月: へぇ〜
理々杏: あと、まいまいさんについてのことで、美月がというか、みんなが意外と知らなさそうなことは……
美月: 何かある?
理々杏: あ、まいまいさんと○○が異父姉弟ってことは、知ってる?
美月: え?そうなの?
理々杏: やっぱり知らなかったか。まぁ、わざわざ言うことでもないし、2人も気にしてなかったからね。
美月: っと、それじゃあ……どうなるんだ?
理々杏: まいまいさんは、○○のお父さんとお母さんが結婚した時の、お母さんの連れ子ってこと。
美月: そうだったのか…
理々杏: けど、あんまりこの情報は、○○の記憶を取り戻させる助けにはならないかな。○○にとっては、まいまいさんは、生まれた時からお姉さんだから。
美月: そうだね。
理々杏: 今のところ、私が思いつくのはこれぐらいだよ。
美月: ありがとう。
理々杏: 笑、また何か思い出したら、教えるよ。
美月: お願い笑
理々杏: よし、聞きたいことは聞けたし、教室に戻ろう。
美月: うん!
元気に返事をして、美月は来た道を戻り出し、今度は理々杏が、その後ろについて行くこととなり…
理々杏: …(さて…美月からの話も聞けたことだし……明後日、お父さん達としっかり話し合おう。これからのために。)
前を歩く美月の後ろで、理々杏も決意を固めるのであった。
to be continued