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ただ守りたい… 163話

翌日

期末テスト初日



○○: 祐希!気合いは入ってるか!


祐希: はい!


○○: ちゃんと寝てきたか!


祐希: はい!


○○: シャーペンと消しゴムとシャー芯入れは持ってきたか!


祐希: はい!


○○: ならあとはテストに望むだけだ!頑張るぞ!


祐希: おー!!!


理々杏: 笑、さすがに息が合ってるね〜



テストが始まる少し前に、隣の席の理々杏に見守られながら、○○がアドリブで言った掛け声に、祐希は声を合わせていた。



○○: 今の祐希は、歴代でも最高の状態にあるからね。過去最高点を叩き出せる自信があるよ。


祐希: よっしゃー!!


理々杏: 笑、もう完全に、祐希の先生だね。


○○: うん。


理々杏: いや〜祐希が羨ましいな〜〜先週末も、○○と勉強会をしたんでしょ?噂で聞いたけど。


○○: ……美月の口からか…


理々杏: そりゃあね笑。あんな月曜日からブツブツ言ってたら、嫌でも耳に入ってくるよ。


○○: はぁ………機嫌を取り戻すのに、かなり時間がかかった……大変だった…



先週末の日曜日、自宅に帰ってから、美月の機嫌を直すために奮闘したのを思い出し、遠い目になる○○。



理々杏: どんなことで、美月の機嫌を取ったの?笑


○○: う〜ん……色々とやったけど……1番多かったのは、ご飯を食べさせることかな。


理々杏: ……あ〜んってこと?


○○: 時間の無い朝ご飯とかでも、ずっと僕の方を見て、口を開けて、要求してきたんだ笑


祐希: それで、○○は美月の口に食べ物を突っ込んだの?


○○: 突っ込んだって言い方笑。でも、そうだね。ほんとずっとその状態で待ってるから、全然朝の準備が進まないし、仕方なくって感じ。たまに、麻衣姉さんが代わりにやることもあったけどね。


理々杏: へぇ〜〜羨まし。


○○: なんでよ笑。理々杏はそういうところは真面目というか………あ、でも、あの病院の時は…


祐希: 病院?


理々杏: ちょっと、○○。


○○: おっと、そうか………って、祐希は知ってるでしょ。


理々杏: ……それもそうだね。


祐希: う〜〜〜ん…………あぁ、あの時か。


理々杏: でも、誰が聞いてるか分からないんだから、気をつけてよ。


○○: うん。けど……あの病室では、すごく甘えん坊だったよね、理々杏は笑


理々杏: っ…もう//やめてよ、恥ずかしい……


祐希: ねぇねぇ、どんな感じだったの?甘えん坊の理々杏って笑


理々杏: ダメダメ!○○!言っちゃダメだからね!


○○: 笑、そうだな〜


理々杏: //ダメって言ってるでしょ!


○○: ムグッ!



顔を赤くした理々杏は、○○の口を両手で塞ぐ。



祐希: え〜少しぐらい良いじゃ〜ん笑


理々杏: ダ〜メ!


○○: 笑



と、3人が盛り上がっていると…



ガラガラ



高山: みんな、おはよう!テストの準備はできてるかな?



担任の高山が、教室に入ってきて、廊下にいた生徒も自分の席につき始める。



理々杏: ……絶対にダメだからね。


○○: はいはい笑


祐希: 後からこっそり、聞かせてね笑ボソッ


理々杏: ダメだよ!ボソッ


○○: そんな両方から言わないでよ笑。理々杏が隠したがってるのは、十分に分かったから。言わない。



両隣にいる理々杏と祐希から、耳元で言われ、○○は苦笑いをしつつも、キッパリと言った。



理々杏: それでよし笑


祐希: え〜


○○: ほら、祐希。もうすぐでテストが始まるんだから、集中し直して。今回も日奈子達に勝てるように頑張らなきゃでしょ。


祐希: …は〜い。祐希、頑張る!


○○: うん笑


理々杏: 笑、全く。


祐希: 理々杏も頑張る?!


理々杏: 頑張る笑


祐希: ○○は?!


○○: もちろん笑………



何かが、ふと頭によぎったのか、○○の言葉が急に止まる。



理々杏: どうしたの?


○○: いや、なんでもない。頑張る。祐希に負けないように、飛鳥に負けないようにね笑


祐希:……笑、よし!かかってこい!


○○: 笑



そんなやり取りを、後ろの方から強めの視線を2つ受けながらも、テスト初日の朝にした○○達は、これまでに積み重ねてきたものを出し切るように、期末テストに取り組むのだった。






期末テスト2日目

放課後


カフェBINGO!


ガチャ



○○: こんにちは、お疲れ様です。


店長: あ、深川君。お疲れ様。


奈々未: おつかれ。パッパと着替えてきて。


○○: はい。



数人のお客さんがいる店内を進み、更衣室で着替えた後、○○も仕事を始める。

しかし、今日の○○はどこかいつもと違っていた。



○○: お待たせいたしました、カルボナーラです。


客1: えっ……と……私が頼んだのは、パンケーキ…なんですが……


○○: え……も、申し訳ございません!


客2: 深川君、カルボナーラはこっちだよ!笑


○○: あ、失礼いたしました!



という、配膳のミスがあったり…



客3: 今日も美味しかったよ。また来るね。


○○: はい、いらっしゃいませ。


客3: ん?いらっしゃいませ?


○○: あ、すみません。ありがとうございました。


客3: 笑、ちょっと疲れてるんじゃないの?今日は早めに寝なよ。


○○: はい笑


客3: じゃ、また来るね。



ガチャ



○○: はぁ……



という挨拶のミスがあったりし、そんな様子を見ていた店長と奈々未は、2人で話す。



店長: ……珍しいこともあるものだね。


奈々未: ですね。


店長: やっぱ、期末テスト中だからかな。


奈々未: いや……


店長: 阪口さんもそれで今日は休んでるし、深川君も休ませれば…


奈々未: 笑、それは○○君自身がシフトを入れてるんですから……後から説教です。


店長: おぉ……任せるよ。



そうして、カフェBINGO!の営業が終わり、○○達は閉め作業に入る。



○○: ……


フキフキ


○○: ……


奈々未: ………一体、いつまで同じテーブルを拭き続けるのかな?


○○: あ、すみません!


奈々未: …



慌てて、別のテーブルを拭きに行く○○の背中を、前にも同じ注意をしたことがあるな、と思いつつ、じっと見つめる奈々未。



○○: す、すぐに終わらせます!


奈々未: うん。


店長: そろそろ賄いできるからね。


奈々未: はい、ありがとうございます。


店長: それと、2人が賄いを食べてる時は、ちょっと外にジュースを買いに行くから。


奈々未: ……了解です。


店長: 笑、よろしく。




20分後



奈々未: さぁ、食べようか。いただきます。


○○: いただきます。


奈々未: パクッ……モグモグ……


○○: パクッ…モグモグ……やっぱ、店長の料理は美味しいですね〜



少し居心地が悪いこの空間を和ませるためか、○○は料理を運ぶ右手と口を動かす速度を速めつつ、店長を褒める。



奈々未: だね………で、言うことは?



真っ直ぐに○○の目を見ながら、奈々未はそう言う。



○○: ……ミスを連発してすみま…


奈々未: 違う。確かに、ミスをされるのは困るけど、その後のフォローはちゃんとできてたし、お客さんにも私達にも迷惑はかかってないから、そこを謝ってほしいわけじゃないんだよね。私も……あと、外にいる店長も。


○○: ……


奈々未: …考え事をするなとは言わないけど、それで仕事の方が疎かになったらダメでしょ。お給料を貰っているんだから。


○○: 本当にすみませんでした。


奈々未: うん。バイトをしている時は、ちゃんと切り替えるように。


○○: はい。これから気をつけます。


奈々未: …はぁ……パクッ…モグモグ……それで?らしくないミスをするぐらいに、○○君が考えてたことは何なの?店長は期末テストのことなんじゃないかって言ってたけど、成績優秀の○○君はそうじゃないでしょ。


○○: いや…その……


奈々未: なに、言えないわけ?


○○: 言えないってわけでも……


奈々未: ふ〜ん…



ここで、奈々未は○○の心を読みに……いや、正確に言えば、表情やちょっとした手の動きなどを観察し、○○の心の内を推測し、口に出すことで、それを受けての○○の表情と動きを見て、○○が心の内で思っていることを当てにかかる。



奈々未: ○○君が話しずらいこととなると……まぁ、どっちかだよね〜笑


○○: え、どっちって……


奈々未: だって、家族関係のことや友達関係のこと、学校関係のこともある程度、話してくれるじゃん。渋々って感じの時もあるけど、ここまで言いにくそうにすることはない。ってことは………恋愛関係?笑


○○: 違います。



はっきりと○○は否定する。



奈々未: …そう。じゃあ………あ、七瀬と何かあったんでしょ。


○○: なっ…



奈々未の言葉に、○○は表情を取り繕うことができず、否定はされたものの、奈々未は自分の推測が正しいことを確信する。

一方で○○は、やはり奈々未は人の心を読めるあく…



奈々未: ん?


○○: いえ、なんでもございません。



考えを途中で止めることにはなったが、奈々未は恐ろしいということを、再認識した。



奈々未: やっぱり、七瀬関連か笑


○○: …なんで分かったんですか?僕の心を読んだからですか?


奈々未: 笑、別に読んでないって。いつも言ってるけど。


○○: でも、そうじゃないと、特に今回のは説明できません。


奈々未: そうかな〜ある程度、○○君と七瀬の関係性を知ってれば、誰でも分かると思うけど笑


○○: 絶対に無理です。奈々未さんは本当に人の心を読めるから、分かったんです。


奈々未: 頑なだね。まぁ良いや。で、悩みの内容としては?七瀬と喧嘩でもした?



笑みを残したまま、奈々未は○○に悩みを話させる。



○○: えっと……喧嘩と言いますか、七瀬さんとは、ちょっと話しずらい…いや、気まずくなっている状態でして…


奈々未: いつから?


○○: 10月末です。


奈々未: うわ、もう1ヶ月半じゃん。原因は……良いや。今の○○君の悩みとしては、七瀬と仲直りの仕方が分からないってこと?


○○: いえ…


奈々未: じゃあ、なに?


○○: その…一昨日にですね、七瀬さんから連絡が来て。今週の日曜日にテーマパークに行こう……と。


奈々未: 笑、2人きりで、でしょ?


○○: いや、そのメッセージだけなので、それは分からないですけど…


奈々未: 確実に2人きりだよ、その誘い方だと。


○○: ……


奈々未: …○○君は今、その返事に迷ってるわけだ。


○○: …はい。


奈々未: 仲直りはしたいけど、如何せん気まず過ぎて、実際に七瀬と一緒にテーマパークに行った時に、まずどう挨拶をしたら良いのか、どんなことを話せばいいのか、どんな表情をしたらいいのか……分からないから、答えを出せずにいると。


○○: ……


奈々未: …はぁぁぁぁぁ……



改めて自分の心の内を自分の耳で聞き、さらに思い悩んだ表情となった○○を見て、奈々未はものすごいため息をつく。



奈々未: ○○君ってさ、なんかほんと、重要なところで馬鹿になるというか……よくよく考えてみてよ。


○○: え?


奈々未: この1か月半、○○君は生徒会の手伝いもしてたみたいだけど、それでも七瀬とは気まずいままだったんでしょ?


○○: はい。


奈々未: でも、一昨日、七瀬の方から、テーマパークデートに誘われた。


○○: ……デートじゃ…


奈々未: じゃあ、お出かけにしとくけど。七瀬がお出かけに誘ってきたってことは、七瀬の気持ちの方に何かしらの変化があったから。それは仲直りの方なのか、絶交の方なのかは定かではないけど、テーマパークに誘っておいて、絶交パターンはない。


○○: いや、七瀬さんだったらその可能性も…


奈々未: …○○君がそう思うのであれば、それで構わないけど、どちらにせよ、七瀬は覚悟を決めて君にそのメッセージを送ったはずじゃん。それを、君は受け止めないの?七瀬の言葉も聞かずに、○○君は拒絶しちゃうの?


○○: っ……


奈々未: 違うでしょ。深川○○はそんな薄情な人でも、根性無しでもない。少なくとも、これまでに私が見てきた○○君はそんな人ではなかったよ。



あまり聞いたことのない、奈々未のストレートな励ましが、○○の胸に刺さり、○○の迷いが晴れる。



○○: …ですよね。なに、迷ってんだって話ですよね…ほんと。


奈々未: …


○○: 諦めてしまった僕に、七瀬さんは一歩を踏み出してくれたっていうのに……ありがとうございます、奈々未さん。おかげで、目が覚めました。


奈々未: 笑、ほんとよ。さっきまでは、死んだ魚の目をしてたんだから。


○○: え、そんなでした?


奈々未: ちょっと盛った笑。っていうか、死んだ魚の目をしてたら、ホールなんかやらせないって。


○○: ですよね笑


奈々未: じゃ、目が覚めたんなら、さっさと七瀬に返事をして、日曜日の朝、どうやって美月を撒くか考えときなさい。


○○: 美月?……あぁ、確かに…


奈々未: あの子、○○君が七瀬と2人きりでテーマパークに行くなんて知ったら、多分泣き出すわよ笑


○○: ……最近、ご機嫌取りに苦戦したばっかりなんで、できれば、また機嫌を損ねることにはしたくないんですよね…


奈々未: 笑、日奈子ちゃんや飛鳥ちゃん、あと梅ちゃん辺りに、美月の相手をさせておくのはどう?前に、○○君がやったように。


○○: …まだ根に持ってます?


奈々未: いやいや。あの時のお礼はちゃんとしてくれたから、別に。


○○: なら良かった。でも、そうですね。奈々未さんの言う通り、上手いこと、美月の目を別のところに向けさせられるように、動きます。


奈々未: うん、それが良いよ。私的にも、七瀬と○○君には、気まずい関係のままでは、いて欲しくないから。


○○: ?そうですか。


奈々未: よし、早く賄い食べよ。店長も外で待ってることだし。


○○: あ、そういえばそうでしたね。急がねば。パクッ!



こうして、○○と奈々未は急いで賄いを食べ、外で白い息を吐いていた店長に挨拶をして、帰るのであった。





翌日

期末テスト最終日


テスト終了後



高山: じゃ、みんな、週末でゆっくりと休んで、また来週、元気に会いましょう。学級委員、号令!


久保: 起立!礼!


「ありがとうございました!」


高山: ありがとうございました。気をつけて帰るんだよ。



笑顔でそう言った高山が、教室を出て行き、テストから解放された学生達によって、一気に部屋の中が喧騒に包まれる。



○○: ふぅ……終わったね。


理々杏: ね。中間よりも難しかったし、精神力が削られたというかなんというか……疲れたぁ〜


○○: 笑、理々杏でもそうなら、今の祐希のこの状態にも納得だね。


祐希: zzzzzzz



最後のテストが終わった瞬間に、祐希は机に頬をつけ、ぐっすりと眠ってしまい、それに気づいた○○達や高山は、もちろんのこと起こそうとしたのだが、あまりに気持ち良さそうな寝顔に、起こそうと伸ばした手を降ろし、そのままにしておいたのだ。



理々杏: にしても、こんなに賑やかな中で、ここまで熟睡できるものなんだね笑


○○: それが祐希だから笑。よし、今日は風紀委員の見回りもないし、家に帰ろっかな〜


理々杏: え〜もうちょっと話そうよ笑


○○: そう?別に良いけど笑


美月: ○○!!



まだ話したいという理々杏のお願いを聞き、再び席に座り直した○○だったが、後ろから叫ばれると同時に、美月に肩を掴まれる。



○○: うわ!っと……急に大声を出さないでよ、美月。


美月: ごめんごめん笑。いや〜テストの呪縛から開放された勢いでさ〜


理々杏: 呪縛って笑……でも、本当に疲れたね。


美月: 笑、今回の期末の出来としては?


理々杏: まぁまぁってとこかな。美月は?


美月: 私は……自信あり笑


理々杏: ほんと?笑


美月: 結構解けたよ。分からない問題は、そりゃもちろんいくつかあったけど、でも……いけた笑


○○: それは楽しみだね笑、成績が。


美月: うん!○○は?……って、聞くまでもないか。


○○: ……いや、ちょっともしかしたら……


美月: え?


○○: ……意外とミスってる可能性が……


美月: ふむふむ……となると、私が○○に勝ってるかも!!!


○○: 笑、かもね。


美月: やったぁぁあ!!


理々杏: 本当に勝った時のリアクションじゃん笑。まだ結果は分かってないのに。


美月: それぐらい、○○にテストで勝つってことが嬉しいことなの。だって、私が勝ったら、○○に1つだけお願いごとを聞いてもらえるし。


○○ 理々杏: え、そうなの?


理々杏: え?


○○: いやいや、僕もそんな話をした覚えは…


美月: 聞いて、くれないの?キラキラ



上目遣いでその大きな目をキラキラと輝かせて、訴えかける美月に対し、○○は…



○○: う〜ん……まぁ、それだけ美月が頑張ったってことだし、ありっちゃありかも…


美月: よっしゃぁぁああ!!テストよ早く返って来い!!!


理々杏: え〜ズルい!


美月: じゃあまずは、理々杏も○○に勝たないと笑


理々杏: くっ…でも、まだ美月も○○に勝ったとは決まってないから!


美月: へへ笑、その可能性が高いのは、私の方だけどね〜



と、よく見るやり取りだな、と思いながら、目を閉じている祐希の頬をつついている○○の目の前で、美月が理々杏を煽っていると…



飛鳥: ほほう。○○にテストで勝ったら、お願いを聞いてもらえるんだ笑


美月: あ、飛鳥…


理々杏: 史緒里ちゃんが生徒会室に行った今、この教室の中で、1番の強者が来ちゃった笑


○○: いや、飛鳥は別でしょ。


飛鳥: なに?私だけ仲間外れにするわけ?ひっど〜笑


○○: うわぁ、そう言い方をするとは、ひっど〜笑


飛鳥: マネすんなし笑。それで、優しい○○は、私のことを仲間外れにしないで、私がテストで勝ったら、お願いを聞いてくれるんだよね?


○○: えぇ……正直、今回は負けが見えてるというか……


飛鳥: 何のお願いをしようかな〜



ニヤニヤと笑いながら、飛鳥は○○を見て考える。

すると、このままではマズいと思ったのか、美月が動き出す。



美月: よし!○○、逃げるぞ!


グイッ!


○○: え、ちょっ!


理々杏: なら私も帰ろ。


美月: ほら、飛鳥の魔の手に掴まれる前に、行こう!


○○: 分かったから、引っ張らないでよ〜あ、飛鳥、バイバイ!


理々杏: また来週。


美月: さらばっ!



こうして、慌ただしく○○達が教室を出て行き、飛鳥はその背中を見送る。



飛鳥: 笑、全く。



そして、机に頬をつけている祐希の背中に手を置く。



飛鳥: 起きてるでしょ。


祐希: ………


飛鳥: ……七瀬さんはいつ、○○とテーマパークに行くの?


祐希: ……ふぅ……疲れた。肩揉んで。


飛鳥: っ…………………………………………しょうがない。




to be continued

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