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ただ守りたい… 116話

翌日

文化祭初日


正門前



○○: とうとうだね。


美月: うん。


日奈子: 頑張るぞ!!


さくら: 頑張ります!



既に、受付もNCFカード関連の機械も設置された正門前で、そう意気込む○○達。



桜井: あ、○○じゃん。


○○: あれ、桜井先輩。



受付のテントから、桜井が顔を出す。



日奈子: おはようございます!!会長!!


美月: おはようございます、桜井先輩。


桜井: みんな、おはよ〜


さくら: か、会長さんだ…


桜井: 笑、白石さくらちゃんね。おはよう。


さくら: お、おはようございます。


○○: こんなところで何やってたんですか?


桜井: 最終確認もしつつ、こう、正門から入ってきた時に、飾り付けがどう見えるかなって思ってさ。ほら、私は東門から登校してくるから。


○○: なるほど…で、どうなんですか?文化祭仕様の乃木高は。


桜井: うん。最高だね。少なくとも、この外観は、歴代の乃木高文化祭の中でも一番良いと思う。


○○: 笑、そうですか。じゃあ、外観だけじゃなくて、中身も歴代最高の文化祭にしましょう。


桜井: だね。みんな、一緒に頑張ろう。


日奈子: はい!!


美月: 頑張ります。


さくら: ひゃい!


桜井: 笑、○○達のとこの執事&メイド喫茶も、さくらちゃんのとこのロミジュリの劇も楽しみにしてるよ……あ、○○。



何かを思い出したように、桜井は○○の耳に口を近づける。



○○: なんです?


桜井: あの宝石、ちゃんと持ってるよね?ボソッ


○○: はい、もちろんボソッ


桜井: ちゃんと持っとくんだよ笑ボソッ


○○: 分かってますボソッ


桜井: 笑、ならOK。じゃ、みんなバイバイ!



そう言って、桜井は校舎に向かって歩いて行った。



美月: なんの話?


○○: いや、生徒会の仕事の話だよ。さ、受付済ませて、早く教室に行こう。


日奈子: はーい!ここで良いの?



十数台並んでいる、カード登録用の機械の前に立つ。



受付: うん。じゃあ、この画面に名前とメールアドレスを入力して。


日奈子: 分かった!


○○: 美月とさくらもカードを貰いな。


美月: うん。さくら、行こ。


さくら: うん。


美月: ってか、さくらは緊張し過ぎ笑


さくら: だって生徒会長さんだよ。初めて喋ったし…


美月: 笑、慣れてかないと。


さくら: う〜ん…



と、2人は喋りながら機械の前に並ぶ。



日奈子: はい、できた!


受付: ありがとうございます。じゃあ、この出てきたのが、北野さんのNCFカードね。説明が表示されてるけど、聞いてるでしょ?


日奈子: うん。昨日聞いた!…よね?



後ろの○○の方を振り返る。



○○: 覚えてないの?笑


日奈子: いや!覚えてる。


受付: えっと…深川君が教えてあげて笑


○○: 分かりました。


受付: では、どうぞ、お楽しみください笑


日奈子: はーい!


○○: みんな、カードを受け取った?


美月: うん。


さくら: これがNCFカードか…


○○: じゃあ、チャージ機のとこに行こう。



全員がNCFカードを受け取り、チャージ機の前へ。



美月: いくらぐらい入れる?


○○: まずは1000円ぐらいで良いんじゃない?校内にも結構設置してあるし、足りなくなったらそこでチャージすれば良いよ。


美月: そうだね。


さくら: 1000円っと…


日奈子: ねぇ、クーポンがどうとか書かれてるんだけど!


○○: 持ってないなら…って、日奈子はクーポン持ってるんじゃない?


日奈子: あ、昨日美咲ちゃんにもらった……これこれ!



財布の中から1000円札と、クーポン券を取り出す。



○○: じゃあ、「あり」をタップして、機械のカメラでクーポンのQRコードを読み取って。


日奈子: 了解!!


美月: チャージ完了!


さくら: さくも。


○○: このカードは失くしたらダメだからね。再発行は、中々面倒臭いみたいだから。


美月: うん。


さくら: 気をつけないと…


日奈子: これで良いの?○○。


○○: うん。これで、会計の時に店員さんから、クーポンを使うかどうか聞かれるから。


日奈子: で、使うって言えば良いんだ。


○○: そう。おそらく、クーポン券は模擬店の景品とかであると思うけど、ゲットした紙の券をそのまま見せても使えないから、ちゃんとチャージ機でカードにクーポンを登録するんだよ。


日奈子: うん!


美月: ちょっと面倒。


○○: おそらく、紙の券の紛失とか、同じ券を何回も使用するのを防ぐためだと思う。


美月: そういう事か。


さくら: ちゃんと色々考えられてるんだね。


○○: 笑、それこそ、最高の文化祭にするためだよ。桜井さん達が長い時間をかけて考えた結果なんだ。


さくら: すごい…


日奈子: あ〜なんか、文化祭の開幕が楽しみになってきた!!!


美月: 笑、同じく。


○○: よし、教室に行こう。いつもよりは早いけど、もう堀さんはいるだろうし。


美月: うん。



4人は歩き出す。



日奈子: さくらちゃんは、本番は三日目だけど、今日も体育館で練習するんでしょ?


さくら: はい。第5体育館で練習します。


日奈子: 頑張って!!!


さくら: 頑張ります!日奈子ちゃんも、お兄ちゃんもお姉ちゃんも頑張ってね。


○○: うん。


美月: 頑張る。じゃ、またね。


さくら: じゃあね。



そうして、○○達はさくらと別れ、教室へ向かった。





教室



ガラガラ



日奈子: おっはよー!!!


堀: この声は、日奈子?!



キッチンの方から、堀の声が聞こえる。



日奈子: あ、キッチンにいるの?!


堀: うん……おはよう。



キッチンに続くところから、堀が顔を出す。



美月: おはよう、未央奈。


○○: おはよう。あれ、まだ堀さんだけ?


堀: いや、ちょうどさっき、食材が届いたって連絡が来たから、みんなに取りに行ってもらってる。


○○: あぁ、食料庫の方に行ってるんだ。


堀: そうそう。


日奈子: それで、未央奈は何やってるの?


堀: 私は、恥ずかしながら今朝まで存在を忘れていた、このクーポン券達をどうしよっかな、って考えてる。



クーポン券の束を、堀は○○達に見せる。



日奈子: うわっ、いっぱいだ。早くチャージ機でカードに登録しないと!


堀: 私のクーポン券ならね笑


○○: 多分それは、お客さん用のクーポン券でしょ?各模擬店に配られる。


堀: うん。何かのチャレンジの景品とかにしないといけなかったんだけど…


美月: 忘れちゃってたんだ笑


堀: 結構マジで、焦ってる。


○○: う〜ん…喫茶店、というか料理店で景品というと、チャレンジ料理の景品が真っ先に思いつくよね。


堀: だけど、今更新しい料理は増やせないし。だから、お客さんが執事かメイドとのゲームに勝ったら、クーポン券を貰える、みたいな感じにしたらどうかなって、今は考えてるんだけど…


日奈子: ゲームか〜じゃんけんとか?


美月: それだと、クーポン券がすぐ無くなっちゃうよ。


堀: 初日こそ、景品が残ってるからゲームができるけど、三日目には景品が無くて、もうゲームができませんとかなったら、笑えないからね笑


○○: ゲームの難易度調整が、難しい過ぎる。担当する執事とメイドによって、難易度が変わるから……あ!



何かを閃いたような表情になる○○。



堀: 良いの思いついた?


○○: ボックスを用意してさ、その中にゲームの名前が書かれたカードを10枚ぐらい入れておくんだ。そして、お客さんに一枚だけ引いてもらって、そのゲームを担当の執事とメイドとやるってのは、どう?


堀: …?


○○: こうすれば、お客さんは箱の中に何のゲームがあるのかすら、分からないのに対して、こっち側は何が選ばれるのかは分からないけど、何があるかは分かってるから、ゲームの仕組み上は、こっち側が有利。


堀: ふむふむ…


美月: あぁ。プラス、ゲームを幅広く色んな種類用意すれば、担当する執事とメイドによって、得意不得意が分かれるから、お客さんのくじ運によって、ゲームの難易度がものすごく左右される…でしょ?


○○: うん。だから、ゲームの内容はみんなでよく考える必要があるけど、準備自体は簡単で、既存のシステムを弄る必要も無いし、難易度も良い感じになるんじゃない?


堀: なるほど…


○○: それと、そうだな……何円以上の注文をすれば、
ゲームに挑戦できるとか決めといて、あと、1回の入店につき、ゲームは1回までにすれば、更なる売上も見込める。


堀: よし、それ採用!!


日奈子: お!!


堀: カードもボックスも、どっか探せばあるだろうし…店の前におく看板も必要か…それとゲームの内容と、ゲームに挑戦できるラインの金額を考えねば…ブツブツ



1人、考え始める堀。



美月: プロデューサーが頭を高速回転させてる笑


○○: 笑、じゃ僕は食料庫に行ってるみんなを、手伝ってくるから、美月と日奈子はここで堀さんのお手伝いをしてあげて。


日奈子: りょーかい!!


美月: 分かった。頑張って。


○○: うん。



そうして、○○は更衣室に荷物を置き、食料庫に向かうのであった。




文化祭開始まで残り30分



堀: ゲームの準備完了!お店の準備完了!クラス全員出席確認!!



1組教室の前の廊下で、そう叫ぶ堀。



春時: 笑、気合い入ってんな。


杉浦: とうとう本番だからな。プロデューサーとしての心が燃えてるんだろ笑


春時: 何気にプロデューサー役がハマってた。


璃勇: 周りも見れるし、指示もちゃんと出せる人だからね。


杉浦: ちょっと怖い時もあったが笑


春時: サボるな!!ってな笑


飛鳥: 笑、今日からも仕事サボってたら、その叱責が飛ぶかもよ。


杉浦: え、お客さんいるのにか?


飛鳥: 未央奈なら、やりかねないでしょ。


美月: それに、未央奈はずっとここの近くにいるし。


春時: 想像できる…


杉浦: マジ?…


飛鳥: 笑、サボんなかったら良いんだって。


杉浦: いや、サボることはないけどさ…


璃勇: ってか、お客さん側から指名されるってシステム上、強制的に動かないとだから、サボれないよ笑


美月: 確かに笑


春時: そのサボるもだが……笑、ゲームもサボらないようにしないと。特に飛鳥。


飛鳥: …



現実から目を逸らすように、斜め下に視線を動かす飛鳥。



春時: 未央奈のノリで、結構なヤツを入れられたからな笑


璃勇: あぁ笑、アレか。齋藤さんと…あと、久保さんとかにとっても、結構キツいよね。


美月: 笑、私はキツくないの?


春時: だって、美月は仕事って思ったら何でもやり切るでしょ。


美月: そう思ってくれてるのは良いけど、本当だったら私は○○相手にしかやりたくないんだよ笑


杉浦: ったく、羨ましいぜ笑


飛鳥: 私だって、仕事だって思ったら、ちゃんとやるし…


春時: 笑、頑張れ。


璃勇: …って、あれ?西野さんは?



周りを見渡しながら、璃勇が言う。



杉浦: あ、それ俺も気になってたんだ。いつも齋藤さんとかにくっついてるのに、見当たらないし。


飛鳥: 祐希?祐希だったらそこに……え?


美月: いなくなってるよ!さっきまでそこで寝てたのに!



受付の近くに置いてある椅子に座って、いつも通り寝ていた祐希が、いつの間にかいなくなっており、飛鳥と美月は驚く。



春時: ○○辺りについて行ったんじゃないか?


○○: ん?僕がどうした?


春時: うぉっ、後ろに来てたんだ。


○○: いや、ちょっとトイレに行ってて、戻ってきたら春時達がいたからさ。


飛鳥: ○○、祐希知らない?


○○: 祐希?祐希だったら、今さっきフラフラと更衣室の方に歩いて行ってたのを見たけど。


美月: 更衣室?


春時: 確認してきたら?


飛鳥: うん。行ってくる。



いなくなった祐希を探しに、飛鳥は女子更衣室へ向かい…



堀: そろそろ、午前にシフト入ってる人は準備して!


春時: 俺らも行くか。


杉浦: おう。



執事になる2人も、男子更衣室に向かった。



○○: 美月と璃勇君は最初どうするの?


璃勇: 僕は適当に見て回ろうって思ってるよ。


○○: そっか。面白そうなところがあったら、後で教えてね。


璃勇: 分かった笑


○○: 美月は?


美月: 私も璃勇君と同じ感じだけど…



と言ったところで、堀が話しかけてくる。



堀: ねぇ、美月。


美月: ん?どうしたの?未央奈。


堀: あのさ、シフト入ってないのにごめんなんだけど、受付前での宣伝を手伝ってくれない?


美月: あぁ、あの看板持ったりチラシ配ったりするやつ?


堀: そうそう。元々の担当の子はいるんだけど、高山先生との話し合いの結果、もうちょっと宣伝要員を増員しつつ強化して、スタートダッシュをしっかり決めようってことになったの。


美月: うん、良いよ。


堀: じゃあ、美月もメイド服に着替えて来て。


美月: メイド服に?


堀: そりゃそうでしょ笑。執事&メイド喫茶の宣伝なんだから。


璃勇: …(逃げよ。)


○○: ?



美月と堀が話している間に、そそくさと璃勇はその場を去った。



美月: 分かった。メイド服着て、宣伝すれば良いんだよね?


堀: うん。じゃあ、着替え終わったら、またこっちに来て。


美月: はーい。


堀: あと、飛鳥知らない?


美月: 飛鳥だったら、今は祐希を探しに更衣室に行ったけど。


堀: 笑、ちょうど良いじゃん。私も更衣室に行くよ。


美月: …そういうことね笑。よし、行こう。バイバイ、○○。


○○: うん、頑張って笑


堀: それと…って、璃勇君いないじゃん。


○○: 璃勇君は、どこかに行っちゃったよ。


堀: くっ…逃げたか……○○君はキッチンだし……しょうがない、他の誰かを捕まえよう。


○○: 笑、堀さんも頑張ってね。




10分後



祐希: ふぁ〜あ…


美月: 笑


飛鳥: …


堀: よし、宣伝要員確保。準備はできた?


メイド(宣伝): うん。チラシは校内の掲示板に貼ってきたし、手持ちも100枚はあるよ。


執事(宣伝): 看板もOK。


堀: 了解。なら早速、各受付近くに行って。飛鳥、美月、祐希は、正門の方に行ってね。


美月: 了解。


飛鳥: なんで私まで…


堀: ちょっとだけだから、お願いって。


飛鳥: はぁ……約束通り、20分だけね。


堀: うん。3人とも20分経ったら、こっちに戻って来てもらって良いから。


祐希: …ふぁ〜あ…


堀: 祐希には、あとでカレーの模擬店で使えるクーポン券をあげる。それ使えば特盛が無料だよ。


祐希: っ!!祐希頑張る!!!


美月: 笑、どこでそのクーポン券ゲットしたの?


堀: そこのプロデューサーと、ちょっと仲が良くてね。


美月: へぇ〜


堀: さ、気合い入れて、レッツゴー!!!


祐希: よっしゃ行くぞ!!


美月: 飛鳥行くよ。


飛鳥: うん……はぁ…



テンション爆上げの堀の言葉で、宣伝組が出発した。





1組教室



日奈子: やっぱ、ちょっと動きにくい。


春時: 笑、動きやすさは重視してないからな。


日奈子: これじゃあ、ご主人様が転けそうになった時に、パッと助けられないよ!


杉浦: あ、そのための動きやすさなんだ笑


春時: それはまぁ…大丈夫だろ。


日奈子: そう?


春時: だって、凄いご主人様が転けるわけないじゃん。


杉浦: (え、どういう理由…)


日奈子: 確かに!


杉浦: (確かに?それで納得したのか…さすが北野さんだ。)


春時: だから、日奈子は何も気にせず、いつも通り、リハ通り、元気よく明るい笑顔のメイドさんになりな笑


日奈子: うん!!よっしゃ頑張るぞ!!!


春時: 笑


杉浦: そうだよな、この感じに慣れていかないとなんだよな、出番が増えた以上。


春時: 出番?…まぁ、一緒に頑張ろうぜ。


杉浦: おう…





2組教室



久保: ふぅ…ふぅ…


○○: 史緒里、緊張し過ぎ。


理々杏: 昨日のリハは、ちゃんとできてたんだから、大丈夫だよ。


久保: でも、リハと違って、同じクラスの人だけじゃなくて、他のクラスの人や先輩、後輩…なんなら、地域の人とか、生徒の家族、友達とか、会ったことない人も来るじゃん…不安でしかない…


○○: う〜ん…



史緒里の元気付け方が、まだ、よく分かんないんだよな。


一体、どうすれば…



星野: もう!史緒里!いつまでもグズグズしてないの!


久保: みなみ…


星野: 史緒里はできる子なんだから、堂々と胸張って、メイドさんをやればいいの!


久保: …


星野: 安心して。みなみもついてるんだから笑


久保: …うん、そうだね。頑張る!


○○: おぉ…


理々杏: みなみちゃん凄い…


○○: さすが、本来は姉の星野さんだ。


理々杏: 普段は妹な感じだけど、実際には妹がいる、お姉ちゃんなんだもんね。


○○: 頼りになるな〜


星野: 笑、みなみ頼りになる?


○○: うん笑


星野: やった。みなみ、嬉しい!



そんな喜ぶ様子を見て…



○○: やっぱ、妹なんだよな…蓮加に似てるし。


理々杏: だね笑


久保: 私ならできる、できる!!



と、それぞれで完全に準備が完了したところで…



ピンポンパンポーン



桜井: 皆さん、おはようございます。生徒会長の桜井玲香です。



○○: あ、桜井さんだ。


理々杏: 最初の挨拶かな。


久保: は、はぁぁ…



桜井: とうとう、この時がやって来ましたね〜文化祭開催まで、残り5分です。皆さん、準備はできてますか〜?!



○○: いつも以上にテンションが高い笑


久保: はーい!!!!


理々杏: こっちも笑



桜井: 今回の文化祭は、新しいシステムも導入し、イベントも増やして、過去最大規模となっています。もちろん、来てくださるお客さん達が楽しめるようにすることも大事ですが、一番は、生徒の皆さんが楽しむことですからね!!



久保: めっちゃくちゃ楽しみます!!!!


○○: 声が大きいよ、史緒里笑


理々杏: 既に楽しんじゃってる笑



桜井: 皆さんが笑顔で楽しんでいれば、お客さんも楽しんでくれます。ですので、最後まで、文化祭の後夜祭まで、生徒全員が笑顔でいられるようにしましょう!それが、私の願いです。



○○: 桜井さんの願いか。


久保: 絶対に叶えます!!


理々杏: 笑、そうだね。



桜井: 改めまして、皆さん、これから3日間、全力で楽しんでいきましょう!!!おー!!




「「「「「「「おーーーーー!!!!!」」」」」」」




学校中から、生徒達の声が響く。



桜井: 笑、ここからも聞こえました。皆さん、その意気で行きましょうね。それとこの後、10秒カウントダウンがあるので、さっきと同じように声を合わせてください!では、私の挨拶は以上です。楽しい文化祭を!!



ピンポンパンポーン



久保: いや〜さすが生徒会長。最高の挨拶だった…



恍惚とした表情で、放送が流れたスピーカーを眺める久保。



○○: 史緒里の感情の変動は、まさにジェットコースターだな笑


理々杏: 言えてる笑


久保: よっしゃ!会長様が言う通り、笑顔で楽しむぞ!!!!うぉぉ!!!


○○: 笑




「「「10!!!」」」




○○: あ、カウントダウンだ。




「「「9!!!」」」




理々杏: めちゃくちゃ盛り上がってるね!




「「「8!!!」」」




春時: 声が凄い笑




「「「7!!!」」」




日奈子: っしゃぁぁああ!!!




「「「6!!!」」」




美月: もう、あんなに並んでるよ!!




「「「5!!!」」」




飛鳥: 仕事だ…やるぞ!




「「「4!!!」」」




祐希: ワクワク




「「「3!!!」」」




直也: …




「「「2!!!」」」




七瀬: 無事、終わるとええけど…




「「「1!!!」」」




○○: よし!




パンッ!!!!パンッ!!パンッ!!



花火の空砲が上がり…




「第45回乃木坂高校文化祭、スタートです!!!」




文化祭が始まった。




to be continued

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