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ただ守りたい… 129話

12時55分

第2体育館

清宮: いや〜ワクワクするね!

筒井: うん。そうだね笑

鴨田: ここ、本当に体育館?

元気: そう思うレベルで、舞台セットがすごい…

蓮加: お姉ちゃん、大丈夫かな…いや、お姉ちゃんなんだから大丈夫でしょ!

中3組の5人は、粉物ランドでお昼ご飯を食べた後、さくらと賀喜の演劇を見に、第2体育館に来て、真ん中辺りの席に座っていた。

ちなみに、他の席には…

美月: 改めて考えても、珠美の黒猫コスプレ最高だったね。

○○: うん。可愛かった。

美月: …よし、すぐに黒猫のコスプレグッズを買おう。

○○: え?

美月: あと、優太も中々似合ってた。

○○: あ、うん。笑、あのドラキュラ姿で見回りしたら、誰も違反しなくなるんじゃない?

美月: 笑、確かに。

自分達の仕事が終わった後、珠美と新里が働いているコスプレカフェで昼食を取った○○と美月も、舞台側から見て、左手前の方に座っていた。

さらに…

麻衣: なんか、私も緊張してきた…

沙友理: 大丈夫か?まいやん!

奈々未: なんでよ笑

麻衣: ほら、私は家でさくらの練習に付き合ってたりもしたから、余計にさ。

奈々未: なるほどね。でも、さくらの方が緊張してるんだから、シャキッとしなよ。

麻衣: そ、そうだよね……ふぅ…頑張れ!さくら!

沙友理: お、じゃあ、私も…頑張って〜さくらちゃん!

奈々未: 笑

御三家も、右手前の方に座っていた。

そんな中、体育館内の照明が消え、演劇が始まった。


「聖者の像の手は、巡礼の手が触れる為にある。掌の触れ合いは、巡礼たちの口付け。」

蓮加: (お姉ちゃん、上手!)

筒井: (舞台照明の効果もあってか、あのカフェで見た時よりも綺麗…)

「聖者にも巡礼にも、唇があるのでは?」

美月: (いや、かっきーイケメン過ぎ笑)

麻衣: (声も低くしてるみたいだし、すごい役作り頑張ったんだろうな〜賀喜ちゃん。)

「ええ巡礼様、お祈りを唱える唇なら。」

「それなら愛しい聖者、手がすることを唇にも。唇が祈ります、どうか親交が絶望に変わりませんよう。」

奈々未: (確か、この後に1回目のキスシーンがあったよね。ロミジュリって。)

沙友理: (さすがまいやんの妹ちゃん。可愛ええな〜)

「聖者の像は動きません。例え祈りの心は汲んでも。」

「では…動かないで。祈りの成就を見るまでは。」

ジュリエット役のさくらと、ロミオ役の賀喜の顔が近づいていく。

清宮: っ!!(え、え?!キスシーン!!)

鴨田: ///っ!!

元気: (ちゃんとそこまでやるんだ。)

そして、2人の唇が重なった……

さくら: ///…(練習以上に近いかも…)

賀喜: (笑、気合い入り過ぎちゃった。)

ように、観客側からは見えた。

○○: おぉ…

思ってた以上に、やってるフリ感が感じられない…

まさか、本当に…いや、さすがにね笑

蓮加: //うわぁ…

清宮: ///(見れないよ〜……手の隙間からコソッと…)

筒井: ジー

奈々未: ふ〜ん笑

麻衣: 笑(さくら、顔赤くなってない?)

沙友理: (ロミオ役の子、女の子みたいやけど、攻めるな〜)


「はぁ、ロミオ。ロミオ、どうして貴方はロミオなの?お父様をお父様と思わず名前を捨てて。それが無理なら私を愛すると誓って!」

「もっと聞いていようか、今の言葉に応えようか。」

美月: (あ、そろそろあのシーン来るじゃん笑)

○○: …

美月: チラッ笑

○○: ?

「憎い敵は貴方の名前だけ。ロミオ、名前を捨てて!貴方の身体のどこでもないその名の代わりに、私の全てを受け取ってー!」

「受け取ろう!その言葉通りに!恋人とだけ呼んでくれれば、それが僕の新たな洗礼。今からはもうロミオでは無い。」

美月: ニヤニヤ

○○: …笑

あぁ、美月が見てたのは、そういうことか。

いや〜かっきーは、演技が上手だな、僕の100倍。

麻衣: 笑(ヤバい、○○の棒演技を思い出す)

奈々未: ?


演劇終了後

沙友理: いや〜面白かったな〜

麻衣: だね。さくらも賀喜ちゃんも、他の子達も頑張ってた!

沙友理: 特にロミオちゃん、キスの演技上手かったわ笑

麻衣: うん。特に最後のシーンとか、本当にやってたのかと思ったよ笑

奈々未: う〜ん、最後のは、本当にやってたと思う笑

麻衣: え?

沙友理: やっぱり?笑

奈々未: 照明で分かりにくかったけど、2人ともめちゃくちゃ顔赤くなってたし、驚いた表情してたし。

麻衣: よく、そんなところまで見えてたね。

奈々未: 笑、でしょ。

沙友理: ななみんが、そう言うんなら、そうなんやろうな笑

奈々未: ってか、途中のさ、あの有名なシーンのところで、まいやん笑ってたよね?

麻衣: 有名なシーン?

奈々未: ほら、ジュリエットの言葉をロミオが盗み聞きしてたところ。

麻衣: あぁ、あそこか笑。顔に出てた?

奈々未: うん。

沙友理: え〜気づかんかった!

奈々未: なんで笑ってたの?

麻衣: 笑、それはね〜

と、御三家が体育館を出て、第3グラウンドの方に向かっている時、○○と美月は…

○○: …はっ…クシュン!!

美月: 笑、風邪でも引いた?

○○: いや、誰かが噂してるみたい。

美月: 噂?○○の噂だったら、いつも誰かがしてるって笑

○○: 笑、誰が?

美月: う〜ん、主に私!笑

○○: そっか笑……あ、でも今回は美月じゃないみたい。

美月: それはどうかな〜笑

○○: ううん、確実に。だって、今、すごい悪寒がしてるんだもん。ブルブル

美月: 大丈夫?笑

○○: なんか、誰が噂してるか分かっちゃったかも。

美月: ちなみに誰?

○○: それは、あのあく…

「その先を言ったら、どうなるでしょう笑」

○○: っ!!おっと、危ない危ない…

麻衣姉さんが来るって言ってたから、おそらくあの人も来てるんだろうな。

いつもより遠隔の声が強い…

美月: 笑、その○○の反応で、私も誰か分かった気がするよ。

○○: …よし、早めに別のところに行こう。

美月: うん!じゃあ、次はこのカップル限定パフェを食べに行こう!!

○○: OK。とにかく早く、この場から離れねば…

美月: 笑、やった!もう走っちゃお!2時までにたくさん楽しまないとだし!!

○○: 笑、了解。

そうして、シフトが入っている午後の後半までに、○○との2人きりの時間をめいいっぱい楽しもうと走る美月に、○○は周りを警戒しつつ、ついて行くのだった。


およそ、1時間後…

教室校舎1階

蓮加: 次、どこ行く?

第2体育館を出て、堀に言われたアクション道場で遊んだ後、蓮加達は教室校舎に戻って来ていた。

元気: 第3グラウンドの記録チャレンジも面白そうだけど……もう、あんまり、動きたくないもんね笑。

筒井: 笑、どっちでも良いけど?

蓮加: いや、あやめんはあんまり運動得意じゃないし、キツいでしょ。

筒井: え〜そんなことないよ笑

蓮加: 心配なのは、あやめんだけかな笑。蓮加とレイは運動できるし、元気も足速かったよね?

元気: まぁまぁ。

蓮加: 良介は?

鴨田: ぼ、僕もまぁまぁ。(本当は、あんまり運動得意じゃないけど。)

筒井: 良介、本当?

鴨田: ギクッ!…ほ、本当!

筒井: へぇ〜笑

蓮加: じゃあ、あやめんも運動できるみたいだし笑、第3グラウンドに行こう。

元気: うん…って、レイさんはどこに行ったの?さっきから姿が見えないけど。

筒井: レイなら、お花摘みに行ったよ。

元気: あ、そうだったんだ。

鴨田: なら、レイさんが来るのを待ってだね。

筒井: うん。

蓮加: こんなに人が多い中に1人だから、迷わないと良いけど…

元気: さすがに大丈夫じゃない?トイレはそこにあるし。

すぐそこに見えているトイレの方を見る。

蓮加: じゃあ、大丈夫だ。

鴨田: だね。

筒井: あ…

みんなが安心した表情を浮かべた中、筒井だけ驚いたような表情を浮かべた。

元気: どうしたの?あやめさん。

筒井: 今さっきレイ、そっちじゃない方向に行った…

蓮加: え、マジ?

筒井: うん……あそこならまだしも、別のちょっと離れたところに行っちゃったら、マズいかも…

鴨田: でも、レイさんって方向音痴ってわけでも…

筒井: …若干。

鴨田: Oh…

元気: まぁ、迷ったら連絡してくるだろうし、ここで待っとこう。

鴨田: うんうん。

筒井: 大丈夫かな〜〜

蓮加: …いや、一応、他の近くのトイレに行ってみよう!

そう言って、蓮加が振り返って1人で歩き出した瞬間…

ドンッ!

蓮加: いたっ!あ、ごめんなさい!!

??1: …チッ、何ぶつかってんだよ。

柄の悪い男とぶつかる。

??2: ん?どうした?

??1: いや、このガキがわざとぶつかってきてよw

蓮加: わ、わざとなんかじゃ…

??2: へぇ〜ww

隣にいたもう1人の男も、蓮加の方を見て笑みを浮かべた。

??1: マジで痛かったな〜しかも、せっかくの服もシワがついちゃったし…どうしてくれんの?w

??2: w、シワは無理があんだろ。

??1: イチャモンつけられれば何でも良いんだってw

蓮加: …

男2人に囲まれて、蓮加は萎縮しきってしまう。

??1: 後ろのヤツらも、お友達?

筒井: …(ど、どうしよう…)

鴨田: …(頑張るんだ僕、ここで一歩を踏み出さないと…)

と、勇気を振り絞り、鴨田が口を開こうとすると…

グイ

鴨田: え…

元気: …

隣の元気に肩を引かれた。

元気: 僕らの不注意で、本当にすみませんでした。

ニタニタと気味の悪い笑みを浮かべている男達に、頭を下げる元気。

蓮加: す、すみませんでした!

それを見て、蓮加も頭を下げる。

??2: w、って言ってるけど?

??1: いや〜謝って許してもらえると思ってるなんて、これだからガキは困るぜ。有名な言葉があんだろ、謝って済むんなら警察はいらねぇってw

その言葉を聞き、元気は蓮加の前に出る。

蓮加: …(元気…)

元気: すみませんでした!

??1: だから、謝って済む問題じゃねぇっつってんだろ!

??2: まぁまぁ、俺らでどうやったら許してもらえるか、教えてやろうぜ。

??1: だな。よくよく見てみれば、このメスガキ2人は、結構上物だしww

??2: あぁw

蓮加: ブルブル

鴨田: …

ギュッ

蓮加: っ!

震えている蓮加に気づいた鴨田が、元気の後ろで蓮加の手を握る。

鴨田: (大丈夫だからね…)

筒井: (周りの人達も助けては…くれなさそうだね……しょうがないか。誰もこんなことに巻き込まれたくないもん……ほんとにどうしよう…)

??1: さ、じゃあ、男2人はいらないから、ちょっとどっかに行っとけ。邪魔だ。

元気: …嫌です。

??1: あぁ?w

??2: この状況が分からんぐらいに、バカなの?大人しく言うこと聞いといた方が良いよw

元気: …


同じ頃

特別教室校舎1階

清宮: あれ〜みんなとどこで別れたっけ?

トイレを出た清宮は、蓮加達の場所が分からず、トイレの前を困った顔でうろちょろしていた。

清宮: あっちかな?…いや、こっちかな?

と、迷っていると…

??: ん?君、どうしたの?

清宮: えっと、友達とどの辺で別れたか、分からなくなっちゃって……って、風紀委員?

話しかけてきた女子生徒が着けている腕章に書かれている文字を読む。

??: あぁ、これね笑…そう、私と…瑠奈!

林: え?なに?美佑。

松尾: この子と私は、乃木高の風紀委員。だから、君が困っているんなら、助ける。

林: おぉ、カッコいいこと言うじゃん笑

松尾: そう?

林: うん。ね、カッコよかったよね?

清宮: はい!カッコ良かったです!

松尾: //そ、そうか…で、友達とはぐれて困ってるんだよね?

清宮: はい…

林: じゃあ、私達が一緒に探してあげる!

清宮: ありがとうございます!!

松尾: 笑、いいえ。

清宮: ちなみに、先輩方は何年生なんですか?

松尾: 1年。

清宮: ほぉ〜大人っぽい…

林: ありがと笑。君は?

清宮: 乃木中の3年です!

林: 1個下か。なら、来年はもしかしたらガチで先輩後輩になってるかもね笑

清宮: 私は、乃木高に入るつもりなので、そうなります!絶対に!

林: 笑、良い志だ。頑張って。

清宮: はい!

林: 笑…って、美佑、会話に入ってこないけど、どうしたの?

松尾: …いや、トラブルかなって思って…あそこ。

林: どこ?…

松尾が手で指している方向に注目すると…

「おいおい、ほんとクソみたいな店だな!」

「それな!!w」

店の目の前で、大声で叫ぶ男2人組がいた。

林: うん。あれは営業妨害だね。

松尾: 店員さんも困ってるみたいだし、取り締まり対象だ。行くよ、瑠奈。

林: あ、でも待って、この子は…

清宮: レイもついて行きます!!

松尾: …

林: でも…

清宮: お願いします!先輩方の仕事を見たいです!キラキラ

子供特有のキラキラ光線を放ちながら、そう訴えかける。

林: う〜ん…

松尾: 離れたところで見るって約束できるんなら、良いよ。

清宮: 約束します!

林: 良いの?

松尾: どっちにしろ、この子の友達も探さないとだし、それに…この子は方向音痴なとこがあるみたいだから、離れない方が良いでしょボソッ

林: 確かにねボソッ……よし、行こう!

松尾: うん。

清宮: ワクワク

そうして、梅澤の舎弟かつ新風紀委員の2人組と、笑顔でその2人について行く清宮が、騒いでいる男達の元へ向かった。


第3グラウンド

沙友理: おっ!大我〜!!

大我: ゲェ、姉ちゃん…

沙友理: 元気にやってるか〜

ギュッ!

大我: ちょ、マジでやめろ!

沙友理: いやや〜

大我: 他のヤツらも見てんだからさ!

沙友理: 別にええやろ笑。見せつけたろうや〜

麻衣: 弟君、可哀想笑

奈々未: まぁ、さゆりんが姉だと大変だよね笑

と、沙友理が大我に抱きついているのを、麻衣と奈々未が哀れみの目で見ていると…

バキンッ!!

体育委員1: お、お客さん!

??3: あ、わりぃ、わりぃw…思った以上に脆かったからよ。

体委2: そりゃあ、本来の使用方法と違いますからね笑

??3: あ?俺が悪いってか?

??4: そりゃないぜ。俺らはただお前らの指示に従って、楽しんでただけなのによ!

??5: そうだ、そうだw

体委2: 僕達の指示に従ってですか…笑、一体いつの話ですかね。

体委1: ちょっと先輩…

麻衣: …さゆりん、一旦離してあげて。

沙友理: え〜〜まいやんがそう言うんなら、しゃあないな〜はい、どうぞ。

大我: んもう…

麻衣: 弟君。なんかトラブルみたいだけど。

大我: え?

??4: 随分と高圧的なんだな、この学校の生徒はw

体委2: あなた達に対してだけですよ。

??3: チッ、こいつムカつく。

??5: やる?w

大我: …

沙友理の抱擁により、状況が把握できていなかった大我が、そのトラブルを確認した。

沙友理: おぉ、威勢のええ奴がおるな〜笑。なぁまいやん、ここは私達で解決せんか?久しぶりに。

奈々未: いや、私達は何もしない。でしょ?まいやん。

麻衣: うん。あくまで私達はOGだからね。出しゃばらないよ。それに、今、ここには弟君がいるじゃん。

沙友理: ま、せやな笑。大我、頑張るんやで。

大我: あぁ。行ってくる。

沙友理: 笑、ほんと頼もしいわ〜

トラブルを起こしている男達の元へ向かう大我の背中を見つめながら、沙友理がそう言う。

奈々未: さゆりんとは性格が全然違うね笑

沙友理: そうか?笑

麻衣: にしても、この学校の文化祭でああいうのがいるのは、珍しいね。

奈々未: 確かに。三高ならよく見るんだけど…

体委2: やるって…暴力でも振るんですか?いい大人なのに笑

??4: はぁ…全く、最近の高校生は状況が見えないというか、頭が悪いというか…

??5: まぁまぁw。なぁ、お前、中々強いだろ?いや、強い。うん、そう決めた。お前は強いから、問題なしだw

??3: 強いんだったら、やっちゃっても問題ないって、あの人は言ってたからな。やろうぜw

??4: おうw

体委2: …君は後ろに下がっといて。

体委1: は、はい…

??4: w、やる気じゃねぇか。

体委2: 営業妨害ということで、風紀委員が来る前に取り締まり…

大我: 待て。

体育委員2が奮い立ち、男達を相手にしようとしたところで、大我がそれを止める。

体委2: 大我…今、お客さん達を取り締まろうとしたとこなんだが。

大我: 知ってる。見てたからな。

体委2: じゃあ、止めんな。

??3: ほんとだぜ、水差すなよw

??5: それともお前も…

大我: 文化祭中だからな、できるだけ武力行使はやめろ。落ち着け。

体委2: …すまん。

??5: はぁ〜なに真面目ぶってんだよ。

大我: 今回、壊した器具に関しては、お客さんには何も責任は問いませんので、気にせず他の…いや、文化祭から出て行ってください。

??4: おっと、最後の言葉は結構威圧的だねw

大我: お客さん達は、どうやら何かしらの目的があって、こうして騒ぎを起こしているみたいですし。

??3: ギクッ

??4: ほぉ〜そりゃまた、なんでそう思ったのw

大我: 笑、教えないです。俺達としてはこのまま引き下がって、乃木高から出て行ってもらった方がありがたいんですが…

??4: じゃあ、お前らが嫌がる方を選択してやるよw

大我: ですよね。

体委2: なぁ、やっぱりこのままじゃ、埒が明かねぇってボソッ

大我: 分かってるボソッ

??5: もう、やっちまおうぜ〜

??4: まぁ、待て。連絡も来てないんだし。

大我: …(連絡?誰かから…あの人ってヤツからの連絡か?)

??3: 連絡が来たら良いの?

??4: wwあぁ、思う存分暴れろ。

??3: っしゃ〜

??5: 楽しみだぜ〜

大我: …(さぁ、どうするべきか…)


同時刻

風紀委員室

風紀委員1: 委員長!第3グラウンドでもトラブルです!

若月: なに?!第3グラウンドでも?!

風委1: ただ、体育委員長が対処に当たっているようで、今のところは助けは要らないそうです。

若月: 大我がか…なら問題ないな。

風委2: 教室校舎の1階、東側階段の前でもトラブルです!中学生らしき子供達が男に絡まれているそうです!

若月: クッ…現在見回りをしている風紀委員は…

風委3: トラブルの対処にまだ向かっていないペアは…松尾と林のペアです!

若月: なら、その2人に…

風委4: あ!ちょうどそのペアが特別教室校舎1階の第2特別教室の前で、男達の取り締まりをしているとの報告が来ました!

若月: マジか……しょうがない、非番の風紀委員に連絡だ!グループに一斉送信!

風委3: 了解です!!

若月: なんで、こんな一気に…

風委5: 現在、報告を受けているトラブルは、計7つ…しかも今も増え続けています。

若月: …よし、引き続き、対応に当たれ!

「はい!!」

若月: 私は一旦、生徒会長に報告してくるから、トラブルが発生したらすぐに私に連絡、そして風紀委員が必要ならば、非番の風紀委員に回せ!

風委4: 委員長はここにいて、私が会長へ報告に行った方が…

若月: いや、私が行った方が良いだろう。そっちの方が、会長から指示をもらった時に動きやすいし。

風委4: なるほど…お願いします!

若月: あぁ、任せろ。みんな、気張っていくよ!!

「はい!!」

こうして、若月は生徒会室に走った。

そんな若月の向かう先の生徒会室の近くでは…

直也: ふぅ……やるんだ…ちゃんとやるんだ…

と、誰の目もないところで、そう唱える直也がいた。


to be continued




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