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ただ守りたい… 190話

翌日


カフェBINGO!



店長: じゃ、気をつけて帰るんだよ。


○○: はい。お疲れ様でした。


珠美: お疲れ様でした!


奈々未: お疲れ様でした。



今日も一日のバイトを終えた○○達は、優しい店長に見送られて、店を出る。



ガチャ



珠美: では、お2人とも、また!


○○: うん。またね。


奈々未: ばいばい。



そして、珠美とも別れ、○○と奈々未の2人は楽しく話しながら駅前まで歩き…



奈々未: ん?バス?



いつもだったら、駅前から歩きのはずの○○が、バス停に行こうとしているのを見て、奈々未は不思議に思う。



○○: あ、はい。今日はちょっと、行かないといけないところがありまして。


奈々未: 行かないといけないところ?


○○: 色々とあって笑


奈々未: ふ〜ん……ま、良いや。気をつけていってらしゃい。


○○: …笑、いってきます。



心を読まれて、もっと問い詰められるかと思っていたが、奈々未が特に何も言わないことに、○○は驚きつつも、笑顔で奈々未に背を向けて、バス停へと向かった。



奈々未: ……



それを見送った奈々未は、周囲を軽く見回した後、歩き出し…



プシュー



奈々未: …歓楽街かな。



○○が乗ったバスの経由地を見て、そう呟き、バス停の後ろに立ったのだった。





歓楽街



○○: もう何度目の歓楽街か…って感じだな笑



バスから降りた○○は、今日も賑わっている歓楽街の街並みを見渡しながら、笑う。



○○: でも今日は、食べ歩きをするためでも、見回りのためでもないし。さっさと飲み屋通りに行こう。



そう言って、歓楽街の入口から、昨日アンチの構成員と戦った、飲み屋通りの方へと歩き出す。


すると、すぐに真後ろから声をかけられる。



生田: ○○。今日は昨日言ってた通り?


○○: うん。



並んで歩きながら、生田と小さな声で会話する。



○○: 戦わずに、見つけたアンチの構成員を追跡して、拠点を確認する。


生田: 要するに、私の手伝いでしょ?


○○: まぁね。結局、昨日捕まえた奴らが喋った拠点も、ここの本拠地じゃなかったみたいで、ディスオルは抑えられなかったみたいだし。


生田: うん。まだ、私達も拠点は捜索中だから、助かる。


○○: 一緒に見つけよう。


生田: 了解。



そう言うと、隣にいたはずの生田の気配が消える。



○○: っ……相変わらず凄いな。



さすが情報部特級団員。

これまでの感じから、生ちゃんは、記憶力も凄いけど、それに加えて、自分の存在感を操るというか、存在感を強めて、周りの視線を集めたり、逆に弱めて、気配を消したりすることができるみたいだ。

そりゃ、諜報向きだわ。


でも、そんな生ちゃんでも、未だに歓楽街のアンチの本拠点は見つけられていない。

アンチの構成員が集まるための、小さな拠点はちょろちょろと見つかってるけど。


この街にディスオルを流通させようとしている、ということは、大量のディスオルを保管している大きな拠点が、この街のどこかに存在しているはず。

そこさえ抑えてしまえば、たとえ売人を全員捕まえられなくても、ディスオルの流通は止められる。


だから、早急にその大拠点を発見する必要がある。

そのためには、アンチの構成員を見つけて、その後を追跡するのが、1番早いんだけど…


こちらは、アンチの構成員とそれ以外の人を見分ける方法がない。

アンチの構成員は、何か特別なものを身につけてるわけでもないし、ひとつあるとしたら、強面が多いってことぐらいだから。


それに、派手に動き回りすぎたり、話を聞き回ったりすれば、アンチの構成員達は拠点の中に引っ込んでしまう。


しかも、ディスオルの被害者は、取引場所と取引時間が決まっているわけでもないから、売人の居場所も知らなければ、売人の誘き出しにも利用できない。


それだから、生ちゃん達も警察も、アンチの構成員を見つけることができていない。

というか、すれ違ったり、視界の中に入っていても、それをアンチの構成員だと認識することができていないんだ。


まぁ、ディスオルを取引しているのを確認するか、それについての話をしているのを聞くかすれば、ソイツらがアンチの構成員だとは分かるだろうけど。


ただ、そんな場面に出くわす可能性は、かなり低い。

だからこそ、人手を増やす……さらに言えば、アンチの構成員が、その姿を確認しても、潜ってしまわないような人が、捜索に加わるのが最適。


ってことで…



○○: 捜索開始だ。



今日は、風紀委員の腕章をつけていないため、その条件を自分は満たしていると考えている○○は、アンチの構成員を見つけるために、歓楽街の中を歩く。


そして、飲み屋通りにある、噴水のある公園の近くまで来た。



○○: もう夕方だからかな。飲み屋通りも開いている店が、少しある。



東口が運転する車に乗って、昨日捕まえた上位が乗った車を追いかけていた時は、そこまで周りを見ていなかったため分からないが、以前に七瀬と来た時や、昨日見回りで来た時よりも遅い時間。

そのためか、夜に騒がしくなる飲み屋通りの店に、チラホラと光が出ていた。



○○: 一応、麻衣姉さんには、遅くなるって伝えてるから、別に夜も捜索を続けても良いんだけど……絶対に、夜の方が見つけやすいだろうし。



と、道に迷わない程度に、路地裏にも積極的に入り、アンチの構成員を探していると…



○○: ………ん、アイツは…



今いる路地裏の先の方に、見覚えのある後ろ姿を見つける。



○○: っ!!!!



昨年の冬。

偶然見つけ、戦うことになった、アンチの上位構成員。



○○: 阿墨…



アンチの情報はとにかく集める、と考えていた○○は、その顔と、戦闘中に聞いたその名前を、正確に記憶に刻んでいた。


そのため、道の先で、複数人の男達と話している男が、阿墨であることを確信する。



○○: ……



パッと物陰に身を隠し、視界の中に阿墨達を捉え続けつつ、携帯を取り出し、生田と森田にメッセージを送って、カメラを起動する。


ここで、阿墨の写真を撮っておけば、もしこのまま、阿墨を捕まえられなかったとしても、後々見つけることができ、さらに、アンチについての捜査が進むと考え、○○はバレないように、阿墨の方にレンズを向けた。



○○: …さすがに会話は聞こえないか……でも、阿墨と他の構成員の姿を、生ちゃん達に共有できるだけでも…



携帯のカメラを通して、○○は、阿墨とその向かい側に立つ、翼を見る。





翼: どうして、あなたがここに?歓楽街は私達に一任されたはずですが。



不思議そうな顔で、翼は尋ねる。



阿墨: それはそうなんだが、ちょっと俺も気になることができてさ。


翼: 気になること……ですか。それが、ここに来れば確かめられると。


阿墨: そういうこと。


翼: オフィス街の方は、大丈夫なんですか?


阿墨: ま、ほとんど基盤ができてるしな。アイツだけでも十分だ。



傍に中位構成員もいるため、2人は、自分達と他の上位構成員達の名前を伏せながら、話す。



翼: そうですか。では、どうします?僕達もそのあなたの気になることについて、調べた方が…


阿墨: いや、俺だけで調べるから、お前らは引き続き頼んだ。


翼: ……さすがに、まだ深いところは、教えてもらえませんかw


阿墨: w、なんのことだか。じゃ、そういうことだから、俺のことは気にすんな。


翼:  分かりました。



と頷いた翼の横を、その肩にポンと手を置きつつ、阿墨は通り過ぎて行った。





○○: よし、写真を生ちゃん達に送ってと………って、こっちに向かってきてるじゃん!



一瞬だけ○○が、カメラを閉じた携帯の画面に、視線を逸らした間に、阿墨が話を終えて、こちらの方に歩き出していた。



○○: どっちに行くかわかんないしな………裏手に回るか。



路地裏から出てすぐの角に身を隠していた○○は、静かに素早く、建物の裏に回り込み、様子を伺う。



○○: …



上位構成員の中でも、上の方の地位を持ってるだろう阿墨なら、確実に本拠点の位置を知っている。


だから、阿墨をここで倒して、捕まえて、拠点の位置を吐き出させるのが、1番良くはあるんだけども…

倒せない場合や、逆に返り討ちにあってしまう場合を考えれば、このまま阿墨が、本拠点に行くことを願って、追跡するのが、最適解。


ここで待って、前を通ったら、そのまま尾行を開始、少し経っても通らなかったら、静かに通りに出て、逆方向に向かって歩いて、阿墨の背中を発見次第、追跡。

いや、まぁ、生ちゃんも追跡はするだろうけど、一応、僕もね。



と、考えながら、○○が建物の影に息を潜めていると…



プルルル



○○: っ!!!



普段使いの携帯が、振動と共に、小さくではあるが音を鳴らし始める。


慌てて、携帯をポケットから取り出した○○は、今この瞬間に、阿墨が前を通らないこと、自分に気づかないことを願いながら、画面を確認すると、すぐに電話を切った。



○○: ふぅ……



片手に持つ携帯をそのままに、前方を見て、阿墨がいないことに安心したのも、つかの間…



プルルル



再び、携帯が音を鳴らし始める。

なんなら、先程よりも、バイブレーションも音も大きいような錯覚を覚える。



○○: ……



その携帯からの呼び掛けに対し、今度は視線を前に向けたまま、画面をタップし、電話を切った。



○○: 全く…



一度、画面を確認した時に、電話をかけてきている相手が誰かを知っている○○は、そう呟き、また電話がかかってこない、という小さな希望の訪れを祈っていると、次は、もう1つの携帯の方が振動する。



○○: ん…



プルルル



また音と揺れを出し始めた携帯をポケットの中にしまいつつ、防衛団用の携帯を取り出す。



生田 M: 阿墨は、○○がいる方向とは逆の方に行ったよ。今はもう、私が追跡してる。アンチの上位構成員達の写真といい、この追跡の引き継ぎといい、今日は大手柄だね!こいつの追跡は私がやるから、○○は帰ってOK!ご苦労さま!バイバイ!



ターゲットの追跡をしているためか、長文で最後が投げやりになっているメッセージを見た○○は、笑みを零しつつ、返信が邪魔になると考え、既読だけをつけて、携帯をしまった。



○○: …じゃ、帰るか。ちょっと面倒くさそうだけど。



と、未だにメッセージの着信音が鳴り止まない携帯の振動を、腿で感じながら、帰路に着いたのだった。





そんな、家に帰った後の言い訳に頭を悩ませながら、歩いている○○から、少し離れたところには…



奈々未: ……



ずっと、後をつけていた奈々未が、真剣な表情でその○○の背中を見つめていた。



奈々未: …あれは……うん。梅ちゃんに連絡を入れておいた方が良さそうだ。○○君は周りを巻き込まないように、ってするばっかりで、逆に周りのことを考えられてないみたいだし。



そう呟いて、奈々未は壁に背中をつけながら、美月から貰っていた梅澤への連絡先、そのメッセージ欄に、文字を打ち込む。



奈々未: 全部、手柄を○○君に持っていかれちゃ、風紀委員長の立つ瀬がないもんね笑。頑張って、梅ちゃん…っと。



メッセージを送信し、携帯をコートのポケットにしまう。


そして…



奈々未: …にしても、ほんっと、カメラの拡大で、○○君の携帯を確認できて良かった。



段々と、瞳に落胆の感情が、渦巻き始め…



奈々未: 落ちるところまで、落ちたんだね……翼。



口から出した敵の名前に、それを混ぜ合わせたのだった。





その日の夜



ブーブー



○○: ……拠点、突き止めたのかな。



ベッドに寝転がって、携帯で動画を見ていたところ、机の上に置いてあるもう1つの携帯の着信音が聞こえ、○○はそう推測しながら、ベッドから立ち上がり、電話を取る。



ピ


○○: もしもし?


生田 T: もしもし、○○?


○○: うん。どうしたの?


生田 T: いやぁ〜ちょっと、残念なお知らせというか…


○○: 残念……まさかの阿墨を見失っちゃった感じ?



携帯の向こう側から聞こえる、生田の声色と、残念なお知らせ、という言葉から、○○は聞く。



生田 T: 大正解。ほんとにごめん。せっかく、アイツを見つけてくれたのに。


○○: 笑、謝んなくて良いよ。逆に、こんな時間まで仕事をさせちゃってごめん。


生田 T: それこそ、謝んなくて良い。だって、これが私の仕事なんだから!


○○: そっか笑



言葉の勢いと声のトーンから、胸を張って言っているだろうと考え、その様子を想像して口角が上がる。



○○: それで、どこまで追えたの?


生田 T: アイツ、○○が帰ってから1時間ぐらいは、ずっと1人で、歓楽街の中をうろちょろしてて、その後、路地裏に入ったかと思えば、姿が消えちゃったんだよね。


○○: 建物の中に入ったとか?


生田 T: そう思って、私も入ってみたんだけど、阿墨はいなくてさ。


○○: なるほど…


生田 T: 私的には、忍者屋敷みたいな隠れ通路みたいなのが、その建物の中にあって、それを通って、阿墨は本拠点に向かったんじゃないか!って思ってる笑



半分冗談、半分本気のテンションで、生田は言う。



○○: じゃあ、その隠し通路は見つけられた?笑


生田 T: それは無理だよ!どう頑張ったって、周りに怪しまれちゃうもん!


○○: だよね笑。でも、その生ちゃんの仮説は、全然あり得ると思う。


生田 T: うんうん!で、阿墨を追えなくなってからは、あの写真に映ってた他の奴らを追跡しようと思って、歓楽街中を探して、1人見つけたの!


○○: えっ、見つけたんだ。



あの広い歓楽街の中から、特定の人物を見つけた生田の手腕、まぁ運の要素もあるだろうが、どちらにせよ、生田の能力にも運にも、改めて驚き、感心する○○。



生田 T: そう!そしたら、ソイツも阿墨が姿を消した建物の近くで、いなくなっちゃって。


○○: 建物に入って?


生田 T: うん。もちろん、建物の中に入って、ソイツを探したけど、いなかった。


○○: ……となると、その周辺に本拠点がありそうだな。隠し通路だったとしても、長い通路があったら、他の誰かに知られたり、なんなら防衛団も掴めないわけがないだろうから…


生田 T: と、私も考えて、あの辺に本拠点があるかも!って、統括達に報告しといた。そして、一応、○○に阿墨の追跡に失敗したってことを言わなきゃ、って思って、今。


○○: さっきも言ったけど、気にしなくて良いから笑。ちなみにさ、他の情報とかはない?阿墨やそのもう1人を追跡してる時に、生ちゃんが感じたこととか。


生田 T: う〜ん、感じたことね〜



唸る声が、電話口から聞こえ始める。



○○: 歓楽街をうろちょろしてた時の、阿墨の様子だったりとか、建物の中に入る時の表情だとか。


生田 T: 様子…表情………あっ!



何かを思い出したように、生田が声を上げる。



○○: なに?


生田 T: ほんと、これは私がふと思ったことなんだけどさ。


○○: 全然、構わないよ。


生田 T: 歩いてる時の阿墨が、なんかここ最近の○○と似てるっていうか。なんでそう思ったのかは分からないけど、こう、ピカーン!って感じで、思ったんだよね〜


○○: 直感的にってことか…



思考を巡らせる。



生田 T: あとは……う〜ん…………え?会議で報告?またですか?!



その途中で、携帯の向こうが騒がしくなる。



生田 T: え〜もう……仕方ない。○○!


○○: 笑、会議での報告、頑張って。


生田 T: うん!またね!


○○: またね笑



ピ



電話を切り、サイドボタンを押して暗くなった画面を、じっと見た後、携帯をゆっくりと机の上に置く。



○○: ……



そして、中断された思考を再開させて、ベッドに座る。



○○: 阿墨の行動が、ここ最近の僕に似てる……か……



ここ最近の僕。

生ちゃんにとっての、ここ最近の僕っていうのは、歓楽街を歩いている時の僕ってことだよな。


阿墨と何が似ていたんだろう。


歩く時の仕草なのか、まとっていた雰囲気なのか。


でも、仕草だったら、生ちゃんもピカーン!って感じで、なんて言わない気がする。

明確に、こんなところが、こんな動きが似てたから、って言いそうだし。


ってことは、まとっていた雰囲気なのかな?


僕が、歓楽街を歩いていた時に、まとっていた雰囲気……まぁ、なにを考えて、歩いていたか…か。


生ちゃんが、はっきりと僕の姿を見ていたであろう、昨日は、そうだな。

怪しい奴らがいないか、とか、アンチらしき奴らはいないか、とか考えながら歩いてたけど…



○○: あっ…



誰かを探していた?


僕は、ここ最近、ずっとアンチの構成員を探しながら、歓楽街を歩いていた。

そして、それを見ていた生ちゃんは、理由は分からないけど、同じく歓楽街を歩いていた阿墨と、ここ最近の僕が似ていた、と言った。

その似ていた部分っていうのが、まとっていた雰囲気や、歩きながら考えていたことだとすると、阿墨は僕と同じように、誰かを探していた可能性が高い。


これは、あくまで生ちゃんの直感っていう、あやふやなものから発展させた、根拠のない推論ではあるけど、全然、あり得る話だ。


じゃあ、阿墨は誰を探していたのか。



○○: ………………



さらに思考を深めていき…



○○: ……僕…か?



ひとつの仮定に辿り着く。



表に出てくることが中々ない、アンチの上位構成員の中でも上の方の地位にいる阿墨が、わざわざ自ら外に出てきて、1人で誰かを探していた。

となると、敵である防衛団員や警察を除外するとして、同じアンチの構成員でもなければ、ディスオルの買い手でもない。


阿墨個人だけが知っている人。


さらに、外に出ていればいるほど、捕まる可能性が高くなる以上、阿墨が外に出て、誰かを探し始めたのは、ここ数日の話だろう。

だとすると、阿墨にとって、その誰かを探さなければならない理由ができたのも、ここ数日の話。


じゃあ、阿墨だけが知っているという人で、ここ数日の間に、何かしらのアクションを歓楽街で起こし、今日も歓楽街にいる可能性が高かった人…



○○: 見事に当てはまってるよな…



自意識過剰の可能性も大いにあるけど…


去年の冬に、阿墨と接触し、名前は知らないだろうけど、乃木高の風紀委員であることがバレ、かつ昨日、アンチの構成員と戦っているところを、他の構成員に見られていた場合、乃木高の風紀委員が〜っていう報告は、聞いているだろう。


アンチの目的のひとつに、何故か、僕が含まれているってこともあるし…



○○: 阿墨は僕を探していた……



さらに、これからのことに思考を展開して行き…



○○: これは、チャンスだな。向こうが僕を探していることを、逆手に取ろう。



闘志を瞳に宿した○○は、そう言って、机の上に置いた携帯を、再び手に取ったのだった。




to be continued

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