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知っておきたい年金の話➁

前回の知っておきたい年金の話①では、公的年金の仕組みと制度導入の背景についてお話ししました。まだ読んでいない方は是非読んで下さい!


賦課方式と積立方式

今回は公的年金制度の仕組みについて少し詳しくお話しします。
公的年金制度は賦課方式積立方式に分類されます。

賦課方式(左)と積立方式(右)
引用:https://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/finance/index.html

賦課方式は現役世代が納めた保険料をその時の年金受給者に支払います。積立方式は保険料を将来の年金として積み立てておき、老後にその積み立てを切り崩しながら受給します。現在の日本の公的年金制度は賦課方式ですね。


賦課方式と積立方式の一長一短

それぞれの方式について人口動態とインフレーションの観点から考えます。

まず人口動態の観点ですが、賦課方式は少子高齢化に弱く、積立方式は少子高齢化に強い(影響を受けにくい)傾向があります。まさに現在の日本の状況が少子高齢化に対する賦課方式の弱さを表しています。年金受給者の人口割合が高く現役世代の割合が低い状況では、現役世代の保険料の負担割合が大きくなります(写真)。積立方式は将来の年金給付に必要な原資を現役時代に予め保険料で積み立て、その積立金と運用収益を原資として、将来、年金支給を行う仕組みになっています。そのため少子高齢化の影響を受けにくくなっています。若者にとって現在の日本の人口動態では、賦課方式に対して不信感を抱きやすく、積立方式に対しては安心感を抱くことができるでしょう。

現役世代の保険料負担増加

インフレーションの観点では、賦課方式はインフレに強く(影響を受けにくい)、積立方式はインフレに弱い傾向があります。賦課方式は現役世代が納税する保険料がその当時の受給者に受け渡されるため、インフレの影響を受けにくいです。一方、賦課方式は物価や給与の上昇(インフレ)が発生すると、現役世代と同様の生活水準を送れない可能性があります。ただし、株式や債券などで運用していればリスクを軽減することができます。



以上、ナエトルでした。



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