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UFC254 パンクラス319  コロナを乗り越え魅せたMMAスポーツの偉大さ

【歴史に残る戦い ヌルマゴメドフVSジャスティンゲイジー】

10月25日に行われた両大会。遅くなってしまったがこの歴史的一戦をレビューせずして不定期コラマーを語ることができないと思い一筆取らせていただいている。
結果については周知の通りで圧巻のパフォーマンスで29戦無敗にキャリアを更新したヌルマゴメドフの一本勝ち。
とんでもなかった。鳥肌がたった。

そして興奮で何を考えていたか覚えていないまま会場に向かうことになったパンクラス319in新木場スタジオコースト。
9か月ぶりに観客いれて行われた同興行。新星の登場もありまさに盛況となった。

前々回コロナの影響で開場10分前に中止を余儀なくされた同団体。
そして感染が起因して父を亡くしたヌルマゴメドフ。
この日、UFCとパンクラスはMMAというスポーツを通して「人間の強さ」「危機を乗り越えることができる」ということを伝えてくれた。

難しい1年となり複雑なメンタルを強いられている今日に、勇気と希望を与えてくれた歴史的1日を振り返っていきたい。

パウンドフォーパウンド1位 悲しみと怪我を乗り越えみせたスペシャルワン

もはや試合内容を単刀直入に語るにはあまりにも試合内容と結果が偉大過ぎて恐れ多い。
ただただすごかった。
1R、ゲイジーのパンチとローキックで上手く懐に入り込んでいるように見えたし、積極的にお互いプレッシャーをかけているように見えた。
ゲイジーも悪く無さそうなだけに期待をもって見ていた人も多かっただろう。
しかし4分すぎたころから、肩で息をするようになったゲイジー。

「5Rの序盤でここまでスタミナ削るヌルマゴメドフの圧ってやばすぎるだろ!」
だった。
そしてTDもそう簡単には取られないだろうという予想もなかったのかのように簡単にTDをヌルマゴメドフがとって見せる。

そして2R序盤2度目のTDをとったところからマウント→三角締めフィニッシュ。
簡単にやってのけたがこの流れと精度が高度だったのだろうということが素人目から理解できた。やばすぎた。

今回父のサポートもなく、減量も厳しいのもありしかも足を骨折までしていたヌルマゴメドフ。
そんな彼がその苦難を乗り越え、ましてやジャスティンゲイジーなんていうモンスターをこの内容でくだした。
試合後うずくまり涙を流しながら父への感謝と引退を表明したわけだがまさに歴史的瞬間であったのは間違いない。
パウンドフォーパウンド1位なんていうカテゴライズを越してもはや伝説になった瞬間だ。

「コナーマクレガーを倒してゲイジーも倒した。俺にあと何をやれっていうんだ」
まさにその通り。ヌルマゴメドフ、ありがとう。
帰ってくるなんていうデイナの話もあるけどしばらく休んでください。
そして本当の引退試合でチャンドラーなのかマクレガーなのか誰を決勝で倒して戴冠するのかわからないが、新チャンピオンである彼とやってくれよ。次こそは。

ハビブヌルマゴメドフVSトニーファーガソン

パンクラス319 Road to 未来に新たに新星登場

興業を終え「やっぱパンクラス最高だよな」と感じ秋風に吹かれ感慨にふけることなった。
メインカードとセミこそ少し塩気味となったことは否めないがそれでもパッケージとしては十二分に役割を果たしたと思う。

その中、印象に残った試合。

田中半蔵VS透輝鷹
パンクラス2戦目で実績十分の半蔵を下した透輝鷹。
持ち前のフィジカルで3Rほぼコントロール。タックルのスピードは見張るものをあった。
デビュー戦も鮮やかなRNCを決めていて、一気にランキング戦線に名乗りを上げることになりそう。来年の後半にはRIZINとかでも見たい。
盛り上がってきたフェザー級をかき回してくれる存在になるだろう。

田村一聖VSアキラ
階級を落として連敗中後がないアキラの一戦。
1R田村があてて優位に立つも、試合を急いだのか2RカウンターをもらいアキラのKO勝ち。
スピード感と内容はあっぱれでした。
にしてもクレイジービーどうした?これは落としちゃいけない試合だったはず。
序盤リードしていたのでなおさら。21日の朴VS陸人も結果が見えてしまった。

聡―DATEVS梅川毒一郎
見事なバックハンドブロー。衝撃でした。
TEAMDATEの時代もすぐそこまできてる?

宮澤VS飯島
宮澤のKO勝ち。見事でした。K-PLACEというジム所属らしいが外野からもよく声がとびかっていて活気があった印象。


まさにMMAスポーツの醍醐味のつまった大会となったUFC254、パンクラス319。
21日のRIZIN25もすでに神興業のにおいがしているがどのような戦いを魅せてくれるのか。楽しみに待ちたい。

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