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博士進学をやめて就職する話

こんにちは。どらちゃんです。

今回の記事では、博士進学をやめて就職に決めた話をします。

私は、外部の大学(地帝)から東大の大学院に修士課程で入学し、
現在も学生として研究を続けています。

そんな私が、なぜ研究者としての選択をせずに、就職活動を行ったかについて書いていこうと思います。

理由は3つあります。
博士進学を考えている方はもしかしたら不快になる表現があるかもしれません。ごめんなさい。m(__)m

①博士取得後の将来性
こんな私も4か月ほど前までは、博士課程に進むことをバリバリ考えていました。

にもかかわらず、就職の選択肢を選んだ1つ目の理由は博士取得後のキャリアの危うさです。

博士号取得後のキャリアが充実していないという話はよく聞いていましたが、研究も面白かったし、そこまで深刻に考えていませんでした。

しかし、博士の進路を本格的に考えた時に、やけに胸騒ぎがしたので、実際に過去の博士号を取った東大の先輩方の進路先のデータを、キャリアアドバイザーの方に取り寄せてもらいました。

そのデータを見た時のあまりの夢の無さに愕然としました。

ポストドクターや中小企業が過半数で、安定したキャリアを歩んでいる事例は寧ろ少数です。比較的優秀な人材が揃っている東大ですらこれです。

世間では、博士人材がそこまで求められていない事実を思い知らされました...。

アメリカで博士とれば、1年目1000万の世界なのに...。

②研究自体のギャップ

新しい事を学んでいく事は楽しいし、研究生活自体に魅力は感じていま
た。ただ、研究そのものに対しては、当初感じていたものと大きなギャップがありました。

自分の研究が社会に役立っているというビジョンが全く持てなかったのです。

「数学的なモデルをつくり、現象をシミュレーションする」というのが私の主な研究内容ですが、これが実社会で応用される未来が見えませんでした。

論文も受理されそうだし、博士も取れそうだけど、自分の研究が「研究の為の研究」になっている気がしたのです。

10年先の未来を考えると、自分が社会から取り残されているようで、酷く孤独な気持ちがしました。

「もっと実際の社会に影響を与えている分野に行きたい」
そんな思いからビジネスに興味を持ち、あれだけ嫌だった就活にも取り組み、IT企業の開発職に無事内定を頂く事が出来ました。

③本気じゃなくても

正直この理由が一番大きいです。

もっと研究を愛し、取り組める人なら、将来の待遇やメリットを気にせずに、満足して博士課程に進学すると思います。

「博士に行きたい」
そう思った時に、この1年を振り返ってみると、私は研究に対して本気ではありませんでした。確かに研究に楽しさは感じていたけど、無我夢中になりきれていませんでした。

この心意気では、博士号は取れても、成長できずにその先で苦労すると考えました。
博士に進学しても、どこか気の抜けた日々を過ごす予感がありました。

この環境に甘えていてはダメだ。

そんな葛藤の末、
「一度社会に揉まれ、そこからステップアップする」
という進路を選択しました。

これから

そんなこんなで就職の道を選択しました。
全く後悔はしていません。

まずは日系の大企業で自己研鑽しつつ、市場価値の高い人材になれるよう頑張ります!!o(`^´*)

もし博士号取得を考えている方がいるなら、「待遇」「将来性」のリスクを背負った上での判断をお勧めします。

現在の日本で博士号取得者が重宝される事はありません。

アメリカのような多様な社会では、人種差別などが横行しており、
それ防ぐ為の価値基準として絶対的な「GPA(成績)」や「学歴」が重視される文化があります。

そんな理由から、博士号の取得難易度も日本と比べ、相当高くなっているはずです。

日本の博士人材の価値が上がるとしたら、「博士の取得難易度の急激な上昇」か「より緊密な産学連携」、「日本人の同質性の消失」などの社会変化が起きた時でしょう。

それは恐らく5年程度では訪れないと思います。

それでも、本当に研究が好きな方であれば、こんなに良い環境は他にないと思うので、ぜひ選択肢に入れてみてください。

東大では学振が取れなくても、月18万ほどで有れば、返済不要で貰える奨学金が充実しています。
2つ奨学金受かって、年収500万ほど貰っている方もいます笑

研究をする為の環境には意外と困りませんよ!

また、就活が終わり落ち着いてきたので、また記事を更新していこうと思います。

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