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【MTGアリーナスタンBo1ミシック到達デッキ解説】Enduring Draw

2025年あけましておめでとうございます。みなさんにとって、2024年はどんな一年でしたか?
私は今年MTGアリーナで4月に初めてミシックにたどり着くことができたのもあり、2024年もマジックのおかげで楽しい一年になりました。
こちらの初ミシックデッキ紹介記事も、たくさんの方に読んでいただけたようで嬉しかったです。ありがとうございました!

さて、その初のミシックから8カ月もの年月が経ち、2024年12月に新しいデッキを握って再びアリーナスタンBo1でミシックに到達できました! めちゃめちゃ嬉しいです!!!

上のXのポストにもあるように、私はアリーナでは、あまり環境は気にせずにプレリやドラフトで出会ったお気に入りのカードを中心にデッキを組んでみています。それで実際にランク戦を行いながら、デッキ改良・プレイの見直しを繰り返して、なるべく上のランクを目指すという遊び方をしています。

今回のデッキを組むきっかけになったカードは、こちらの《蒸気核の学者》です。

MTGカード《蒸気核の学者》
イラスト好きだしクリーチャータイプが探偵なのもいい!

このnoteでは、《蒸気核の学者》を中心に組んでアリーナスタンBo1でミシックに到達した私のデッキ「Enduring Draw」を、デッキ内のカードの解説を通してご紹介します!

ドローを重ねながら対戦相手の動き・盤面に対応できるカードを引きつつ、ドローで誘発する能力によって自分の盤面を強化していく、ドローを楽しめるデッキです。


※こちらの記事は2024/12/30、以下のセットがスタンダードで使用できる時点で書いております。
『ファウンデーションズ』『ダスクモーン:戦慄の館』『ブルームバロウ』『サンダー・ジャンクションの無法者 ビックスコア』『サンダー・ジャンクションの無法者』『カルロフ邸殺人事件』『イクサラン:失われし洞窟』『エルドレインの森』『機械兵団の進軍:決戦の後に』『機械兵団の進軍』『ファイレクシア:完全なる統一』『兄弟戦争』『団結のドミナリア』

Enduring Draw デッキリスト

カード紹介

デッキ内のカードを主な役割に分けて紹介します。

①ドロー

まずはこのデッキの核となるドローができるカードたちを紹介していきます。
このデッキでドローをもたらしてくれるカードは、以下の5種計16枚です。

ドローで行動の選択肢を増やせ!

まずはこのデッキを組むきっかけをくれた私のお気に入りカード《蒸気核の学者》をご紹介しましょう。

素敵な探偵のきみに出会えてよかった! ありがとう!

私は元々探偵小説が大好きでして、『カルロフ邸殺人事件』のストーリーや探偵部族のクリーチャーたちにはとてもワクワクさせられました。
それで最初はMTGアリーナで探偵部族デッキを組んで使ってみる中で、特に気に入り、強いと感じた探偵がこの《蒸気核の学者》でした。このデッキでではドローをすることがメインの役割ですが、飛行・警戒2/2とクリーチャーとしてのスタッツも悪くありません。
《プロフトの映像記憶》とも相性が良く、2ターン目に《プロフトの映像記憶》、3ターン目に《蒸気核の学者》と展開できれば、3ターン目に飛行・警戒4/4の頼もしいクリーチャーが誕生します。
デッキには飛行持ちのクリーチャーもしくはインスタント・ソーサリーが合計18枚あるので、2ドロー1ディスカードで使えることが多いですし、たとえ2ドロー2ディスカードになってもそのときの不要牌を切って新たな選択肢を手札に用意できるのは、十分に強いです。

線の細いクリーチャーをムキムキに鍛えてくれます!

《プロフトの映像記憶》は、ドローをもたらしてくれるとともに、飛行など攻撃を通せる能力があってもパワー・タフネス共に線が細いこのデッキのクリーチャーたちを強化してくれる重要なカードです。
一度定着すれば、第一メインフェイズにどんどんドローを重ねていけるこのデッキでは、クリーチャーを一気に強化することができます!
強化できるクリーチャーは1体だけなので、相手のデッキに合わせて強化するクリーチャーを慎重に選んでいきましょう。
墓地利用せずドローを重ねるこのデッキにとっては、手札の上限がなくなる能力も地味ながら嬉しいところです。
伝説のエンチャントなので重ね張りはできませんが、対戦相手から除去されることも多いですし、2マナ1ドローと+1/+1カウンター1つをもたらしてくれるソーサリーと考えても悪くないと思っています。

死亡しても帰ってきてくれるのえらすぎん?

《永劫の無垢》は、このデッキで一番のドローエンジンになってくれています。
実はこのデッキで出るクリーチャーは、全員パワー2以下! ターン1回の制限があるとはいえ、このデッキのどのクリーチャーを出しても必ずドローをもたらしてくれるのは助かっています。後にご紹介する《悪戯な神秘家》、《時間の旅人、テフェリー》との相性の良さも注目あれ。
優秀なクリーチャー除去の多い現在の環境で死亡してもエンチャントとして帰ってきてくれる能力は本当に心強く、ブロッカーに回すこともできますし、ライフ管理が重要なマッチでは絆魂に助けれることも多々ありました。
相手が《苦痛ある選定》のようなクリーチャー追放除去があるデッキのときは、早めにブロックに回してエンチャントにしてしまうのも手です。

チャンプブロックに回したクリーチャーを使ってドロー!

《精神の交差》はなんといってもインスタントで召集が付いているのが強いです!
このデッキは、上手く回るとクリーチャーが並び、警戒を持っている場合も多いため、アンタップ状態のクリーチャーが複数いる状態で相手ターンに入ることも多いです。
相手ターン中にチャンプブロックに回したクリーチャーや、除去されるクリーチャーを招集に使って、ドローする動きはなかなか乙なものです。
2ドローなのが、後にご紹介する《悪戯な神秘家》と《時間の旅人、テフェリー》が出すトークンとも相性がいいのもポイントです。

ドローに愛されたプレイズウォーカー

《時間の旅人、テフェリー》は、ドローで忠誠カウンターがのるプレインズウォーカーです。
0能力(実質+1能力)のドローはもちろん助かりますし、-2能力で出る2/2警戒でカードを1枚引くたびに+1/+1カウンターがのるトークンは、このデッキではあっという間にとんでもないサイズになり、大変心強いです。《永劫の無垢》が場にある状態でこのトークンを出せば、《永劫の無垢》の効果で1ドローでき、すぐにトークンのサイズとテフェリーの忠誠度が1上がります。
-12能力は、使う前に勝負がついていることが多く、使用することは少ないですが、十分狙いにいけます。膠着した盤面で一気に勝利を手繰り寄せてくれることも。
全除去やクリーチャー除去の多いデッキを相手にするときにも、プレインズウォーカーのテフェリーに何度も助けられてきました。

②除去

このデッキでは、ドローで対戦相手に刺さる除去を引いて、しっかり当てていくのも大切です。
除去として使えるカードは、5種類計12枚。
主に相手の序盤~中盤の動きを止めてこのデッキが得意なレンジの戦いにもっていく時間稼ぎができること、ドローを重ねるこのデッキにとって致命的な《黙示録、シェオルドレッド》に当てられること、様々なデッキに対応できるよう幅広い除去を用意すること、の3点を重視して除去のカードを選びました。

除去のみなさんにはいつもいつもピンチを救っていただいております
ブルームバロウはイラストも素敵なカードが多いよね

《洪水の大口へ》は、たった1マナで打てるインスタントで、土地以外のパーマネントなら何でもバウンスできる器用なカードです。
特に1ターンだけでも時間を稼ぐ、リアニメイトされたマナの重い強力なクリーチャーを手札に戻す、トークンを除去するといったときに大活躍してくれました。

きみが私の今年のベストカードだ!

《群青の獣縛り》は、私の2024年のイチオシカード! EDHでも対戦相手の統率者を止めて大活躍してくれています。
攻撃するたびに相手のクリーチャーかアーティファクトかプレインズウォーカー1つを対象にし、次の自分のターンまで能力を消してくれます。クリーチャーを指定した場合は、そのクリーチャーのパワータフネスを次の自分のターンまで2/2にします。今の環境は墓地利用デッキも多く、破壊して墓地に送り込むよりも戦場で能力を消して対処する方が効果的な場合もあります。
そして、パワー2以上にはブロックされないというほぼアンブロ付き。相手のクリーチャーを止めつつダメージも通してくれますし、警戒もついているのでタフネス3のブロッカーにもなれます。《プロフトの映像記憶》で強化して除去兼エースアタッカーとなったり、《偉大なる統一者、アトラクサ》をたった一人で止めて勝利をくれたりするすばらしい活躍ぶりで、何度も輝いていたネズミさんです。
次の自分のターンには、対象にした相手のクリーチャーかアーティファクトかプレインズウォーカーの能力を使えることに注意しましょう。たとえば、《忌まわしき眼魔》を対象にとった場合、次の自分のターンのアップキープ時には能力が戻っているので、戦慄予示する能力が誘発します。

あらゆる呪文に当てられるぞ!

《喝破》はどんな呪文にも当てられるのが安定して強いです。
このデッキでは、特に止めたいカードは、こちらがドローするたびに2点ダメージをあたえてきてドローしまくるこのデッキには致命的な《黙示録、シェオルドレッド》と、場のクリーチャーがすべていなくなる全除去なのですが、その両方に当てられます。
また、中盤~終盤になると3マナ追加要求しても支払われてしまうこともありますが、このデッキは中盤以降が強いので、相手の序盤~中盤の動きを止めることが重要になってきます。そういった意味でも、相手の序盤~中盤の様々な動きを止めて、このデッキが得意なレンジに持ちこむのに貢献してくれるカードです。

除去だけじゃなくて絆魂と護法2がつくのつよつよ~

赤単など速いデッキへの勝率を上げたくて、エンチャント除去かパワー4以上のクリーチャーを除去できるインスタント《邪悪を打ち砕く》と入れ替わりで入れたのがこの《幽霊による庇護》です。
土地以外のどんなパーマネントも対象にとり除去して、絆魂と護法2をクリーチャーに与えてくれます。後々このオーラがついたクリーチャーが除去されてしまい、追放したパーマネントが相手の場に返ってしまうこともありますが、先ほども述べた通り、このデッキで戦う上では相手の序盤~中盤の動きを止めることが重要になってきます。そういう意味では、一時的な除去でも時間稼ぎをしてくれれば十分です。このデッキでは飛行などダメージを通しやすい能力を持ったクリーチャーも多いので、絆魂がつくことによるライフゲインの恩恵も受けやすいです。
《邪悪を打ち砕く》の方が合っている相手のデッキもありますが、《幽霊による庇護》を入れてから速いデッキへの勝率はぐっと上がった気がします。Bo1でなくBo3で遊んでいたら、サイドボードに《邪悪を打ち砕く》を採用して《幽霊による庇護》と入れ替えるということをしていたと思います。

ちょっとトリッキーだけど一気に優位に立たせてくれることも

強いクリーチャーがたくさんいる環境の中で、1枚で複数体のクリーチャーを除去できるカードは重要だと感じています。4マナの全除去《審判の日》や5マナで全追放できてかつトークンも出せる《太陽降下》もいいと思うのですが、よりマナが軽いことを優先して《別行動》を選びました。
このデッキで相手のクリーチャーを一度に複数体除去したい状況は、初盤~中盤に相手が展開した複数の強力なクリーチャーがコンバットでライフを削ってきている状況が多いです。それに対し、こちらのクリーチャーは警戒持ちもそれなりに多く、コンバットで攻撃しにいってもアンタップ状態なことも少なくありません。そのため、《別行動》で相手のメインアタッカーであるタップ状態のクリーチャーを複数体除去し、こちらは無傷という状況を作り出せることも少なくありませんでした。

③その他

きみたちにもとってもお世話になりました!
飛行あるし《蒸気核の学者》の能力でディスカードすることも多くてごめん

《遠眼鏡のセイレーン》は、序盤の動きの安定に貢献してくれました。
最初のターンで《遠眼鏡のセイレーン》を唱え、出してくれる地図トークンを使って安定して土地を出したり、線の細いこのデッキのクリーチャーたちを強化しつつ次のドローの質を上げたりできるのが、本当にありがたかったです。

トークンに飛行がついてるのがナイス!

《悪戯な神秘家》は、セカンドドローをするたびに飛行のクリーチャートークンを出してくれます。
ドローを重ねるこのデッキにおいて、次々に飛行のクリーチャーを並べてくれる笑顔の素敵な神秘家さんです。どんどんトークンを並べて、このあとご紹介する《陶磁器ギャラリー》でフィニッシュする動きができるととても気持ちがいいです。
《永劫の無垢》が場にいる状態で《悪戯な神秘家》が着地すれば、《永劫の無垢》の効果でドローしてクリーチャートークンが出るプチコンボ成立!

どっちの能力もいいぞ。ホラーなイラストもいいね!

《人形作家の店+陶磁器ギャラリー》は、ブロッカー用意&フィニッシャーの役割をしてくれるカードです。このデッキは、飛行などでコンバットでダメージを通しにいけはするけど、線が細いため返しで相手により大きなダメージを与えられてしまう、という状況が少なくありません。そんな中で、《人形作家の店》がブロッカーを用意してくれるおかげで安定して少しずつこちらからダメージを与え、相手からの戦闘ダメージを防げたこともたくさんあります。また、《陶磁器ギャラリー》はアタックにはいきやすいもののパワーが低いこのデッキのクリーチャーのパワーを底上げし、フィニッシャーになってくれます。

スピリット部族大好きなのもあって好きなカード

《除霊用掃除機》は、墓地対策としてはもちろん、こちらのクリーチャーをどんどん除去してくるタイプのデッキにも有効です。
墓地対策カードは刺さらないデッキには全く刺さらないので、今まではなかなか採用しにくいと感じることも多かったのですが、《除霊用掃除機》はそのようなデッキ相手でも墓地にいった相手のクリーチャー・自分のクリーチャーを掃除機に吸い込んでおけば、後々自分の場にそれらのクリーチャーを戻して優位をとれることも少なくありません。
ただの1/1飛行スピリットがで出てくるだけではなくて、元のクリーチャーの能力を保持しているので、相手のクリーチャーや自分のクリーチャー間でのシナジーを利用できることも多いです。

まとめ

手前みそながら、このデッキ「Enduring Draw」は、ドローを楽しみながら相手に対応しつつコンバットで少しずつ相手を削っていく、攻守のバランスに優れたデッキになっていると思っています。

いつもボードゲームやEDHで遊んでくれている友人にプレーが上手な方がいまして、ピンチな状況でもこのデッキでドローして有効なカードを引けるたびに、その方が「ドローは選択肢が増えるから強い」と教えてくれたことを思い出しています。

デッキ名「Enduring Draw」にあるenduringという単語は、《永劫の無垢》の「永劫の」を表す単語でもあるように「永続的な、不朽の」の意味に加え、「我慢強い、辛抱強い」という意味も持っています。劣勢でも辛抱強くドローを続けていった先に勝利が見えるかもしれないこのデッキに合っている単語だと思っています。

気に入った《蒸気核の学者》がデッキを組むきっかけをくれて、大好きなカードたちがミシックに連れてきてくれて、本当に嬉しいです!

2025年も、私もみなさんも全力でMTGを楽しめる年になりますように。

※この記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.


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