無意味論 図解テンプレート
無意味について考察を進めて来ましたが、進むにつれ意味の構造を分析し、そこから「無意味」を体系化する必要があると思うようになりました。
意味は意図に分解され、「意図の強弱」「意図の多寡」「意図の意識性」の構造によって意味が成立します。
ここまでの事をより分かりやすくする為、図解のテンプレートを作成しました。
より分かりやすく無意味、デタラメ、訳わからないを掘り下げて行ければと思います。
図解テンプレートについて
この柏餅配色の図がテンプレートになります。
図のクラゲのようなヤツは、ピンクが発信者、グリーンが受信者です。そこから出ている雲吹き出しが「意味」です。
発信者から出ている大きい吹き出しが「意味」を分解した「意図」で、赤い主意図と黄色の副意図が複数あります。
意図の位置や幅にも意味があります。幅が意図の強さ、上下位置が意識的か無意識的かの意識性です。
また、受信者側の意図欄も同様に主意図と副意図がありますが、受信者側の受け取りによって、意図の強弱や意識性が変化し、緑の「誤解意図」によって発信者に意図は無いけど、受信者が意図を読み間違えもあります。
発信者と受信者での意味の変化は、中央の黄色い帯「文脈理解の壁」によって、起こります。ここには両者の文脈の相互理解と、それぞれの持つ文脈理解が大きく影響します。
受信者発信者から3本足のようなものが出ているのは、楽しいから付けただけで、意味はありません。意識の深さや意図の方向を指すという事にすればいいのかもしれませんが、取り急ぎは無意味です。
例題1 「お腹すいた」
例題を使って確認していきましょう。
発信者は「お腹すいた」と意味を発信し、受信者は「素麺食いたいのか」と意味を受信した例です。
発信者はあくまで空腹を伝えるために発した意味でしたが、文脈理解の壁によって、受信者は副意図である「素麺食いたいのか」を意味として受信しました。
この意味の背景にある文脈は、日替わりで食事を用意する両者、受信者が今日当番、朝素麺を昼食べる話をした、ミカンはまちまち、という相互理解があります。そこから、なんとなく発信者が発した「お腹すいた」が「そうめん」に受信されたのです。
また、みかんはまちまちなため、発信者は無意識気味にミカン入った素麺がいいなーっと思ったものの、受信者はなんとなく前ミカン嫌がってたような記憶からミカン抜きと思い、意図伝達に齟齬が産まれました。
主意図である、「はらへった」は言葉の額面通り、伝わっています。
この例は、若干の齟齬があったようですが、意味が成立したものです。有意味ですね。今思いつきました。無意味に対して「有意味」
例題2 デタラメ
だいぶ遠回りしましたが、ようやく本題の「無意味」的な例から、意図的なデタラメを見てみましょう。
発信者は「かしわもれ、もし、あんこしろ」と意味を発信しましたが、これは主意図として受信者にデタラメを伝えるために発信されました。
つまり、意図的なデタラメです。
文脈理解の壁には、デタラメさんと困惑さんの関係がある程度成立しており、デタラメさんがデタラメを言う事、困惑さんが度々受け止めている事が文脈としてあります。
結果として、意味は成立し、有意味なデタラメが発生しました。
細かい副意図と誤解意図が発生していますが、しっかり意味が成立しています。そういうパターンです。
これが受信者がデタラメさんをよく知らない場合や、日本語圏でなくとも、発信者の主意図が「デタラメ言ったろ」の場合、意味は成立します。これを無意味にする場合は、受信者が「かしわもれ、もし、あんこしろ」を完全に理解してしまった場合です。「かしわもれ、もし、あんこしろ」が何某かの言語でちゃんと文章が成立してしまった場合、誤解意図のみになり、意味が成立せず。ここでついに「デタラメ」が成立するのです。
「無意味」と「デタラメ」は別物と思っていたのですが、無意味がさらにわからなくなって来ました。でも少しデタラメがわかりましたね。
よかったよかった。