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定時制高校の漫画「高校生を、もう一度」
今回は定時制高校に通う人たちの背景、高校生活を送っていく中で起きた変化、卒業後の進路について描かれた「高校生を、もう一度」という漫画を紹介します。
大学受験、高校受験が迫っている今の受験生というよりは、
高校に進学したものの学校が合わないと感じていたり、
今の状況や将来に不安を感じている中高生に響く内容になると思います。
筆者自身も単行本を手に取り読んでみました。
お話は「赤山七海」という21歳の女性を中心に進んできます。
彼女は高校にうまく馴染むことができず、
中退をして働きながら定時制高校に通っています。
一話ごとに同じクラスの違う人物に焦点が当てられていて、一人一人のことを掘り下げていく形になっています。
シングルマザー、中学生の頃から不登校だった男子生徒、高校生の頃バイトに熱が入りすぎて高校を辞めてしまった男性・・など多様な登場人物が登場してきます。
「みんなと同じじゃないといけない・・」
というような、息苦しさが全く感じられなかったのが印象的でした。
「私たちはいくつになっても、何度でもチャレンジできる。」
コミックの帯に書かれている言葉です。
15歳の春には多くの子どもが高校に入学し、18歳の春に卒業
その後は進学をするか就職するか・・
多くの人と同じレールの上にいて、うまくいっているうちは不安に感じることも
少ないかもしれません。
けれど、高校に馴染めなかったり、体調や経済的な理由から、
一旦そのレールを降りたら「自分はどうなるのだろうか」
という漠然とした不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。
簡単な道だとは思いませんが、
何歳になっても自分を受け入れてくれる学びの場があるということを
中高生のうちから知っておくという点で、このような漫画を家に置いてみるというのも良いかもしれません。
下のリンクから単行本の第3話まで読むことが可能です。