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Tani. #1979 009-5

Tabi. 009-4 より続く

夜、宿の人に登山について聞く
この島に着いた時から気になっていた山
見上げると感じる
爆裂のエネルギー

もともとは、
海目的で来たのだが、
島に上陸して
そこへ足を踏み入れたくなった

宿の人は、
夏は危ないかもしれない、という
理由は頭上を遮るものがないから
熱中症になるかもしれない、ということ

遭難しても助けにいきにくい場所だということ
などなど

登れないんじゃないかしらと
何度も不安そうに言う。

ただ島の案内所からもらった
マップには、
いかにも楽しげにハイキングをする
女の子の姿が描かれている

しかも丁寧に、どこからどこまでは、
何分、何時間と書いてある。

もし、行くなら水は
必ず2ℓ持っていけ、
そう女将は言った。

大袈裟な、と思ったが
のちに、これは全く大袈裟でなかったことを知るのだった.


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