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『長沼町・中村直弘さん/「以前だったら、仕事を終えて明るい時間に家に着くなんて考えられないなって思います(笑)」』
長沼町には、北海道らしい広大な畑作風景が広がっており、また50年以上の歴史を持つ〈長沼ジンギスカン〉も有名な町です。
元システムエンジニアでキャンプが大好きな中村さんが長沼町を見つけた意外な方法とは————? ぜひ、本記事をお楽しみください。
―では最初に、簡単な自己紹介をお願いします。
中村さん:はい、中村と申します。
北海道の岩見沢市出身で、高校を卒業して札幌の大学に進学し、その後は東京で就職しシステムエンジニアをしていたのですが、週末になる度に地方へキャンプに行くようになり、「都会に来た割に、田舎を求めている」という感覚が強まったので、思い切ってUターンしました。
家族構成は、妻と子どもと犬で、仕事は大工をしています。移住歴15年目です。
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―長沼町を選んだ理由は何でしたか?
中村さん:当初は札幌で仕事を探すことを想定していたので、Googleマップの衛星写真で、「札幌にも通えそうな、緑が多いところ」を探したんです。いい感じだなと思ったのが長沼町でした。
―自然が大好きなんですね。長沼町の良いところを教えていただけますか?
中村さん:長沼のいいところは「丁度いいところ」です。僕にとっては“田舎具合”も丁度いいし、都市部の札幌との距離感(車で40〜50分)も丁度いい。空港がある千歳も近くて、東京まで行こうと思ったらすぐ行けます。
―普段お買い物はどうされていますか?
中村さん:普段はだいたいネットで買います。それと2年前に長沼の商店街の中に自然食品店ができたんです。オーガニックなものとか調味料はそこで揃うので、特に困ることはないです。
―強いて言えばこれが大変、ということはありますか?
中村さん:小児科と産科がないので、子どもが風邪をひいた時に車で30分かけて町外の病院に行かなきゃならないのは不便かなと思います。
―中村さんは東京時代にシステムエンジニアをされていて、現在は大工さんですが、いったいどういった経緯があったんですか?
中村さん:前に家賃5,000円で広大な土地と一軒家が借りられる話があったんですよ。
ただそこは北見紋別というすごい寒いところで、一軒家の中には薪ストーブが3台あったんです。
その薪ストーブを直すためには大工の技術が必要だ…ということで、職業訓練に行ったんです。
そしたらハマってしまって、ある日奥さんに「俺は大工さんになるんだ」って言って、今に至ります。
―お金の使い方など、価値観は東京時代から変わりましたか?
中村さん:僕が住んでいるところだと夜はお店が閉まっているので、飲みに行くってこともないんです。
別にお金を使わない遊びをしようと思わなくても、お金を使わない遊びがたくさんある気がします。
―仕事以外の自由な時間も増えたんじゃないですか?
中村さん:そうですね。以前だったら、仕事を終えて明るい時間に家に着くなんて考えられないなって思います(笑)
―東京が恋しくなることはありませんか?
中村さん:東京が嫌いでUターンしたわけではないですし、友達もたくさんいるので、恋しい気持ちはあります。ただ行こうと思えば行けるので、別に気にしないというか。
―空港も近いですしね。移住準備にあたっての、アドバイスなど教えていただけますか?
中村さん:周りにも移住してきた友達がたくさんいるんですけど、話していてよく思うのは、一回拠点をつくるのがいいんじゃないかなと。
いきなり家族で移住するより、一回来てみる。北海道ってすごくいろんなエリアがあって、いろんなコミュニティがあるので、一回拠点を作って色々なところに行ってみて、移住先を探していくのがいいと思います。
―最後に、キャンプがお好きな中村さんに、“たとえ話”をお願いしたいです。北海道各地への移住をキャンプにたとえると、どういった表現になるでしょうか?
中村さん:そうですね、札幌とかニセコに移住するのは、たとえるなら〈グランピング〉だと思います。あと、千歳とか旭川のような「市」に移住するのは〈オートキャンプ場〉。「町」に移住するのは〈湖畔のキャンプ場〉かなと。あとは、村とか過疎地に移住するのは〈山でソロキャンプ〉みたいな感じです。
それぞれに“良さ”があって、それぞれに“足りなさ”もあります。だからどの辺を狙うか、ですね。
―今でもキャンプはよく行かれますか?
中村さん:周りが緑に囲まれているので、行く必要がないという感じで(笑) ウッドデッキで焼肉とかしていたら、それで満たされます。
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―望んでいた風景がすぐ近くにあるって素敵ですね。本日はどうも有難うございました。