八雲町×デザイン×返礼品
八雲町の事業者において、ふるさと納税返礼品などの地域外への販売を想定している商品についてディスカッションを行い、パッケージやキャッチコピーなどについて意見交換会を実施する地域活動を令和4年9月16日(金)~17日(土)の1泊2日で実施しました。
今回は札幌近郊在住のデザインやコピーライディング業務に携わるプロの方々にご参加いただいたほか、AIR-Gパーソナリティ阿野様をお迎えし、八雲町の歴史や地元事業者と密接に関わる地域活動となりました。
八雲町ってどんな町?
北海道南西部、渡島半島のほぼ中心に位置し、豊富な海産物をはじめ、酪農・農業などの1次産業が盛んな町です。八雲町は、平成17年に旧八雲町と旧熊石町が合併し、太平洋と日本海の2つの海に面する、日本で唯一の町となりました。
八雲町の産業について学ぶ
八雲町では近年、「二海サーモン」などのブランド開発に力を入れています。この「二海サーモン」がどのように育成されているのかや、今後の展望について、漁港を案内いただきながら、八雲町サーモン推進室長からご説明いただきました。
その後、参加者全員で「二海サーモン」の稚魚が育てられている八雲町熊石サーモン種苗生産施設を訪問し、実際の育成状況を見学させていただくことで、理解を深められました。
二海サーモンが食べたい!
熊石にある寿し処「かきた」で夕食をとり、実際の「二海サーモン」を食すことができました。参加者も大満足の様子でしたが、実はまだまだ流通量に限りがある貴重な商品のようで、地元のスーパーでも時期によっては販売されていることもあるようです。
徳川家にゆかりがある八雲町
八雲町のことを知っていただく上で、事業者交流会の前にぜひ一度立ち寄って頂きたい!と地元の事業者様からオススメ頂いたのが「八雲神社」。
実は、この神社は名古屋市にある熱田神社の唯一の分社なのです。旧尾張藩主従一位徳川慶勝公は、明治10年より北海道遊楽部川流域に地を定め、開拓事業に着手されました。そして、この地を「八雲」と名づけ、理想郷の建設に力を尽くしたと言われております。
その後、八雲郷土資料館へ移動。八雲町は「北海道木彫り熊発祥の地」でもあることから、歴史や作品について学び、八雲町のルーツに触れることで、より深く八雲町の歴史を知ることができました。
歴史と人が紡いだ八雲町
八雲郷土資料館を後にし、いよいよ地元事業者訪問です。ご参加いただいた3社((有)くら屋菓子舗様、Clair ito様、服部醸造(株)様)の商品の磨き上げについてディスカッションをする前に、事業者の歴史や、どんな思いで商品を製造しているかについて現地に赴き、直接思いをお伺いする機会を設けました。
今回ご参加いただいた事業者は、八雲町に根付きながらも道内をはじめ、全国に向けて事業を展開していることから、商品のみならず、全国に展開する上での課題や今後の展望についてもお伺いすることができました。
事業者訪問が終了した後は、参加者が一同に会してディスカッションを行いました。
ディスカッションの中で、商品の見せ方も重要であるが、もっと手前にある「想い」や「誰に」向けた商品なのか、が重要であるといったご意見や、製品の一つ一つに、第三者に話したくなるようなストーリーが詰まっているので、パッケージや製品案内にそれらのストーリーを掲載してPRしないともったいない、といったご意見など、参加事業者との熱のこもった意義深いディスカッションが行われました。
ディスカッションの最後には、八雲町役場商工観光係長様より、このような機会を継続して続けていきたいことや、町自体が常に発信していくことの重要性についてお話があり、意見交換会は終了となりました。
今回の地域活動を終えて
参加された事業者からは、「新たなアイデアが思い浮かんだ」といった声があったほか、参加者の方からは、「八雲町という町自体に初めて来たが、八雲神社をはじめ歴史ある町だと知れて町のファンになった」との声や、「商品のブランディングにあたり、地域の歴史を知ることから始めることの重要性を改めて感じることができた」との声をいただきました。
募集にあたっては、地元事業者と参加者の接点を「デザイン」や「キャッチコピー」という形で設けましたが、それよりも重要な部分、「地域の歴史・産業」、「生産者の想い」や「誇り」などを共有いただくことで、事業者の思いや悩みなどを直接肌で感じることができ、今後も継続的な関わり合いが期待できる地域活動になりました。
事業主体
北海道総合政策部地域創生局地域戦略課
(道内版関係人口創出・拡大事業)
協力:八雲町、八雲神社、八雲郷土資料館、(有)くら屋菓子舗、Clair ito、服部醸造(株)