ターンでの甘えたベットを許さない
きっかけ(ハンド履歴)
BBでディフェンスしてフロップがチェックで回った時、GTOではよくオーバーベットが使われます。しかし、実際にオーバーベットが採用されることは少なく、マージナルなハンドでベットする様子が見受けられます。
今回は私が実際に遭遇したこちらのハンドをモデルケースとし、エクスプロイトの方法を検証していこうと思います。
自分A♥T♥ HJ raise 2.5BB
相手?? BB call
Flop J♣9♦4♣ (pot5.5BB)
BB check
HJ check
Turn J♣9♦4♣ 5♠ (pot5.5BB)
BB 33%(1.8BB)
HJ raise50% (6.35BB)
BB Fold
かなりアグレッシブなラインで、当然Wizard先生には怒られてしまいました。しかし、
フロップでレンジチェックをする
相手がターンで広く打ちすぎている
という2つの要素により、このプレイはエクスプロイトとして機能するのでは?と考えました。
GTOとの比較とエクスプロイト
さて、まずはターンBB側のWizard結果を見てみましょう。
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写真を見てわかる通り、ほぼ250%しか使われていないことがわかります。いわゆる2eサイズというやつですね。
しかし実践で250%が使われることは無く、私は33%~75%が多いと感じています。そして、33%~75%にはトップヒットだけでなく3rdあるいはボトムヒットまで含まれていることもあります。
一概にこの戦略が悪いというわけではなく、HJ側がフロップでオーバーポケットをチェックレンジに入れていないこと及びターンのレイズ過少なので、それに対するエクスプロイトとして機能しています。
しかしこの戦略はベットレンジがマージナルになること、そしてチェックレンジが弱くなるというリークを抱えてしまいます。
そこで、カウンターとしてのフロップでレンジチェックをすることでオーバーポケットをレンジに抱え、ターンでアグレッシブにプレーすることでエクスプロイトできるのではないかと考えました。
フロップでのレンジチェック
フロップでチェックするのはもったいなくない?と思うかもしれません。
そこで、GTO戦略とレンジチェック戦略の期待値を比べてみましょう。
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0.02BBというわずかな違いしかありません。
もともとこのスポットでは、GTO戦略における全てのハンドがチェックしてもベットしても良いことになっています。つまり、レンジチェックしても各ハンドのEVは変わらず、レンジ全体のEVも当然変わらないというわけですね。
余談ですが、このレンジチェックという戦略はそこそこ優秀で、CB頻度が7割ほどのボードでもEVロスがほぼないこともあります。
逆にEVロスが生じる例としては、AA2などのレンジCBを打つ場合や、AK2などのポラーな戦略を使う場合があります。ピュアベットしたいハンドがどれだけあるが肝だと考えています。
閑話休題
さて、フロップで強いハンドを残したままターンに進むことで、相手を最大限エクスプロイトしていきましょう!
ターンでのエクスプロイト
ターンでの相手の戦略を、
ベットサイズは50%のみ
2ndヒット以上でベットする
レイズにはトップヒット以上でディフェンスする
だと想定してみます。
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それに対するHJの戦略がこちら
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約50%の頻度でレイズを返しています。ブラフの下限はAQだったので、ATsはさすがにやりすぎでしたね💦
ちなみにスカスカのチェックレンジに対してはエニハンベットです。2ndヒット以上を全てベットレンジに入れた都合上、レンジが弱くなりすぎているのでこちらは諸説あると思いますがここのチェックレンジはかなり弱く見積もって良く、ベット頻度を高くすることが有効であると考えます。
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結論
ターンで広く安く打つ相手に対して、フロップでレンジチェックしてターンで超高頻度でベットorレイズすることが有効ということが示されました。今後は、このケースがほかのボードについても当てはまるのかについて調べていこうと思います。
初投稿ということで読みずらい点もあったかと思いますが、ここまで読んでいただいてありがとうございます。
反響があれば次のモチベーションになるので、何かしら感想を言っていただけると嬉しいです。