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才になりました。

仕事は、マイペースながら、2022年に独立・世界一周・帰国してから、少しずつ継続しているプロジェクトが増えてきて、ゆるやかに順調。お世話になっております。いつもありがとうみなさん。

健康は、一時期、腰を痛めたものの、整体・鍼灸・椅子を経て、「体幹トレーニング」が一番効くという悟りに至り、今は超回復している。プランクとスクワット大切。

趣味は、散歩やバーやPodcastやフットサルや旅や写真などを、一時期の激しい情熱はないものの、ゆったり続けていて、楽しい日々を送っている。

常にちょっとだけ上機嫌で、激しい喜びはあまりないけど、大きく感情が揺らぐような悲しいことや怒りもない、という、「仙人」のような日々を送っている(老後やん、というツッコミをよくもらう)。

欲しいものもあまりなく、食べたいものも別にないので、毎日ジムに行って、サウナに入って、ちょっと仕事して、本読んだり映像見たり散歩して、じわじわ幸福な日々である。

しかし、これでいいのだろうか。何かモヤモヤしたものが胸にあることに気づく。

最近、同年代の知人・友人が、中年の危機、いわゆる「ミドルエイジクライシス」っぽいものにちらほら悩まされている。定義はいろいろだが、

加齢による身体的変化
・体力・運動能力の低下
・生活習慣病の罹患
・性機能の低下や閉経
・更年期障害
家族ライフサイクルの変化
・子離れに伴う心理的問題
・父親・母親という役割によって成り立っていた夫婦関係を再確認する欲求
・老年期の親の介護
・死別し残された親を引き取る
・家族構成の再編成を迫られて危機が表面化
職場での変化
・新技術の導入、年功序列制の揺らぎといった職場環境の急激な変化
・出世や能力の限界が見える挫折体験

中年期にはこれらの問題が一気に増え始める。人生前半期では獲得的・上昇的変化であったものが、中年期には喪失・下降的変化として体験される特質がある。中年期の変化によって生じる臨床的問題は、これらの要因による構造的葛藤と捉えることができる。

ーWikipedia

こういう感じ。要は、なんだか希望と元気がなくなるのだ。

自分も、ミドルエイジクライシス的な無気力・無感動に包まれているのではないだろうか。と考えたが、それは、むしろ5年前に味わっていた。

2020年からの2年間、WEB代理店のCDとして、ナショナルクライアントを担当したり、チームを率いたり、ある程度自由に働かせてもらって、側から見たら順調のように見えている仕事環境の中で、心の中で、「飽きた〜!」と思っていた。コロナもあったし。そこで、全部辞めて、旅に出た。

これがとてもよかった。そんで帰ってきて、こう思った。

「行きたい場所にはだいたい行ったし、ある程度やりたいこともやったし、旅にも飽きたし、いっちょ働くか」

それから、今に至るので、ミドルエイジクライシス的な精神状態は乗り越えたような気がしている。じゃあ、今、感じているモヤモヤはなんなのか。

それは、『もうちょいがんばりたい』だと気がついた。

あまりにも、楽な状態、ノーストレスな状態で働いているので、なんか、もうちょいしんどくなくていいのだろうか、とか、もうちょい挑戦しないといけないのでは、とか、もうちょい大きな仕事に取り組んだほうがいいのでは、という、リクルート的、または電通鬼十則的、もしくは昭和企業戦士的、あるいは戦時中の日本人的なマインドが、脳裏にひらひらとはためいた。でっかい国旗のように。仕事かくあるべし、みたいな。欲しがりません勝つまでは的な。

でも、もうちょい慎重に自分の心の動きを見てみると、別に大きなことやりたいわけじゃないし、やっぱストレスとか嫌いだし、むかつくやつとは、たとえ何千万円もらっても仕事したくねえなあ、と気づく。

そうじゃなくて、ただ、『もうちょっとがんばりたい』だけなのだ。

夢中とか、熱中とか、野望とか、そういった大きな炎のような感情じゃなくて、中火くらいの何かを求めているというか。

それで、広告からちょっとズラしたコンテンツ系のチャレンジをちょこちょこやり始めている。これまでとちょっと違う脳みその使い方や、体が覚えていない作業や、知らない慣習が楽しい。

ミドルエイジクライシスは、登山で言うと、人生の山をひとつ越えて、「尾根」にいる状態に例えられる。このまま滑り落ちるか、また別の山を見つけて登り始めるか。

このへんのモヤモヤを、うまく形にしたコンテンツが、TVシリーズ「Breaking Bad」だと思う。家族も仕事もうまくいっていなくて、おまけに余命いくばくかの病気を背負った中年の男が、麻薬王になろうとする。その原動力は『俺はもっとできるはず』という気持ち。

ミドルエイジクライシスにきちんと向き合えずに、極端な山を目指し、そこから滑落してしまった例なのだろう。

尾根を越えて、気持ちよく山々を縦走していくために、無理のない山へと向かう40代にしていきます。ひとりじゃなかなか難しいと思うので、似たような山を登る仲間を見つけながら。





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ポール
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